ヒロの本棚

本、映画、音楽、写真などについて書きます!!

【雑記】祝☆ブログ2ヶ月!!

☆祝ブログ2ヶ月!!☆

 

11月7日にブログを初めて2ヶ月が経ちました。

忘年会で酔いつぶれて、投稿できなかった日が1日ありますが、その日を除き全日投稿できました。

頑張った!!

 

書いてて楽しいし、皆さんのブログを読んだり交流したりするのも楽しみで本当にブログを始めて良かったです!!

読んでくださる皆様に、感謝です!!

思ったより読者登録してくださる方も多いので嬉しいです♪

 

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hiro0706chang.hatenablog.com

 

 

 

 

☆ヒロはブロガーLV2になった!!アクセスの解析を覚えた!!☆

 

12月の月間アクセス数が、なんとなく目標にしていた3000アクセスを超えました!!

本当にありがとうございます!!

あまり気にしないようにはしているのですが、やっぱりアクセス数が増えると嬉しいですね♪

 

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最近、ようやくアクセス解析を覚えて、どこからアクセスが来てるのか見られるのに気付きました(笑)

コレ、面白いですねぇ。

 

ツイッター、FBとも連動してるのでどれくらいのアクセスがどの記事にあるかの傾向もわかるんですね。

って、当然みなさんは知ってたんでしょうね(笑)

 

FBの読書グループ、サッカーグループにも登録して、そちらにもブログのリンクを貼らせてもらっています。

そちらのグループでも交流があり、ブログも見ていただいているようで嬉しい限りでございます。

 

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グーグルと、ヤフーの検索が増えてきています。

一時期、謎にグーグルの検索が増えて、クリスマスの記事にアクセスが集中していましたが何だったのだろう?

とても個人的な記事だし、謎ですね。

hiro0706chang.hatenablog.com

 

もっと謎なのがこちら。

「クリスマス せいけんづき 2019」で検索するとなんと僕の記事が一番上に!!

僕じゃなくて、他の誰かがこのワードで検索したみたいです。

誰が、一体何の為に・・・。

ざわざわざわざわざわざわざわざわざわ。(カイジ風)


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 これからは、S(サクッと)E(エロいことを)O(教える)対策も頑張ろう、とはあまり思わずに、ヌルく自己満100%でやっていきたいです。

でも、たまに旬のネタは意識している時もあります。

 

ちなみにSEOとは、検索上位にサイトを載っけるために色々やることみたいっす。

seolaboratory.jp

 

 

 

 

☆今後の展開と課題☆

 

最近は、雑記でウケ狙いの記事も書いたりして、他にも色々書き出しそうなのであまりテーマを広げすぎない方がいいのかちょっと悩みつつやってます(^_^;)

でも、思いついて書きたくなっちゃうと書いちゃうんですよね。。

本、映画、音楽ネタを柱にサッカー、写真、雑記なども書いていきたいと思います。

 

本ネタは、ビジネス本もやってみたいと思います。

哲学というとおこがましいですが、物事の考え方などについても記事を書きたいですね。

他にフィットネス、アート・美術館ぐらいにしとこうかと思ってます。

テーマを広げすぎても謎のブログになってしまいそうですしね(^_^;)

もう謎ブロかもしれませんが・・・。

 

あー、あとたまにオカルトネタもやりたい(笑)

不思議な、怪しげな話も好きなんですよ。

自称、愛媛の稲川淳二です。

生まれ変わりの話とか好きですしね。

胎内記憶とかも、不思議だなーと思います。

hiro0706chang.hatenablog.com

 

 

まぁでも今年の抱負にも書いたとおり、まずはブログの継続、文章力の向上、執筆スピードの向上を目指して頑張りたいです。

 

生まれて初めて本に付箋をつけて読んでみたり、サッカー観ながらメモを取ったり、大雑把な僕からは考えられない変化がみられています(笑)

色々、工夫していきたいですね。

 

皆様、これからもよろしくお願いします(^O^)

 

 

 

 

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【サッカー】南野リヴァプール公式戦デビュー!!&久保建英2020年初戦!!

☆南野いきなりのリヴァプールデビュー☆

 

ザルツブルグから、プレミアリーグリヴァプールに移籍した南野拓実FA杯エヴァートン戦でいきなりの先発デビューを飾りました。

まだ全体練習にも2日しか参加していませんでしたが、まさかの先発起用!!

クラブワールドカップ、リーグ戦で疲労が溜まった主力を休ませる意味で、主力がほぼ休養するターンオーバーではありましたが、立派なものです。

 

リヴァプールと言えば、先日のクラブワールドカップを制し、名実ともに現在世界最強のクラブチームです。

 

hiro0706chang.hatenablog.com

 

 

そのチームに日本人が所属しているってだけでもワクワクしますね。

イングランドプレミアリーグでも首位を独走中で、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いのチームです。

 

www.footballchannel.jp

 

この日のリヴァプールは、いつもの4-4-3のフォーメーションで、主力はジョー・ゴメスとミルナーぐらいのもので、あとは若手かサブでした。

南野は、3トップの中央でプレー。

 

序盤、エヴァートンリヴァプールを攻め立て、ウォルコットが抜け出し決定的なシュートを放ちます。

この日、ウォルコットとリシャルリソンはヤング・リヴァプールにとって脅威で有り続けました。

11分、ホルゲートがセットプレーから決定的なヘディングシュートもキーパーのアリソンがナイスセーブ。

 

南野は、中盤まで降りてボールを受けようとしたり、前線からチェイスしたり精力的に動きます。

ただ、全体的に足元でショートパスをもらう動きが多すぎたように思いますね。

もうちょっと裏を抜け出す動きとか、中央で待ったりとかしても良かったように思います。

まぁ、合流間近で特徴もわからない若手選手とのプレーですから仕方ないとは思いますが。。

 

