ヒロの本棚

本、映画、音楽、写真などについて書きます!!

太宰治

【本】太宰治『走れメロス』~『女生徒』『富嶽百景』らの名作が収録された中期幕開けのの名作群~

1、作品の概要 『走れメロス』が太宰治の短編小説集。 1954年に刊行された。 表題作の『走れメロス』他、『ダス・ゲマイネ』『女生徒』『富嶽百景』など9作品が収録された。 文庫本で275ページ。 2、あらすじ ①ダス・ゲマイネ 友人たちから佐野次郎と呼ばれ…

【本】太宰治『津軽』

1、作品の概要 『津軽』は太宰治の長編小説。 1944年に刊行された。 文庫本で177ページ。 小山書店の依頼を受け執筆された紀行文風小説。 生まれ故郷の金木町をはじめ、自身が津軽を旅するさまを描いた。 中期の傑作のひとつ。 2、あらすじ 津島修二は紀行文…

【本】太宰治『きりぎりす』

1、作品の概要 『きりぎりす』は、太宰治の短編小説。 表題作『きりぎりす』ほか『燈籠』『千代女』など全14編を集めて新潮文庫が短編小説集として刊行した。 昭和12年~17年にわたって書かれた作品群で、太宰治の中期の作品にあたる。 のちに『斜陽』『ヴィ…

【本】太宰治『人間失格』~潰えた二つの希望、現出する地獄と絶望~

1、作品の概要 1948年に刊行された太宰治の中編小説。 未完の『グッドバイ』を除き、彼が最後に発表した小説になった。 新潮文庫版だけでも発行部数が670万部を突破している。 『恥の多い生涯を送ってきました』の一文はあまりに有名。 葉蔵という奇妙な男の…

【本】太宰 治『斜陽』~滅びに彩られた黄昏の耽美~

1、作品の概要 太宰治、晩年の名作。 1947年、刊行。 当時のベストセラーとなった。 得意とする女性の告白体で書かれている作品で、没落していく貴族を表して「斜陽族」という言葉を生み出し、社会現象となった。 自身のファンであった太田静子の日記を参考…