ヒロの本棚

本、映画、音楽、写真などについて書きます!!

【フィットネス】2月1日はいよいよ愛媛マラソン!!楽しみだぜ!!って、俺出られんやん!!

☆2月1日は愛媛マラソンです!!☆

 

2月1日は第63回愛媛マラソンです。

もう2週間後なんですね~。

早いな~。

 

EHMに於きましては、めっちゃTVのCMとかやっているし、まあ盛り上がってますよ。

路上を走るランナーの数も多いですしね。

周囲でも、旦那が走りますとか、友達が走りますとか、話を聞きますね。

 

えっ、僕ですか?

それ聞いちゃう?

申し込みはしたんですよ?

でもね・・・。

落選しました。

 

・・・。

受験シーズンなんで、落ちたとかあんま言わないほうがいいかもですが、落ちましたよええ。

倍率は2.5倍くらいだったみたいっすね。

今年も走る気になっていたので、ガックリきましたわ。

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やっぱ、地元の大会だと大会前も盛り上がりが感じられるし、出たかったな~と改めて痛感する日々ですわ。

会場まで近いしね。

車で10分とか(笑)

まあ、しかし出場する皆さんにエールを送りたいと思います。

頑張れ!!

決して当日雪になればいいとか、思ってないですからね?

 

 

 

☆かがわマラソン出場に向けて頑張る!!☆

 

12月の西条うちぬきマラソン以来、出場する大会はなくて、次はかがわマラソンで2度目のフルマラソンを走ります。

いやー、楽しみっすねぇ。

愛媛が出られないのは残念ですが、かがわマラソンは記念すべき第1回ということもあって出られるのは幸運ですね。

この間、香川に旅行に行った時に会場のあなぶきアリーナの前も通って、なんかモチベ上がりました。

開催が3月15日で、あと2か月ですが、とりあえず5時間切りを目指して頑張りたいっすね~。

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ハーフ以上の距離を走ったことがないので、何度か30キロ走をやりたいですね。

練習だと10キロぐらいしか走ってないので、少しずつ距離を伸ばさねばと思っています。

ハーフでは、徐々にタイムも良くなってきていますし、一応進歩はしていると思います。

4月に武座衛門マラソンにハーフでエントリーをしているので、2時間を切って今シーズンの有終の美を飾りたいっすね!!

そして、来年はまた愛媛マラソンで走りたいっす!!

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【雑記】2026年になったら世界が帝国主義になった件について。誰かトランプを止めてくれ!!

☆米軍がベネズエラを強襲!!新春の凶報に正月気分が消し飛んだわ・・・☆

 

1月3日。

4日から出勤だったヒロ氏は、実家から家に帰って楽しかったお正月も終わったな~とか、だらだらしておりました。

そしたらですね。

海の向こうからビックリなニュースが飛び込んできたわけですよ。

アメリカがベネズエラを強襲して、マドゥロ大統領を拘束。

 

ワッツ!?

いや、ガチでフェイクニュースなんじゃないかと思いましたよ。

僕の勉強不足かもですが、完全に寝耳に水でしたし、いきなり攻撃して大統領を攫ってくるとかあるん?って感じでした。

ってなわけで、知識不足でお見苦しいかもしれませんが、ここ最近のアメリカの動向なんかをアホなりに書いてみようと思います。

 

って、ガチだったわ・・・。

何してくれるんドナルドさんよぉ。

そんなことしていいんか?

赦されるんか?

お母ちゃんに言いつけるぞ?

国際法とか、国連とか、なんちゃらかんちゃらあるんちゃうんかぃ?

 

ベネズエラは燃えているか?

新年早々、戦争とか最悪の災厄やで・・・。

しかし、瞬殺で大統領んちを襲撃して大統領夫妻をピンポイントで拉致ったみたいっすね。

こわぁ。

ピンポンして、マドゥロくぅぅぅぅん、あそびましょぉぉぉぉぉぉ」とは、きっと言わなかったんでしょうね。

 

なんでそんなことしたかっていうと、ベネズエラの政治がクソで、経済もクソな状態になってたからみたいです。

・・・。

え?

他の国がクソな状態になっていたら、攻撃して大統領とか拉致っても、おけまるなん?

それって、隣の家の庭の草がぼうぼうに伸びてたから勝手に刈るじいさんみたいな感じちゃうん?

 

まあ、結局は石油が目当てだったみたいっすね。

たしかに麻薬の密輸とかの問題もあったみたいですし、ベネズエラ国民もトランプを支持しているみたいですが、だからといってコレを許しちゃダメなんじゃないっすか?

いくら荒れていても、勝手に自分の庭の草を刈られるんは嫌ですよね?

 

 

 

グリーンランドキューバ、イラン、誰かトランプを止めてくれ!!☆

 

ベネズエラを支配してご満悦かと思いきや、コロンビアの大統領に「次はお前だ」とかマフィアのボスみたいな脅しをして、2026年になって凶暴性を増した俺たちのドナルド・トランプ

えっ、どうしたん?

中の人代わった?

いや、元からむちゃくちゃで自国の利益主義だったけど、これはやりすぎちゃうんかい?

何かあった?

良かったら、話聞こうか?