ただ、中盤まで降りてボールをサイドに散らすプレーもあり、フィルミーノの万能FW的な中盤に降りたり、サイドに流れたり、裏に抜けたりの多彩なプレーを南野にも求めているのかなと思いました。

 

19分には、シグルソンから激しいチャージでボールを奪い、カウンターを仕掛けたり、守備の意識と球際の激しさは良かったと思います。

24分にはエリオットとのワンツーで抜け出しかけましたが、クリアされます。

この日一番の見せ場は、オリギの左サイドからのクロスをヘディングシュートしたシーンでしょう。

可能性を感じさせる場面でした。

 

南野以外では、オリギの突破力、ジョーゴメスの安定感と強さはこのメンバーの中ではさすがに際立っていましたが、僕が気になったのは右ウイングのエリオットでした。

左利きのサイドアタッカーですが、テクニカルでクロスの質、アイデアも非凡なものがありました。

しかも、まだ16歳!!

大器の予感がしますね。

決勝点を決めた、ジョーンズも攻撃センスを見せつけていましたね。

 

南野は以降、それほど大きな見せ場もなく70分に交代。

その後、ジョーンズのテクニカルなミドルが決まり、リヴァプールが1-0で勝利。

 

まぁ、移籍早々のデビューでまずまずだったのではないでしょうか?

今後、南野が担うべき役割はフィルミーノのサブと、中盤でのプレーだと思います。

個人的には、多士済々の前線より中盤でのプレーのほうが可能性が高いのではないかと思っています。

中盤の選手は、比較的高齢な選手が多いですし、FWとDFに比べるとクオリティが低いと思います。

付け入る隙は十分にあるのでは?

 

フィルミーノとミナミーノはいいコンビになるのではないでしょうか?

フィルミーノが中盤に降りたスペースに飛び込んで裏へ抜け出し、ゴールを決めるミナミーノの姿が浮かんできます。

まだ、移籍したばかりですし、これからに期待したいですね。

 

がんばれ、南野!!

 

 

 

 

久保建英2020年初戦☆

 

マジョルカの2020年初戦のグラナダ戦は、0-1の敗戦でした。

久保個人云々より、チーム全体の問題が大きいですね(^_^;)

イマイチ攻撃の形も、アイデアも見えてきません。。

 

久保個人は悪くないプレーをしていたと思います。

ガメスとの連携から右サイドを崩すシーンも多く見られましたし、中央から左に流れたりと工夫が見られました。

鋭い切り返しで相手DFを翻弄するシーンも見られました。

 

早くも、来季の去就が騒がれていますが、今はとにかくリーガ一部でプレイして経験を積むことが大事だと思います。

何といっても、まだ18歳。

高校3年生です。

その年齢で、リーガでプレーできるだけ驚きです。

ウーデゴーのレアル復帰からのレアル・ソシエダの移籍も噂されていますが、とにかく経験をゆっくり積んでいってほしいです。

 

そして、今年は東京五輪もありますので、とても楽しみです!!

久保、堂安、富安などA代表でも活躍するタレント揃いのチーム。

金メダル目指して頑張って欲しいです!!

 

 

hiro0706chang.hatenablog.com

 

 

 

 

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【本】川上 未映子『ヘヴン』~自我の形成と生き方の選択。受け入れるか?それとも我を通すか?~

1、作品の概要

 

川上未映子3作目の小説で、初の長編小説。

芸術選奨新人賞紫式部文学賞を受賞。

中学2年生の思春期の時期のいじめを通して、生き方、倫理観の問題を説いた。

 

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2、あらすじ

 

斜視をからかわれて、二ノ宮たちクラスメイトにいじめを受ける「僕」。

 

ある日、机の中に「わたしたちは仲間です」と書かれた手紙を見つけ、差し出し主と公園で会うことになる。

手紙の出し主は、同じようにいじめられているクラスの女子、コジマで2人は手紙をやり取りするようになり、次第に距離を縮めていく。

 

夏休みに2人で出かけて「ヘヴン」の絵を観に行ったり、階段で話すことでコジマは自分たちの弱さの意味を知り、何をされても受け入れることで乗り越えていけると「僕」に話し、新たな強さを手に入れる。

 

一方、「僕」は百瀬に言われた「みんな決定的に違う世界に生きていて分かり合えないのだから、したいことをすればいい」という考え方に反発しながらも、心のどこかで惹かれるものを感じていた。

 

目の手術のことをきっかけにコジマと距離ができてしまい、待ち合わせた公園でも二ノ宮達に陥れられ、窮地に陥ってしまう。

果たして「僕」は、コジマのように全てを受け入れ続けるのか?それとも百瀬に言われたようにしたいことをするのか?

 

ヘヴン (講談社文庫)

ヘヴン (講談社文庫)

 

 

 

 

3、この作品に対する思い入れ

 

この作品が僕が読んだ初めての川上未映子の作品になります。

村上春樹との対談集『みみずくは黄昏に飛び立つ』を読んでから、ずっと興味を持っていました。

 

たまたま、ブックオフで目に付いたから買ってみましたが、いじめを題材にしてる作品で読みながらちょっと苦しくなり、映画『リリイ・シュシュのすべて』を思い出しました(^_^;)

 

ちなみに僕も子供の時に右目を怪我していて、失明しています。

目も、いわゆる「ロンパリ」状態なのですが、あまり気にしてません。

多分、鈍感でアホなんだと思います(笑)

でも、読んでて身につまされるというか、他人事とは思えない感じもありました。

 

 

 

4、感想・書評

 

