ツィッターでやってた企画ですが、名刺代わりの小説10選です!!
一言コメントと、選外だけど好きな小説も書いてみます♪
世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド(上)新装版 (新潮文庫)
- 作者: 村上春樹
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2010/04/08
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世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド(下)新装版 (新潮文庫)
- 作者: 村上春樹
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2010/04/08
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村上春樹の小説の中から何を選ぶかどちゃくそ悩みましたが、『世界の終わり~』を選びました。これを読んでる時にラストに近づくにつれて、全く関連性がなかった物語が繋がっていく感じに衝撃を受けて脳のシナプスが焼ききれてショートしそうになりました。ぶっ飛ばされたっていうか・・・。ああ、クスリきめたらこんな感じになるんだろうなって感覚。ものすごい集中力で物語の中に入り込んでいてく体験は初めてで、僕にとって特別な小説になりました。
他の候補『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』、『ノルウェイの森』『1Q84』も好きなわけでーーーーーー。
2、中村文則 教団X
中村文則の現時点での集大成と言える小説だと思います。宗教、思想、哲学、脳科学などを散りばめながら4人の男女の視点から人生観が交錯する傑作だと思います。
他の候補『銃』『掏摸』、『悪と仮面のルール』『去年の冬、君と別れ』
3、平野啓一郎 空白を満たしなさい
自死した人間が突然生き返るというブッ飛んだ設定ですが、自分が死んだ理由を探りながら「分人」の考え方を元に生き方を改めて考え直していく物語。ラスト付近の切実な「生きたい」という想いに涙が止まらなかったです。
他の候補『マチネの終わりに』『かたちだけの愛』『ある男』『決壊』
とても繊細で傷を抱えた夫婦の物語。相手の過去を受け入れて愛することは容易くないのだけど、受け入れて乗り越えることで絆が強まるのだと思う。暖かで、綺麗な世界観に不協和音を混ぜていくのは西加奈子の独特の感覚だと思う。
他の候補『サラバ!!』『漁港の肉子ちゃん』『さくら』
5、江國香織 神様のボート
母娘の物語ですが、読んでてぞわっとしました。淡々と描かれる狂気。村田沙耶香流に言うと「正常な発狂」なのでしょう。母親が作った狂気の物語の中に閉じ込められた草子は、成長とともに物語の外へと出て行く。
他の候補『きらきらひかる』『落下する夕方』『流しの下の骨』『抱擁、あるいはライスに塩を』
6、太宰治 斜陽
全編に漂う退廃的な空気。没落貴族の身ながら、不貞の恋に落ち恋に生きるかず子。「人間は、恋と革命の為に生まれた」は僕の中でパワーフレーズです。滅びの美学を謳いながら、新しい時代を切り開くかず子の姿がまぶしいです。
他の候補『人間失格』、『ヴィヨンの妻』、『パンドラの匣』、『女生徒』
7、川端康成 雪国
美しい情景描写で情緒的に雪深い温泉町での物語を描きます。川端康成の風景の描写を読んでいると、四季がある美しいこの国に生まれて本当に良かったと思えてきます。
他の候補『伊豆の踊り子』、『古都』、『みずうみ』
8、村上龍 インザミソスープ
アメリカから来た殺人鬼と関わることになった若い男性の物語ですが、当時の時代の空気や、日本人の民族性を上手く表現している物語だと思ってて、最高にクールだと思います。
他の候補『コインロッカー・ベイビーズ』『限りなく透明に近いブルー』『69』『5分後の世界』
いやー、もうブッ飛んでます。漱石は高尚な小説が多い印象ですが、『夢十夜』はイマジネーションに満ちてて、ダークサイドを開放している印象があります。
他の候補『こころ』『草枕』
10、遠藤周作 沈黙
キリスト教の最大のタブー「神の不在」をクリスチャンである遠藤周作が描いた代表作であり、問題作。信仰とは何かを物語で表現してると思います。
他の候補『深い河』、『海と毒薬』
☆その他、好きな作家と作品