ただし、日本語でな?

俺はハローとグッバイとサンキューぐらいしか言えへんからな?

 

んで、前から欲しがってたグリーンランドをくれくれ言って、クレクレ厨状態。

いやいやいや、スイッチ2欲しいなとかとちゃうんやで?

くれ言うてもダメじゃないんすか?

グリーンランドは、デンマーク領。

もちろんグリーンランドも、デンマークもNOですが、どうなることやら。

 

ちなみにトランプがなんであんな辺鄙な島を欲しがるのか?

中国があのへんでレアアースを掘りまくったりとか。

グリーンランドに基地を作ったらロシアに睨みを効かせられるとか。

温暖化で氷が解けて船で通れるようになったから重要性が増したとか。

まあ、いろいろあるけど結局は自国利益至上主義。

大国のエゴよな。

 

キューバベネズエラと同じ感じで脅しをかけているし、イランにも軍事介入を仄めかしているしトランプ大暴れやな!!

暴れん坊将軍ならぬ、暴れん坊大統領と俺が名付けてやる!!

マツケンもびっくりやで!!

 

 

 

帝国主義復権!?☆

 

第2次世界大戦後、世界は帝国主義に終止符を打って、自由民主主義のもとそれぞれの国の自治が尊重されるようになりました。

あの戦争で日本の愚かしさばかり指摘されますが、東南アジアに於いては欧米諸国の支配から解放したという点で評価もされているみたいですね。

まあ、そんな日本が韓国と中国に対して何をしたかとか、満州国とかあるんすけどね。

 

帝国主義とはなにか?

他の国を侵略して、支配下におくことみたいっすね。

帝国の王は、皇帝と呼ばれます。

ですので、満州国を支配していた日本は第2次世界大戦中に日本帝国で、天皇は海外でエンペラーと呼ばれていたみたいですね。

 

トランプも19世紀的な帝国主義に回帰しているように思えます。

ここで取り上げられているのが、モンロー主義

1823年に示されたモンロー大統領の宣言で、「俺らさ。南北アメリカ大陸で暴れるかもだけど、いいよね?そんかしヨーロッパ、アジアで何やってもええんやで?」ってやつでした。

勝手やな!!

 

ドナルドのドを使って、今回は「ドンロー主義」と言われています。

西半球のことは、ワイがどんだけ暴れても黙っててクレメンス。

そんかし、ヨーロッパ、アジアとかは好きにしてええんやで?

とか言いつつ、早速イランに対して、いらん干渉しとるやんけっ!!

 

そんな話を米中会談で仄めかしたんちゃうんか?っていう話もありまして。

習近平プーチンと、世界を半分こしちゃったのかなぁ?っていう。

そんなケーキみたいに簡単に切り分けられちゃ困るんやで!!

お前は、ドラクエ竜王かっ!?

ってわけですよ。

 

もう難しいことはわからんけど、戦争はやめてくれ!!

Somebody, please, stop that war now!!

誰か、戦争を止めてくれ!!

先日、ジミークリフの映画観たけど、マジでリアルにこの言葉が刺さった。

微弱ながらも、ヒロ氏も極東から声をあげたい。

戦争をやめろ。

殺すな。

支配するな。

NO WAR!!


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【本】村田沙耶香『コンビニ人間』~コンビニが私を正常な世界の部品にしてくれる~

1、作品の概要

 

コンビニ人間』は、村田沙耶香の中編小説。

2016年7月27日に文藝春秋より単行本が刊行され、2018年9月4日に文庫版が刊行された。

文學界』2016年6月号に掲載された。

第155回芥川賞受賞作品。

日本国内で50万部超え、前世界で100万部超えの発行部数を記録した。

ザ・ニューヨーカー誌のベストブックス2018の1冊に選ばれた。

文庫版の解説が中村文則

世間一般の「普通」を理解しえない恵子が、コンビニでのアルバイトを通して人間としての振る舞いを身につけていく。

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2、あらすじ

 

36歳独身の古倉恵子は、18年同じコンビニでアルバイトを続けていた。

感情に乏しく、世間一般の「普通」であることが理解できない恵子は、大学生の時にコンビニでアルバイトを始めることで、はじめて人間として誕生したと感じていた。

コンビニの店員でいることで、世界の正常な部品でいることができる。

ある日、周囲に不満を抱く男性・白羽がアルバイトとして働きだすが、問題を起こして辞めてしまう。

そんな白羽と偶然再会した恵子は、周囲から異物として見られない為に婚姻関係を結ぶことを提案し、奇妙な同棲生活が始まるが・・・。

 

 

 

3、この作品に対する思い入れ、読んだキッカケ

 

芥川賞を受賞して大きな話題になっていた『コンビニ人間

たしか刊行当時に本屋併設のカフェで一気読みしたような。

あまり内容は覚えていませんでした。

先日、Xで『世界99』の話をした時に『コンビニ人間』のことにも触れられていて、読み返してみたくなっていました。

年末に実家近くの古本屋でゲットして読み返しましたが、記憶していたよりだいぶ危険な内容でぞわぞわしながら読みました。

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4、感想(ネタバレあり)

 