①コジマとの手紙のやり取りと「ヘヴン」

酷いいじめを受ける「僕」はコジマとの手紙とのやり取りに安らぎを感じ、同じいじめられている環境もあり連帯感を感じます。

この時は、お互いのいじめられている境遇を話題に出すことはありませんが、お互いに確実に意識しています。

 

序盤は、いじめに耐えながらお互いの存在を支えに頑張っているという話の展開で、いじめは苛烈なのですが、手紙のやり取り・2人でいる場面はとても微笑ましく感じました。

ただこういった微笑ましさも、物語が転調するギャップを生み出す「明」の部分だったのかなと思います。

 

2人は、夏休みに絵を一緒に観に行きます。

あの絵ってシャガールだと思いましたが、どうなんだろ?(^_^;)

 

「その恋人たちにはね、とてもつらいことがあったのよ。とても悲しいことがあったの、ものすごく。でもね、それをちゃんと乗り越えることができたふたりなんだよね。だからいまふたりは、ふたりにとって最高のしあわせのなかに住むことができているって、こういうわけなの。ふたりが乗り越えてたどりついた、なんでもないように見えるあの部屋がじつはヘヴンなの」

 

安直かもしれませんが、コジマは暗に「僕」とそういうヘヴンを見つけて一緒に幸せになりたいと言っているように思います。

いや、もう今この瞬間2人でいることが「ヘヴン」だったのかもしれません。

 

タイトルにもなっている絵の「ヘヴン」は観ないままですが、コジマが「僕」の髪を切る場面がとても印象的でした。

ハサミで物を切ることで「標準」を感じ安心するコジマ。

「僕」はいつでも自分の髪を切っていいと言い、実際にコジマに自分の髪を切らせます。

その場面が、何というか一種のイニシエーションのように感じました。

自分の体の一部を切らせるって、なんだか儀式めいてますよね。

 

 

 

②コジマが考える受け入れる強さ

「ヘヴン」に行ったあと、夏休み中に2度目に会った時にコジマは父親のことを話して、「こんなふうな苦しみや悲しみには意味がある」と言います。

 

コジマの父親が仕事を頑張って、家族を想っても落ちぶれていった理不尽さ。

「僕」やコジマが何もしていないのにクラスメイトに虐げられる理不尽さ。

 

世界は、確かに理不尽さで満ちていると思います。

僕も子供には「世界は不平等で理不尽だけど、諦めずに考え続けることが大事」と言っています。

そこで絶望してしまっては先に進めないと僕は思います。

 

コジマは、自分たちがいじめられているのに耐え続けることでそうされなければたどり着けない場所にたどり着くことができるのだから、耐え続けることにも意味があるのだと言います。

クラスの人たちは何もわかってないし、自分の汚さは父親との連帯の「しるし」なのだと言います。

 

 クラスの人たちは自分たちが何をしているかわかっていないから赦すというのは、まるでイエス・キリストゴルゴダの丘「父よ、彼らをお赦しください。自分が何をしているのか知らないのです」と叫んだ場面を想起させます。

ラストシーンのコジマにも同じことを感じました。

 

こういうコジマの考え方も、一理あるかと思います。

自分の境遇を呪っても何も得るものはないし、暴力で解決しない、逃げることもよしとしないとすると、受け入れるしかない。

コジマは、その先の希望、「ヘヴン」を信じたのでしょう。

 

二ノ宮たちの暴力で怪我をした「僕」に対する態度も、どこかキリスト教的な宗教的なニュアンスを感じます。

汝の隣人を愛せよ。

 

 

 

③百瀬の考え方、決定的に違う世界に生きる

 百瀬の存在はこの作品において、トリックスターやジョーカーのような雰囲気があります。

一人だけ、特異な雰囲気を持っていますし、謎が多いです。

 

百瀬の考え方は、コジマと対極にあります。

 

置かれている状況があるのはたまたまが重なったことで意味なんてない。

だから、自分の好きなようにすればいいし、世界はそうやって成り立っている。

基本的に、それぞれの世界は違っていて、分かり合えることはない。

 

ザックリ要約するとこんなところでしょうか?

中学2年生がこんなふうに饒舌に喋ってたらちょっと怖いですが、百瀬はしっかりと自分の考え方を言語化して「僕」に伝えます。

 

「僕」は百瀬に反論しますがことごとく論破されます。

そして、百瀬の話はどこまでも論理的で、「僕」も違うと言いたいけど、百瀬の言い分にも無視しきれない「何か」を感じています。

 

「僕がときどきだけどおそろしいと思うのはね、そこにある欲求だよ」と百瀬は言った。

「つまり生きることさ。生きてる自分からは誰も自分を守ってくれないからね」

 

もしかしたら、百瀬は百瀬なりの地獄を抱えているのかもれしれないと思わせる言い回しですね。

 

 

④僕がたどり着いた答えは?

最後の場面で、二ノ宮達にコジマと会っているところを目撃され(仕組まれていた?)ついには、百瀬のイデオロギー(二ノ宮に石を振り降ろし暴力で解決を試みる。したいことをする)と、コジマのイデオロギー(今の状況に意味を見出し、受け入れることでその先で何かを得る)のどちらを取るかの選択を迫られます。

 

結論から言うと、「僕」は結局どちらも選ぶことができませんでした。

コジマが服を脱いで裸になることで、皆が圧倒されて場が収まり(後で大問題になったのでしょうが)ましたが、主人公の「僕」は何も選べず葛藤するだけでした。

 

コジマが自分を虐げている人間達に一人一人歩み寄って頬に触れていく姿は、ある種の神々しささえありました。

まるで、殉教者のような自己犠牲。

コジマは自らのイデオロギーに殉じたのかもしれません。

 