村田沙耶香がずっと描き続けている「普通ってなに?」というテーマ。

主人公の古倉恵子は、普通の家庭に生まれて両親からも愛されて育ちながらも、「普通の人間」と違っていました。

そのエピソードもなかなか強烈で、子供のころに小鳥が死んでいるのを見て周りの友達は泣いているのに「食べよう」と言ってみたり、小学生のころに男の子が喧嘩していて「誰か止めて」と言われたからスコップで殴って止めたりして周囲から異物として扱われます。

 

恵子は間違ってはいなくて、焼き鳥が好きな父親に食べさせたかっただけで、泣いていた周りの友達だっていつもは家で鳥肉は食べているでしょうから、理には適っているのかもしれません。

でもまあ驚かれますよね。

そのあとに大量の花をお墓に備えて、小鳥を弔うために花の命を奪っていることに恵子は違和感を覚えます。

いつもは家で殺された鳥の肉を喜んで食べているのに、たまたま目の前で死んでいる小鳥をかわいそうと泣きながら弔う。

たしかに周りの子たちのほうが欺瞞なんですよね。

 

スコップで殴ったのだって、止めろ言われたから止めただけっていうね。

何が悪いの?と、恵子は困惑します。

恵子の幼少期のエピソードを読んでいて、サイコパスの人が脳の作りが生まれつき違っていて、他人に共感する機能が欠落しているみたいなことをどこかで聞いたことを思い出しました。

そういう脳を持って生まれてくる人は一定数いて、生育環境などは関係ないし、両親が普通でも子供がサイコパスな可能性もあるみたいですね。

 

別に間違ったことは言ってなくても、何かが欠落していて、社会に合わせられない人間は、異物としてみなされる。

周囲から異物として扱われることで、両親を困らせているので、恵子は自発的に行動することを辞めて周囲の指示に従って生きるようになります。

どうしたら「治る」のか?

「普通」になるのか?

恵子も異物にならないように努力はしますが、なかなかうまくいかず。

彼女が人間として誕生したと感じたのは、コンビニで働きだしたからでした。

そのとき、私は、初めて、世界の部品になることができたのだった。私は、今、自分が生まれたと思った。世界の正常な部品としての私が、この日、確かに誕生したのだった。

 

なぜ、コンビニなのか?

そこには完璧なシステムと、役割があったからだと思います。

一切の曖昧さと、人間的な感情を挟ませない完璧にシステマチックで、美しいまでに合理的な空間。

一切の個性を埋没させて店員という役割を与えることで、システムの歯車の一つへと矯正していくマニュアル。

全てが時間と共にマニュアル化されていて、何も考えず何も判断しなくても、この世界の中で役割を与えられて、異物にならなくてもいい。

そのことが、恵子にとっては心地よく、初めて生きる場所を与えられたように感じたのでしょう。

作者の村田沙耶香も、ずっとコンビニで働いていて、芥川賞受賞後もコンビニでアルバイトしていたみたいですね。

 

外から人が入ってくるチャイム音が、教会の鐘の音に聞こえる。ドアを開ければ、光の箱が私を待っている。いつも回転し続ける、ゆるぎない正常な世界。

私は、この光に満ちた箱の中の世界を信じている。

ドアを開けるチャイム音を教会の鐘の音に例えるとは、素晴らしい表現ですね。

光の箱とか。

コンビニが教会なら、神は資本主義経済でしょうか?

恵子にとって身の置き場がなく、窮屈だった世界。

はじめて生きていると感じられたのが、コンビニだったのでちょっと偏執的なまでに、コンビニという空間を愛したのだと思います。

 

で、ここでめでたしめでたしとならず、コンビニでアルバイトを18年続けて、36歳で未婚という、またしても社会の異物と化してしまった恵子。

せめて正社員になっていれば・・・。

ここで出会うのが、社会に恨みつらみを言いながらも定職につかずに、コンビニバイトも女性客へのストーカー行為で辞めさせられてしまったクズ男・白羽です。

うん、クズい。

自分の息子がこんなんなったら嫌やな、とか思いつつ読みました。

ネットにネチネチ悪口とか書いてそうなタイプっすね。

 

ろくに働きもせずに、コンビニバイトもクビになるような白羽ですが、社会から異物として排除されていて、実は恵子と境遇が似通っている部分もあるのかなと思いました。

ただ、2人の間で決定的な相違点はそういう自らの境遇に生きづらさを感じているか否かではないかと思います。

普通は生きづらさを感じるような状況ですが、恵子はいろいろと試行錯誤はしていても、根本的には全く生きづらさを感じておらず、社会や周囲の人間を蔑みながらも、一方では彼らの物差しで生きることから逃れられずに混乱して生きづらさを感じている白羽とは対照的です。

 

自分が異物として排除されかかっていることに気付いて、白羽と婚姻関係になることで逃れようとする恵子。

さすがの合理的判断ですね(笑)

結婚していれば、パートでコンビニで働いているのは普通ですからね。

しかし、白羽は働く気は一切ないので、恵子が餌を与えて飼うことになり、状況がどんどんねじれていきます。

 