僕は、何も選べずに事件を「通過」しましたが、14~15歳の年齢で何かを決定づけていくことが難しいことも多々あると思います。

彼は、保留した判断をこれからの人生の中でゆっくり考えて答えを出していくのだと思います。

その時に選択肢は2つではなくて、3つになっているかもしれない。

学校も行きたくなければ行かなくてもいい。

答えはたくさんあって制限はない。

そうやって視野を広げてみて、目を治した後に見た世界は。

美しさに、満ちていました。

 

僕は目をみひらき、そこにうつるものはなにもかもが美しかった。僕は泣きながらその美しさのなかに立ちつくし、そしてどこにも立っていなかった。音をたてて涙はこぼれつづけていた。うつるものは何もかもが美しかった。しかしそれはただの美しさだった。誰にも伝えることも、誰に知ってもらうこともできない、それはただの美しさだった。

 

これから、「僕」はどう歩んでいくのでしょうか?

自我を獲得し、自立するまで戦いは続くのかもしれません。

でも大丈夫、きっと歩いていける。

世界が輝いて美しく見えるうちは。

 

 

5、終わりに

 

軽い気持ちで読んでみたのですが、なかなか引き込まれました。

なんだか、義母との関わりも良かったですし、血は繋がってなくてもきちんと親子なんだと思いました。

この後、もし離婚したとしても、誰と暮らしていくかは一目瞭然でしょう。

 

先日『すべて真夜中の恋人たち』も買ったので、そちらも読んでみたいです。

ツイッター、FB、はてなブログで日々皆さんの書評を目にし、とても心を動かされて読みたい本が山のように増えています。

本当に感謝です。

ありがとうございます。

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【雑記】高校生の頃、るろうに剣心に憧れて、居合抜きを習って、刀で藁を斬ったよくある青春の話

こんばんは。

今宵もやってまいりました!!ヒロのあまじょっぱい青春シリーズ。

今回は、居合道についての話です。

 

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あれは、高校2年生の頃でした。

とある進学校で、合唱部員だった僕は中学時代に剣道部だった友人Kがいました。

Kは漫画やアニメが好きで、よく漫画の貸し借りをしたり、一緒にゲームをしたりしていました。

 

その当時、ジャンプ漫画でるろうに剣心が大ヒットしてアニメ化をしてブームになっていました。

アニメの主題歌も良かったですね~。

ジュディマリの「そばかす」好きだったなぁ~。

るろうに剣心全28巻 完結セット (ジャンプ・コミックス)

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最近、続編もやっていますね。

レンタルで借りて読みましたが、けっこー面白いです(笑)

るろうに剣心─明治剣客浪漫譚・北海道編─ 3 (ジャンプコミックス)

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映画は佐藤健主演で3作られましたが、なんと今夏続編が2作公開されます!!

根強い人気がありますね~。

www.cinematoday.jp


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話が逸れましたが、そのるろうに剣心に影響されたKが僕にこう言いました。

「おい、俺達も抜刀してみないか?」

「はぁ?」

 

Kはちょっとマック寄ってかないぐらいの軽い感じで、刀を振り回す誘いをしてきました。

いや、抜刀って!?

突然、何を言い出すんだコイツは!?

 

しかし、るろうに剣心を全巻集めて、アニメも欠かさずに観ていた僕はKの怪しげな誘いにちょっと興味が湧いてました。

も、もしかして俺も剣心になれるんか?

飛天御剣流が使えるようになるんか?

 

まぁ、現代社会において剣術を身につけてどこで披露するねんって感じですが、Kの誘いに弱冠心が動かされました。

るろうに剣心読んでなかったら絶対に断っていましたが(笑)

 

こうして、進学校に通いながら塾にも通わずに部活を全力でやりつつ、週1回居合道と書道を習うという謎の生活が始まりました。

そら大学の受験に失敗するわ!!

 

でも、どうせ青春を謳歌するなら彼女作ったりとか、バンド組んだりとか、甲子園目指したりとかしたかったですね。

なのに・・・。

何故に居合道??

あの頃の自分の胸ぐら掴んで説教してやりたいです。

 

まぁ、しかし居合道を習うのは中々貴重な体験でした。

自宅から4~5キロ離れた警察署の道場でやっていたのですが、週一回刀を背負ってチャリで通っていました。

 

居合道教室は、20人程度の60代ぐらいの男性がやっていてそれぞれ型の練習をして、上級者が教えたりしていました。

高校生の僕達は明らかに異色の存在で、道場最高齢のU爺さんが僕たちの師匠になりました。

当時、御年90でバイク乗り回していたパワフル爺さんでした。

 

練習着はKの剣道部時代の道着を借りて、刀は練習用の模擬刀を借りていました。

初めて刀を手にした時のテンションのアガり方はハンパなかったですよ!!

やっぱ、刀は男の武器っすよね!!

高2だったのに、厨二病全開でした。

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師匠から、まずは素振りから教えられました。

まずは、鏡に向かって体の軸を意識しながら、刀を振り降ろします。

この単純な動作が意外と奥が深く、刀の握り方、腕の力の抜き方、遠心力を利用した刀の振り方など、様々な大事なポイントがありました。

 

師匠が刀を振ると、「ヒュウ」と鋭く風を切る音がしました。

力任せに振ると、空気を切る音が出ずどことなく不格好な振り方になりました。

また、使用していた刀も模擬刀とは言え、真剣に匹敵するほどの重量があり扱うのは難しかったです。

 

Kは元々剣道部だったので、上達は早かったですが、合唱部だった僕は苦戦してました。

しかし、剣心を目指して一心不乱に剣を振り続けました。

僕の素振りもサマになってきたころ「型」をならうことになりました。

 

「型」は何種類かあって、敵が1人の場合から、4人に囲まれた場合などもありました。

それらの敵を、刀が鞘に納まっている状態からいかに殺すかのシュミレーションでした。

師匠の指導も物騒で、「まず、最初の抜刀で相手の目を切りつけて、ここで止めを刺せ!!」と熱っぽく語ります。

あれ、今は平和な現代のはずじゃあ??