そして、恵子がコンビニで働くことで「普通」に生きていると思っていたのは錯覚で、実は奇異の目で見られていたことを知ります。

一人称の罠的な。

恵子の視点から展開していく物語の中では普通に思えていても、擬態しきれずに周囲は違和感を覚えていた。

『世界99』の空子の、呼応とトレースのようなことを恵子もやっていましたが、変人であることを隠し切れていなかったのですね。

 あ、私、異物になっている。ぼんやりと私は思った。

 店を辞めさせられた白羽さんの姿が浮かぶ。次は私の番なのだろうか。

 正常な世界はとても強引だから、異物は静かに削除される。まっとうでない人間は処理されていく。

 

異物として処理されないように恵子なりに擬態して生きていこうとしましたが、努力は実らず。

白羽と婚姻関係を結び、コンビニではない別の場所で働こうともしますが、結局はコンビニ店員として生きることを選びます。

もう異物でもいい、人間でなくてもいい。

コンビニ店員という動物として生きていく。

うおっ、人間辞めちゃったじゃん!!って衝撃を受けました。

ジョジョの奇妙な冒険』の第一部でディオが「俺は人間をやめるぞっ!!ジョジョーーー!!」って叫んだ瞬間ぐらいの驚きでした。

 

コンビニの声を聞いて、その声に従って生きていく。

まるで巫女のようだと思いました。

神の代わりにコンビニの声を聞いて動く。

恵子はラストで白羽にこう言います。

コンビニの声を聴くために生まれてきた。

人間である以上にコンビニ店員で、細胞全部がコンビニのために存在している。

コンビニ店員という動物だから、その本能を裏切れない。

異物で排除されることを避けるために、「普通」になろうと行動していた恵子。

しかし、コンビニ店員であることの本能からは逃れられず、人間であることをやめて異物として排除されても、コンビニ店員という動物として生きることを決意します。

This is Meみたいな劇的な宣言ではなくても、恵子が自分の生き方を、コンビニと共に生きる自分の道を見つけた瞬間だったのだと思いました。

 

 

5、終わりに

 

人間やめますか、それともコンビニ店員やめますか。

みたいな、昔の覚醒剤のCMを思い出しましたが、コンビニ店員であることは恵子にとって異物として排除されることより、大事なことだったのでしょう。

僕も昔、大学生時代にセブンイレブンでアルバイトしていた時期があったので、ちょっと懐かしくもなりつつ読みました。

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【映画・音楽】『ボンゴマン ジミー・クリフ』~ジャマイカの伝説的レゲエミュージシャンのライブドキュメンタリー映画~

1、作品の概要

 

『ボンゴマン ジミー・クリフ』は、ドキュメンタリー映画

ジャマイカの伝説的レゲエミュージシャンであるジミー・クリフの1980年のライブツアーの模様を追った。

1981年に公開され、デジタルリマスター版が2024年3月に日本で公開された。

ジャマイカ、ドイツ合作。

監督は、ステファン・ポール。

上映時間は93分。

2026年1月現在、U-NEXTで無料配信中。

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2、あらすじ

 

1980年、2大政党JLPとPNPの抗争で混乱が続くジャマイカ。

ジミー・クリフは、故郷サマートンで大規模なフリーライブを行い数多くのラスタマンたちが集まり大成功に終わった。

「欲をかくものは、すべてを失う」とアジテートするジミー。

反戦を訴え、南アフリカで白人と黒人が一緒に楽しめるライブを開催し、ドイツでも大規模なライブを成功させる。


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3、この作品に対する思い入れ、観たキッカケ

 

ジミー・クリフはベスト盤を1枚レンタルしたのをCDに焼いたやつを持っていて、わりと頻繁に聴いていました。

でも、あんま曲名とか歌詞の内容はわからずに聴いてたので、この映画をきっかけにもっと深く聴いてみたいと思いました。

2025年11月に81歳で亡くなったみたいで、この機に彼の人生と音楽をもっと知ってみたいと感じて、この映画を観ました。

 

 

 

4、感想

 

いやー、思ったよりアツい内容で、映画を観ながら一緒に歌える曲は歌ってしまいました(笑)

音楽も反戦や愛について、めちゃくちゃメッセージ性が強くて心に刺さりましたね~。

うわべだけの言葉じゃなくて、実際に混乱した情勢のジャマイカで生きているジミー・クリフの心の奥底から絞り出された叫びのようでした。

 

故郷でのフリーライブは、重機で土地をならしてステージを作るところから始めりましたが、皆ボランティアで参加していて、ライブもフリーライブ開催ということに驚きました。

『ソウルパワー』っていう、アフリカにルーツを持つブラック・アフリカンのミュージシャンたちがアフリカのザイールでライブを開催して、自らのルーツに触れる映画がありましたが、ジミー・クリフも自分たちのルーツであるアフリカに想いを馳せるような発言も多くありました。

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アパルトヘイトで人種差別政策真っ盛りの南アフリカで、白人も黒人も一同に集めたライブを開催したのも激アツでしたね。

人種も肌の色も関係ないだろって。

めちゃくちゃピースな光景でした。

 

名曲『Many Rivers to Cross』『The Harder They Come』などライブのシーンはクソかっこええでした。


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反戦歌の『Vietnam』もクソアツくて好きな曲になりました。

Somebody, please, stop that war now

「誰か戦争を止めてくれ!!」

という歌詞は、イスラエルウクライナベネズエラで血が流れた2026年においてもリアルに刺さりました。

だれかトランプの前でこの歌を歌って欲しいですね。


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5、終わりに

 

いやー、すげえ良かったっす。

彼の歌をライブ映像で初めて聴きましたが、録音で聴く100倍すごかったっす。

歌の上手さもあるけど、なんかこう本気で祈るように歌っているっていうか、真に迫っているというか、心の奥底にまで届く何かがありました。

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【本】高瀬隼子『水たまりで息をする』~ある日夫がお風呂に入らなくなって・・・。夫婦間の微妙な心の機微と、日常のモヤモヤする出来事たち~

1、作品の概要

 

『水たまりで息をする』は、高瀬隼子の中編小説。

2021年7月に集英社より単行本が刊行され、2024年5月に集英社文庫より文庫版が刊行された。

『すばる』2021年3月号に掲載された。

第165回芥川賞の候補作品。

翌年『おいしいごはんが食べられますように』で、第167回芥川賞を受賞した。

突然お風呂に入らなくなった夫に戸惑う妻。揺れ動く夫婦の心情を描いた。

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2、あらすじ

 

結婚して10年が経つ30代の衣津実と夫。

ある日、会社の飲み会でふざけて水をかけられて帰宅した夫は、そのことがきっかけだったのか突然入浴しないようになった。

水道水のカルキ臭さや、体の痒みが気になると幾日も入浴をせずに過ごした夫の体臭は耐え難いものになっていった。

入浴しないこと以外は、今までと何も変わらない夫。

ペットボトルの水や、雨水で身体を洗うことを試すが、なかなかうまくいかない。

やがて、会社から体臭について注意を受け、衣津実にも義母から相談の電話がかかってくるようになる。

そんな折に、衣津実は夫と実家の愛媛の川に行くことを計画するが・・・。

 

 

 

3、この作品に対する思い入れ、読んだキッカケ

 

高瀬隼子さんの作品を読むのは3作目ですが、人間の心理を描写するのがとても上手な作家さんで、好きな作家の1人です。

『おいしいごはんが食べられますように』で、芥川賞を受賞した作家ですが、日常の中で気持ちがざらつく場面とか、感情がもつれて不穏に交錯するような場面を書くのが巧みですね。

愛媛県出身というところもポイント高いですね(笑)

『水たまりで息をする』は、図書館にあったので借りました。

彼女の作品は人気でほとんど在架がないのでラッキーでした。(いや、予約しろや)

 

 

 

4、感想(ネタバレあり)

 

結婚して10年ほどで、30代の子供がない夫婦。

2人とも正社員で働いているため家事は平等に分担して、食事もそれぞれが準備する。

義母には「ままごとみたいな生活」と称されますが、合理的ですし、互いが正社員で働いていたらそうなりますわな。

夫は優しくて穏やかな印象の人物で、俺様感はないタイプですね。

 

冒頭でびしょ濡れになって帰ってきて、「水をかけられた」とか言っていて、女絡みちゃうん?と邪推しましたが、読み進めてみると全然そんなタイプではないことがわかります。

僕の心が汚れているから、水をかけられたのが痴情のもつれでは?と連想してしまうのでしょうね(;'∀')

 

夫は「飲み会で、会社の後輩にふざけて水をかけられた」とか言っていますが、ちょっとにわかには想像できないシチュエーションですし、そんなことある?って思ってしまいますよね。

先輩が後輩に水をかけて、その後輩はかけられた先輩に水をかけられなくて夫に水をかけた。

温厚な夫は舐められているのでは?と、衣津実はモヤっとしますが、本当にこういう状況だったのかはいまいちハッキリしないまま、モヤモヤと物語は進んでいきます。

こういう日常の中のモヤっとする出来事を書かせたら高瀬隼子の右に出る作家はいないように思いますね。

 

この水をかけられた事件のあとから夫がお風呂に入らなくなり、水道水自体がダメになってしまいます。

時系列的に考えると、この時の出来事が引き金になったことは間違いないんでしょうけど、そこはイマイチはっきりされずに、原因がわからないまま、最後まで明かされないままモヤモヤさせられながら物語が進んでいくところが特徴的でした。

クセになるモヤモヤ感ですね。

そして、夫から最後まで入浴できなくなったキッカケ、この時に水をかけられたことの心情が明かされることはありませんでした。

 

夫婦なんだから、お互いに心のうちに抱えているものはすべてさらけ出して、お互いに頼るのが当たり前でしょう!!

妻は夫を支えるのが役目でしょう!?

って、義母みたいな人は言うのでしょうが、夫婦だからこそ言えないこともあるし、何もかもさらけ出すとかありえんわっ!!

俺も嫁に言えんことは山ほどあるわっ!!

山ほどなっ!!