仮想とはいえ、道場だけ戦国時代にタイムスリップしたかのようでした。

 

「そこで隙を見せると殺られるぞ!!」「まず目の前の相手の喉を切って、振り返って後ろの相手の斬撃をいなして、袈裟斬りにしろ!!」とか厳しい指導を受けながら、どうにか僕の居合道の技も上達していきました。

型は色々ありましたが、まず抜刀して相手を斬り殺して最後に刀を鞘に戻すというのが基本でした。

 

あれは、多分正月のことだったかと思いますが、前からやってみたかったアレをするチャンスが訪れました。

刀を手にしたら一度は斬ってみたいアレですよ。

時代劇なんかでお侍さんが切ってる藁です。

 

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厨二病の血が騒いだことは言うまでもありません。

練習に練習を重ねて、藁を切りたい一心で僕は日々刀を振りました。

彼女も作らず(作れず)、勉強もせずに雨の日も風の日も警察道場に通いました。

 

そして、その日はやってきました。

居合道協会だかなんだかのイベントで1人につき1本の藁が割り当てられ、演武会みたいなイベントが催されました。

 

師匠は90歳を超えているとは思えない動きで気合とともに藁を一刀両断しました。

さすがです。

続いて、僕の出番が回ってきました。

これまで一心不乱に剣を振り続けた日々が、走馬灯のように脳裏をめぐります。

 女も捨て、勉学も捨て、ただ剣に懸けた日々を・・・。

 

僕は、気合とともに抜刀し、藁を袈裟斬りに斬りつけました。

脳内では、自分と剣心が重なったように思いました。

そして、藁は綺麗に一刀両断・・・。

 

がすっ。

 

 一刀両断・・・。

されずにベロンとめくれました。

会場に失笑が巻き起こり、剣心に成り損ねた男は肩を落とし、追従笑いを浮かべながら寂しく退場していきました。。

 

いや、藁斬るのわりとムズカシイねー(>_<)

その後、受験勉強を理由に、居合道教室を辞めたのは言うまでもありません。。 

 

hiro0706chang.hatenablog.com

 

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【本】中村 文則『最後の命』~悪を為し、悪を超えていくのか?それとも世界から消えていくのか?~

1、作品の概要

 

中村文則5作目の長編作品。

土の中の子供から1年以上のブランクが空いて、2007年に刊行された作品。

芥川賞受賞後に発表された作品となった。

 

2014年に柳楽優弥主演で映画化された。

 

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2、あらすじ

 

 主人公の「私」が散歩から帰ると、いつも呼んでいるデリヘル嬢のエリコが自分のベッドで乱暴されて殺されているのを発見する。

警察に連行されて疑われる「私」だったが、犯人が最近数年ぶりに再会した幼馴染の冴木だとわかり釈放される。

 

冴木と「私」には、小学2年生の頃大勢のホームレスの男に同じホームレスの「やっちり」がレイプされるのを偶然目撃し、翌日殺されたことを知る衝撃的な体験をしていた。

それが原因で、「私」は極度の潔癖症になり、時折「やっちり」の叫びが聞こえるようになっていて、冴木もまた自身の家庭環境もあり、歪んだ性癖を抱えることになった。

 

「私」は中学生の時に冴木と、「やっちり」をレイプしたホームレスに再会し、衝動的に暴行を加えて放置してしまい、後にホームレスの死亡を知り罪の意識に苛まされることになる。

 

冴木とは、高校の時に彼のレイプ未遂を止めて以来会うことはなくなっていた。 

「私」は、大学生の時に香里と知り合うが、彼女は精神的にバランスを崩し、離れ離れになってしまう。

 

アパートに戻り冴木を探す「私」に、冴木から過去の罪と自分の歪んだ性癖を告白する遺書のようなメールが届く。

エリコの死の真相とは?「私」は再び冴木に会うことができるのか?

 

最後の命 (講談社文庫)

最後の命 (講談社文庫)

 

 

 

 

3、この作品に対する思い入れ

 

2度目の再読になります。

初読の時は、それほど強くこの作品に惹きつけられませんでしたが、今回再読して様々な発見があり僕にとって大事な作品になりました。

 

レイプを取り扱った作品で、女性の方が読むと生理的嫌悪を感じるかもしれません。

僕も読んでいるうちに生理的嫌悪を感じながらも、ページをめくる手を止めることはできませんでした。

 

初期の4作から次のフェイズに移行する過渡期になった重要な作品だと思います。

『掏摸』『悪と仮面のルール』以降、盛んにテーマとして取り上げられる「悪」について初めて語られた作品でもあります。

 

hiro0706chang.hatenablog.com

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映画もDVDで観ましたが柳楽優弥の演技がとても良かったです。

最後の命 [DVD]

最後の命 [DVD]

  • 出版社/メーカー: TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D)
  • 発売日: 2015/05/13
  • メディア: DVD
 

 

 

4、感想・書評(ネタバレあり)

 

 ①物語の構造の変化、世界対自分の構図から脱却

 

中村文則の初期作『銃』『遮光』『悪意の手記』『土の中の子供』は主人公が家庭環境や病気などで背負ったトラウマによって起こる「世界」との乖離と対峙を描いた作品であったかと思います。

 