 

この夫婦間の微妙な距離感。

2人の繊細な心の機微が、夫がお風呂に入らなくなったという事件を通して描かれていきます。

オラオラの体育会系の夫婦だったら、また話が違っていたでしょうし、そもそもそんな2人の物語は文学作品にはなり得ないのかもしれませんが、『水たまりで息をする』の夫婦は、穏やかで内向的な2人だったのだと思います。

夫婦って愛情とかもあるけど、生活を共にできるかっていう部分が肝で、衣津実が変貌していく夫とそれでもこれから先も一緒にいようと思うのは深い愛情などという劇的なものではなくて、生活を共にして心地よく過ごせてきた時間の積み重ねがあるからなのだと思います。

 

ただ、夫が仕事をやめてしまってからは衣津実も「いや、ボロボロになるまでもっと頑張れよ」ってモードになります。

母親も衣津実も、精神的な強さ故か耐えてしまう性格で、自らの精神的強さから夫の弱さに対してストレスを感じてもしまいます。

生まれも育ちも東京の夫と、田舎でがやがやと育てられた衣津実の育ってきた環境の違いでもあると思います。

ちなみに愛媛豆知識ですが、高瀬隼子の生まれ育った新居浜は愛媛の東予地方でわりとガラが悪い地域で秋祭りに命を懸けている熱い地域です。

ヒロ氏が育った宇和島などの南予地方はおっとり温厚な地域。

愛媛の中でも地域性があったりして面白いのですが、作中でも衣津実は口が悪い大人たちに囲まれて育ったので、ガラの悪いトラックの運ちゃんとのやり取りもストレスなくできるっていう描写があったりして、高瀬隼子のバックグラウンドを感じさせるような描写でした。

 

川の描写とかもですね、あのあたりは石鎚山から流れてくる豊富で美しい水がありましてですね。

新居浜のお隣の西条が水どころとして有名なのですが、新居浜もそんなわけで綺麗な川がたくさんあったりします。

ジモティー作家だとこのあたりのイメージが湧きやすくていいですね。

 

その綺麗な川に魅せられて夫が衣津実の実家の川に足繁く通うようになり、ついには移住することを決めるのは興味深い展開でしたね。

実際に都会の喧騒と人間関係に疲れて田舎に移住する人もちょいちょいいたりしますからね。

水が大きなテーマとなっているこの作品ですが、都会のカルキ臭い水道水に嫌気が差して、田舎の清水に惹かれていくのは印象的な展開でした。

 

ただ、そこは高瀬隼子。

単純な田舎バンザイな展開には終始せずに、田舎特有の粘着質な人間関係についても言及されています。

東京と愛媛。

都会と田舎。

どちらも一長一短というか、いいとこ悪いとこあるんだよね。

 

そして、不穏な最後。

実際に山の上で降った雨で、下流の川で急な増水があって人が亡くなる事件がこの地域であったんですよね・・・。

夫が無事だったのか否か?

そこもはっきりとされずに物語は閉じていき、最後までモヤっとさせられっぱなしでした。(誉め言葉です)

 

 

 

5、終わりに

 

「モヤっとジャパン」って、新番組があやうく立ち上がってしまいそうなほどのモヤモヤの連続でした。

あるよね、こういうモヤモヤ。

怒髪天を衝くほどの出来事ではないんだけど、なんかイラっとすることとかが。

『おいしいごはんが食べられますように』でも、そういうちょっとした不公平というか、理不尽さみたいなことが描かれていましたが、高瀬隼子はこういう話を書くのがとても上手ですね。

なにか今村夏子や、村田沙耶香にも通ずるような作家性を感じました。

今後も、彼女の作品を読んでみたいです。

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【アニメ】呪術廻戦3期 死滅回游 前編が面白すぎた!!乙骨パイセン大暴れ!!スピンオフの呪術廻戦モジュロも最高!!

☆呪術廻戦の3期が放送開始!!☆

 

いやー、待ちに待ったアニメ呪術廻戦3期 死滅回游 前編が始まりましたよ~。

映画でも先行上映されて異例の大ヒットを記録していましたが、期待の斜め上をいく超絶クオリティでした!!

とんでもねぇ!!とんでもねぇぞ!!

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渋谷編も超絶クオリティで毎週楽しませてもらっていましたが、そこからさらに加速したような神作画神展開に俺、嬉ション状態でした。

次男氏と一緒に観ましたが、2人で大盛り上がりでした。

 

死滅回游は、満を持して0の主人公の乙骨憂太が登場。

もう1人の主人公と言うべき存在感がある乙骨。

実は、虎杖より主人公キャラな気もしますね。

声優がエヴァのシンジくん役の緒方恵美さんっていうのもポイント高いっすね!!

ちなみにこんな感じの気弱な高校1年生だった乙骨は・・・。

 

1年ちょい後にはこんな感じに成長していました。

この感じ。

ヒロ氏が泥酔して、夜中に帰ってきた時の奥様がこんな感じの表情していました。

呪力が全身から立ち昇っている感じでしたわ(笑)

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冒頭から虎杖VS乙骨のバトルが描かれいきなりハイテンション!!

アニオリも交えながら、スピード感溢れるアクションシーンが最高でしたわー。

いやー、MAPPAさんこういうのさせたら世界一ですね~。

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ドブカス禪院直哉も、アニメでそのドブカスっぷりを遺憾なく発揮していました(笑)

脹相をぶん殴りながら、前髪をかきあげるシーンとかイラっときました。


特級呪術師の九十九も登場して、天元様のもとへ!!