『銃』『遮光』では、最後にカタストロフィが待っていますが、『悪意の手記』では結果にかかわらず生きようとして、『土の中の子供』では混乱の中でも生き続けていくような意志を感じます。

 

同じようなテーマを扱いながらも、そのラストや主人公の意思に変化が見られていたのですが、『最後の命』では過去4作からドラスティックな変化を遂げています。

 

それは、主人公が世界との対峙を通して行きにくさを抱えて生死の狭間で生きる物語から、主人公の「私」と、冴木がそれぞれに背負った傷を通して生きていく物語に変化してきたことが大きいのではないでしょうか。

今までの4作ではあくまで主人公1人が世界との乖離と生きにくさを抱えてたのですが、『最後の命』では、「やっちり」のレイプ事件と、ホームレスの死に間接的にかかわった事件でそれぞれ場に居合わせた「私」と冴木がどういう傷を抱えて生きていったかを描かれています。

 

初期4作の「世界から弾かれた存在」としての登場人物は、これ以後の作品でも頻繁に描かれますが、描写されている世界観は広がりを見せてより複雑で、起伏に満ちた物語が描かれるようになります。

 

『最後の命』はそういった物語の構造の変化の過渡期にある作品だった、と言えるのではないかと思います。

それは、後の作品につながるようなミステリー要素(エリコは誰が殺したのか)や、「悪」の概念などの萌芽が見られ、従来の主人公の内面と世界との対峙にフォーカスした、狭義の意味での純文学的作品からの脱却と進化を試みた意欲作、と位置付けることができるのではないかと思います。 

 

 

 

②「私」と冴木が受けた傷

 

例えば、同じ災害や事故などを経てもそれを受け取る個人によって何をどう感じどのような傷を負うかはそれぞれのパーソナリティーによって違うと思います。

この作品でも、「私」と冴木がこの事件によって負った傷は全く別物で、それぞれが辿る経緯と、連帯がこの物語の主要なテーマだったのではないかと思います。

 

「私」は、2つの事件以降、時折叫び声が聞こえ他者と深く関わる事を避けて公共のドアや電車の吊革などに1枚の布がなければ触れないようになっていました。

精神科では、うつ病と診断されましたが強迫症のような症状を呈するようになっていました。

 

性的にも一時的に勃起不全になり、高校生の時に付き合った彼女ともそのことが原因で別れてしまいます。

大学生の時は、引きこもりのようにようになり学校に行けなくなってしまった時期もありました。

その時期に出会った香里との短い幸福の日々も終わり、「幸福から弾かれている」という感覚を持つようになります。

「私」は、センシティブに事件の影響を受けてしまい自らを損なってしまいます。

 

社会に出て就職するも、長続きせずに希死念慮を抱えて、通常誰もが嫌がるような、線路の真上に建っているアパートに住み始めます。

「死」を連想させる電車と自分との距離を常に測りながら生きていたのでしょう。

 

自分の下へ迫ってくる列車を見ながら、力む身体をほぐすため息を吐いた。身体の力を抜いて感じる恐怖は、いつも圧倒的に私を貫き、私の隅々にまで広がり、私を征服した。閉じていく喉を無理に開け、無理に呼吸をし、さらに身体の力を抜いた。硬く、巨大な力が、すぐ下を通過しようとしていた。私の意志一つで、自分はあれに巻き込まれ、破壊と同化し、死と同化するのだと思った。 

 

 

 

冴木は、事件がきっかけで元からの家庭環境によっても育まれていた歪んだ性的衝動が彼の精神を徐々に支配していきます。

やっちりがレイプされるのを見て強い性的興奮を覚え、それ以後も普通の行為では満足できなくなってしまい、高校の時についに行きがかりの女性をレイプしようとして、偶然居合わせた「私」に止められてしまいます。

 

 

 

③「私」と冴木の繋がり

 

同じ2つの事件を経験した2人の精神状態、受けた傷と心理的影響はこのようにとてもかけ離れたものでした。

「私」は事件によって初期4作の主人公のように「世界から弾かれた存在」になっていったのと違い、冴木は事件をきっかけに「悪」を為すことに惹かれていってしまいます。

 

悪を恐るなら、それを取り込めばいい。悪そのものに、なってしまえばいい。

 

2人は唯一無二の親友と言いながら、共有している事件に対して同じように感じることができず、溝が深まっていきます。

冴木が、暴力的で性的な本を「私」に見せたのも、「私」が同じような性的衝動を抱えているかどうか試した、いやむしろ本当は自分と同じ後暗い衝動を抱えていて欲しいという願望の表れだったのでしょう。

 

しかし、「私」はそのような歪んだ欲望を持つことなく自己の内面に閉じこもっていました。

事件のことを共有できる唯一でかけがえのない存在と、痛みと罪の意識を共有することができなかったのが2人にとっては悲劇だったのでしょう。

特に冴木側から見ると「私」は綺麗な人間で、歪んだ欲望に取り込まれていく醜い自分からすると眩しく見えたのではないでしょうか?