途中の夥しい血痕は理子ちゃんのものでしょうね・・・。

切ない。

泣ける。

なんか、この構図既視感あるんすけど、なんかの映画のシーンとか?
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そして、もはや当たり前のようにアニメ呪術廻戦のOPテーマを歌うKing Gnu!!

「AIZO」もめちゃくちゃかっこええな!!

映像もすごいカッコイイ上に小ネタがイイ感じっすね。

絵画の横尾忠則のY字路とか、クリムトの接吻とか。

チェンソーマンのOPもオマージュ連発でしたが、MAPPAさん味を占めちゃいましたかね(笑)


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今後のあれやこれやも楽しみっす!!


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☆スピンオフの呪術廻戦モジュロがオモローな件☆

 

すでに原作は連載終了している呪術廻戦ですが、現在スピンオフの呪術廻戦モジュロが短期連載中です。

原作が芥見先生なので、正統派のスピンオフですし、物語は68年後の世界で、主人公が乙骨と真希さんの孫ということで興味津々ですね。

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3つ目の宇宙人がやってくるっていうSF全開の作品ですが、世界観は呪術廻戦でいい感じのスピンオフです。

ミックスの1巻が発売したので買いました~。


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そんなわけで、今後も呪術廻戦から目が離せません!!

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【本】川端康成『舞姫』~2人のバレリーナの愛と幻想。崩壊していく家族と、かなしみ~

1、作品の概要

 

舞姫』は、川端康成の長編小説。

1951年7月15日に朝日新聞社より刊行された。

朝日新聞の1950年12月12日号~1951年3月31日号で、全109回に亘って連載された。

新潮文庫版のあとがきを三島由紀夫が担当した。

1951年8月に映画化された。

監督は成瀬巳喜男

後期の作品群で、重要なテーマになった『魔界』が初めてテーマとして出てきた作品。

かつてのバレエのプリマドンナだった波子と、その娘の品子を中心に4人家族の危うい関係性を描いた。

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2、あらすじ

 

かつてバレリーナであった波子は、家庭がありながらも結婚前の元恋人である竹原と逢瀬を重ねていた。

夫である矢木も薄々気づいていながら、触れずにいた。

そんな矢木を父として慕う20歳の息子・高男、波子の夢を託された21歳の若く有望なバレリーナの品子の4人家族の間には常に緊張が孕まれていた。

国文学者の矢木だったが、名家だった波子の財産にたかり生活している有様。

アンバランスな家庭は、ある出来事をきっかけに崩壊の序曲を奏で始める・・・。

 

 

 

3、この作品に対する思い入れ、読んだキッカケ

 

舞姫』といえば森鷗外ですが、川端康成も『舞姫』というタイトルで作品を書いています。

伊豆の踊子』『雪国』『古都』などの傑作群から比べると地味さは否めませんが、バレリーナの母娘の話だったりして、なんか川端康成っぽいやんって思って読んでみました。

後期作品でキーワードとなる「魔界」という言葉が初めて出てきた作品であり、同時期の名作『山の音』の戦後の歪な家族関係にも通ずる作品でもあるのでとても興味深く拝読しました。

図書館で見かけて借りて、2025年末から2026年はじめにかけて年をまたいで読了したのも印象深い作品でした。

旅行先、実家でも読んでいたので、どことなく旅情と綯い交ぜになって不思議な感覚で読み進めました。

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4、感想(ネタバレあり)

 

いや、まず触れねばならぬのは矢木一家のクセの強さ。

千鳥のノブもビックリです。

クセがスゴイ!!

ノーベル文学賞を受賞した文豪・川端康成の書評で、お笑い芸人のネタを被せてくる不謹慎な書評を書いているのは僕だけでしょうね(笑)

 

まあ、しかしクセ強めな一家ですよ。

母・波子はバレリーナで、40歳を過ぎても美しく、名家育ちのお嬢様で、現代流に言うとちょっとメンヘラ気質。

父・矢木は皮肉屋の穀潰しで、妻の資産で生活しながらそれでいて自分の金はせっせと貯め込んでいるどうしようもない愚物。

長女・品子はバレリーナとしては有望だけれど、師であり現在はバレエをやめて伊豆にいる香山を愛している。

長男・高男は若いのにシニカルなものの見方をして、家族、国家ですら信じられない寂しい人間。

こう考えると、品子が一番まともなように思いますが、物語の最期に突然香山に会いに行くために発作的に電車に飛び乗ってしまうような激しさを持っています。

父・スパイ、母・殺し屋、娘・超能力者のスパイファミリーもビックリなスパイラル(捻じれた)なファミリーですね。

 

お前ら何してんねん!!って、突っ込みながら読むだけでスルスル読めてしまう感じの登場人物たちのキャラクターと舞台設定が面白かったですね。

竹原と波子の結婚前の交際と、品子の香山への恋慕と慰問訪問の話など本来は核になりそうなエピソードが過去のものとして描かれているのが興味深かったですね。

現在が過去と常に呼応して描かれているのが、物語としての深みになっているように僕は感じました。

 

登場人物たちが感じているそれぞれの虚無感。

矢木家の4人が感じているような喪失感は何なのでしょうか?