 

読み進めながら、この2人の繋がりは何なのだろうと不思議な感覚で考えました。

単純に友達と言い切るには複雑な関係ですが、お互いの人生の成り立ちを変えてしまった事件を共有できる唯一無二の存在で、お互いのことを本当に分かり合うのはお互いしかいないと思っていたのでしょう。

 

 

 

④初めて導入された「悪の概念」

 

今作で初めて繰り返される「悪」の概念。

以降の中村文則作品の中で重要なテーマとなるものですが、冴木はその「悪」に飲み込まれて歪んだ性的衝動に捉われていきます。

やっちりがレイプされる場面でも、恐怖を感じる私とは対照的に性的興奮を覚え、自らもその輪の中に加わりたいと願います。

 

あの時の、あの状態での俺は、やっちりを気の毒に思うとか、助けようとか、そんなことは、一切考えていなかった。時間がね、どんどん濃密になっていくのを感じた。空気がうずを巻いて、周囲から、あの現場とおれだけが乖離したみたいで、ここだけ、時間が激しく、凝縮していくみたいで、俺はその渦中にいて、身体がどうにかなりそうなほど、興奮して仕方なかった。

 

その後、「悪」を恐るなら取り込んで自分が「悪」そのものになってしまえばいいと、意識し始めます。

父親と、義理の母親の性交の場面を目撃してしまったことと相まって、冴木の歪んだ性的衝動は膨らみ続け、止まらなくなっていきます。

幼少期に、誤って刷り込まれた「性」の概念は矯正できない歪みとなって定着してしまうのでしょう。

 

冴木は、大学の時に騙されて河原で女を襲った時に、「悪そのものに同化し、性の荒々しい塊そのもの」になり自分の欲望を開放します。

その行為によって、自分の歪んだ性的衝動が矯正不能で、ゴミのような死ぬべき人間だと認識するのです。

ただ、「悪そのものに同化した」と言いながらも、自らの行為を省みているのは、「私」という清らかな存在(あくまで冴木目線で)が常に頭の片隅にあったからなのでしょう。

この段階で冴木は、悪を為しますがその行為によって自らを省みて自己嫌悪に陥る存在だったのでしょう。

 

そして、冴木が「私」に会いに来た理由。

それは、このまま「悪」に取り込まれて「悪」を感じない人間になるのか、それとも死を選ぶのかを選択するためだったのではないでしょうか?

『悪意の手記』に出ていた、「人を殺してもゲームで感動し、朝日を美しいと思える人間」がまさに「悪」を感じない人間、悪を超えた存在なのでしょう。

 

冴木にとって「悪を超える行為」を為すためには、同じ体験をしながら清らかな存在である「私」=冴木自身の良心・道徳観・倫理観を殺すことで狂う必要があったのでしょう。

しかし、冴木は「私」を殺すことなく、むしろ自らが「私」の近しい存在の香里の罪を被って死ぬことで「私」を助けようとします。

 

・・・俺は、お前には、幸せになって欲しいんだよ。俺もお前も駄目になったら、何だか、世界に負けてみたいじゃないか。

 

世間一般的な意味での友達と言うには複雑な関係だったのかもしれませんが、

 2人はやはり親友だったのだと思います。

初期4作は1人で世界と立ち向かう物語でしたが、今作は2人で世界と立ち向かう物語だったのだと思います。

 

 

 

⑤私と香里の関係、憂鬱な希望

 

冴木はこの世から去り、「私」は香里と復縁します。

ただの復縁というより、香里を追い詰めている母親から切り離し、自分が保護者のような存在になります。

 

「私」は香里が正気を取り戻し、エリコを殺した罪に苛まされた時も一緒に寄り添う覚悟をしています。

 

俺も一緒に、狂おうかと思うんだ。・・・一人で狂うのは、嫌だろう?」

 

「何かを呪っても何だか負けのような気がするし・・・」と香里に独りごち、色々なことを考えながら生きていくことを決意する「私」

それは、ポジティブかネガティブかみたいな単純な二元論ではなく、深い水のそこから少しずつ浮上していくようなもがいた生き方なのだと思います。

 

希望というにはか細いかもしれませんが、中村文則の作品で最後に提示される仄かな希望が好きです。

 

 

5、終わりに

 

2020年の初読が、この『最後の命』だったわけですが、感想を書いていて強い生理的嫌悪を感じ、苦しみながら書き進めました。

なんで、貴重な正月休みに自分はこんなことしているんだろうとか自虐的に思いましたが(笑)

 

あとがきに書いていましたが、2006年中に出版がなかったのはずっとこの小説を書いていたからだそうで、1年間何も出版がないのは中村文則にとってこの1年だけだったのではないかと思います。たぶん。

それだけ、期するものがあって書いた作品なのだと思いますが、その成果もあって初期4作のテイストを引き継ぎながら、「悪」の概念や、ミステリー要素など今後に繋がる素晴らしい作品になったのではないかと思います。

 

 

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【映画】THE GREATEST SHOWMAN~大迫力の歌と踊りに胸が躍る、魂が震える最高のミュージカル映画~

1、作品の概要

 

2017年にアメリカで制作された映画。

マイケル・グレイシー初監督作品。

2017年12月に全米公開、2018年2月に日本で公開された。

19世紀に活躍した実在の興行師P・T・バーナムの成功を描くミュージカル映画

バーナムをヒュージャックマンが、パートナーのフィリップをザック・エフロンが演じた。

サウンドトラックが全世界で600万枚のセールスを記録し、「THIS IS ME」がゴールデングローブ賞の主題歌賞を受賞。

 

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グレイテスト・ショーマン(オリジナル・サウンドトラック)

グレイテスト・ショーマン(オリジナル・サウンドトラック)

  • 発売日: 2017/12/08
  • メディア: MP3 ダウンロード
 

 

 

 

 

2、あらすじ

 

貧しい暮らしで、孤児となってしまったバーナムは、良家の令嬢チャリティと幼い頃から相思相愛で離れても手紙のやり取りで愛を育んでいた。

 

青年に成長したバーナムはチャリティと駆け落ち同然で結婚し、2人の女児を授かる。

結婚しても、貧しい生活でバーナムが就職していた貿易会社も倒産してしまう。

 

「夢」をあきらめきれないバーナムは博物館をオープンするが不調。

しかし、見世物小屋でショーをすることを思いつき、奇人変人を募集。

 

これが大当たりし波に乗ったバーナムは、劇作家のカーライルをパートナーにスカウトし、ついにはヴィクトリア女王に謁見しする栄誉を授かる。

パーティーの場で、欧州随一のオペラ歌手のジェニーと出会い、彼女のアメリカ公園をプロデュースすることを思いつく。

 

公演は成功を収めるが、徐々にショーのメンバーと軋轢が深まり、全米公演の最中ジェニーと仲違いし、パパラッチに2人のキスシーンを撮られ新聞に載せられてしまう。

追い討ちをかけるように、劇場は放火されて全焼。

 

フィリップも重傷を負ってしまい、多額の借金と不倫疑惑に愛想を尽かせたチャリティは子供たちを連れて実家に帰ってしまう。

どん底のバーナムは、再び這い上がることができるのか?