かえって困難だった戦中のほうが、家族として助け合いながらまとまっていて、戦後に手に入れた自由を持て余すように関係が解けていくさまが、切なくもアイロニカルでした。

戦争が原因で堕落した修一が家庭を乱していく様が描かれていた『山の音』とは対照的な家族の描き方のように思います。

 

舞姫』は家族を描いた物語であり、夫婦関係のねじれや奇異さを描いた作品でもあると思います。

70年以上昔に描かれた作品でありながら、夫婦間の愛の歪みや不実が描かれていて、さながら現代の希薄な夫婦関係、家族関係を描き予言したような作品でもあるかと思います。

「結婚はみんな、一つ一つ非凡のようですわ。・・・平凡な人が二人寄っても、結婚は非凡なものになりますのよ。」

夫以外の若い男を愛することで、かえって夫との関係性が良くなる妻(波子の友人)も描かれていて、自由であることで歪んでいく夫婦関係について描かれていたようにも感じました。

夫婦でいながら、家族でありがらも孤立していくという寂しさ。

「孤児根性」と自ら蔑んだような、川端康成の孤独な生い立ちが作品に反映されたのでしょうか。

 

さまざまに入り混じっていく人間関係ですが、僕としては『古都』のような女性同士のやり取りの場面なんかが好きです。

舞姫』では、波子、品子、友子のやり取りですね。

とても感受性豊かに、それぞれの感情とかなしみが描かれていて、その心の動きに魅せられました。

かなしみ。

「悲しみ」でも、「哀しみ」でも、なく「かなしみ」と平仮名で表記されている川端康成の感じている「かなしみ」がとても情緒深く心の深いところに沁みていくようです。

日本古来の「もののあわれ」などの言葉に通ずるような、この国で大事にされてきた淡い心の移ろいを描くのがとても上手な作家だと思います。

崩壊していく家族の姿を現代的に描きながらも、3人の女性の間に描かれている古来からこの国に存在する「かなしみ」が描かれているのもアンビバレンツな感じで良かったです。

 

3人の女性はかなしい愛に生きています。

波子は妻がある元カレの竹原を愛してその妻に嫉妬し、品子はバレエを捨てて伊豆に籠った香山のことが忘れられず、友子は妻子ある男を愛してその男の妻が病弱なために彼の家族と子供たちを養うためにバレエを辞めてストリップ劇場で踊ることを決意する。

いやいや、どうしてそうなっちゃうんかなっていうぐらいに報われない愛に生きる3人の女たち。

穏やかで上品そうな外面に反して、心の内では炎が燃え盛っている。

何もかも焼き尽くすような恋情の激しさを感じました。

 

登場人物たちの中でも波子の心情がより仔細に描かれていて、恋人と一緒にいる時に白い鯉に見入ったり、「こわいわ」と急に恐怖の感情に囚われたりとつかみどころがありません。

韜晦としていて、どこか生命感を感じさせずに彷徨っているような、そんなつかみどころのなさがあります。

矢木も竹原もそんな波子のつかみどころのなさと、もの悲しさ、過剰なセンチメンタリズムを窘めながらも、強く惹かれて、結局は振り回されているようにも感じます。

バレエの演目で仏の演技をしてから一人の時に合掌をしたりしていて、どこか浮世離れしているようにも見えました。

結局、波子は竹原と添い遂げられたのか、家族は離散したのか結末は描かれませんでしたが、竹原との関係がどうあれ家族は崩壊していっていたように思います。

 

「魔界」という言葉は、矢木が所有する一休の書で書かれています。

「仏界、入り易く、魔界、入り難し。」

「仏界、入り難く、魔界、入り易し。」なら、悪に染まるのは簡単だが、悟りを開いて仏界に入るのは難しいみたいな意味でわかりやすいのですが、逆にすると難解で不気味に思えてきます。

品子は矢木にこの言葉の意味を問いますが、仏界は品子と波子の踊りのセンチメンタリズムのことだとか言って要領を得ません。

 

そもそも川端康成が『みづうみ』『眠れる美女』『片腕』などで描いた「魔界」とは何だったのか?

僕がこれらの作品から感じたのは、「取り返しがつかない過去の過ちに対する煩悶の末に変質する自我」であるように感じました。

地獄ではなくて、魔界。

地獄のほうがわかりやすいですが、なぜ地獄じゃなくて魔界なのでしょうか?

罪を犯したものが落ちて苦しむ世界というイメージが地獄ですが、魔界は自分自身も魔物になって入っていくおぞましい世界という印象があります。

魔物たちが跳梁跋扈する世界に入るために、自らも魔物になる。

一線を越えていく、人として超えてはならない何かを。

それが川端康成のイメージする魔界だったのではないかと僕は思います。

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5、終わりに

 

ちょっと最後は「川端康成の魔界論」みたいになってしまいましたが、『舞姫』はすばらしい作品でした。

まだ語りつくせぬところもたくさんあるのですが、まあキリがないのでこのあたりでやめておきます。

やっぱ、川端康成ええなぁ。

とりあえず、新潮文庫版全読破してみたいですね。

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