 

 

 

3、この作品に対する思い入れ

 

「THE GREATEST SHOWMAN」は、2018年のマイベスト映画です!!

まぁ、それほどたくさんの映画を観てるわけでもないし、詳しいわけではないのですが(^_^;)

 

でも、本当に素晴らしい映画で歌と踊りに圧倒されました。

大げさかもしれませんが、魂が震えるように感じました。

 

観終わったあとに、ソッコーでサントラをポチリました。

サントラもとても素晴らしいですね。

繰り返し聴いてます♪

 

最近は、『ボヘミアン・ラプソディ』といい、『アリー/スター誕生』といい音楽を主題にした映画が多く、音楽好きとしては嬉しいです。

 

hiro0706chang.hatenablog.com

hiro0706chang.hatenablog.com

 

 

ドキュメンタリーですが、エイミー・ワインハウスの『AMY』も良かったですしね。

 

hiro0706chang.hatenablog.com

 

 

 

 

4、感想(ネタバレありあり)

 

 映画館で観ましたが、もう冒頭のシーンの映画の始まりからつかみはOKな感じでテンションあがりました。

 

なんか、映画の供給元とか冒頭に色々流れるじゃないですか。

そういうのが続いている中で、いきなり歌と踊りが始まって・・・。

うわぁ、なんか書いてるだけでアツくなってきますね。

 

もうしょっぱなからクライマックスかみたいなテンション。

 

↓そのシーンがこちら


The Greatest Show - The Greatest Showman Ensemble (Full Clip) HD

 

ストーリーは、もしかしたらよくあるサクセスストーリーかもしれませんが、歌と踊りと演出が最高なんですよ。

また、曲が全部良い曲ですしね。

ヒュー・ジャックマンかっこよし。

 

映画の長さも105分でわりと短めですね。

子供時代から始まって、ストーリー展開が早くて物語がサクサク進むので観やすい映画だと思います。

 

貧困だった子供時代から夢を見続けて、幼馴染と身分を超えて結ばれて、失敗もあったけど大事な物を取り戻して自分なりのスタイルでサクセスする。

うん、わかりやすい(笑)

 

『A MILLION DREAMS』もリリカルで良い曲ですね。

夢を見ることの素晴らしさを歌ったこの曲(たぶん)、バーナムの子供時代から青年時代へ、さらに娘たちが歌うって継承されていっている感じが良いですね。

屋上で娘達が影絵をしながら歌うシーンもリリカルで素敵です♪

 


P!nk & Willow Sage Hart (P!nk’s Daughter) - A Million Dreams/A Million Dreams (Reprise)

 

 

そして、何といっても主題歌の『THIS IS ME』ですね。

この映画は、多様性への讃歌だと思っていて、サーカスに出演している人たちもマイノリティで世間から爪弾きものにされています。

 

そんな彼、彼女らにスポットが当たる場所がバーナムの作り出したサーカスでした。

ジェニーのコンサートでバーナムにあしらわれて、周りから奇異の目で見られる彼、彼女らでしたが、レティ・ルッツが胸を張り毅然と歌いだすのがこの曲です。

 

I'm not a stranger to the dark
私は暗闇には慣れているわ
Hide away, they say
隠れてろ、人々は言うの
'Cause we don't want your broken parts
私の壊れた部品はいらないって
I've learned to be ashamed of all my scars
私は自分の欠点を恥じてきたわ
Run away, they say
どっか行け、人々は言うの
No one will love you as you are
誰もありのままのお前のことなんか愛さない、と

 

But I won't let them break me down to dust
でも私は誰にもゴミ扱いさせないわ
I know that there's a place for us
だって居場所がある事を知っているもの
For we are glorious
私たちが輝ける場所を

 

When the sharpest words wanna cut me down
鋭い言葉が私を切り裂こうとしても
I'm gonna send a flood, gonna drown them out
洪水を起こして、溺れさせてやる
I am brave, I am bruised
私は勇敢よ、私は傷つけられた者
I am who I'm meant to be, this is me
これが私のあるべき姿なの、これが私よ

 

 この曲は、日本のTV番組でも何度かライブでやってましたね。

キアラ・セトルの歌がとても素晴らしいですね。

 


The Greatest Showman ['This Is Me' Lyrics Video in HD (1080p)]

↑実際の映画のシーンですが、胸が熱くなります。

 


The Greatest Showman | "This Is Me" with Keala Settle | 20th Century FOX

↑リハーサル?レコーディングのシーンですが、めちゃくちゃエモーショナルで震えます。

 

 

夢を諦めずに、前を向いて突き進むこと。

どん底に落ちても、何度でも這い上がること。

単純なメッセージかもしれませんが、心に刺さりました。

 

とても良い映画だと思うので本当にオススメです!!

できたら、音響が良い環境で観られるとより楽しめると思います!!

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2020年の抱負!!

今週のお題「2020年の抱負☆」

 

あけましておめでとうございます(*゚▽゚*)

今年もよろしくお願いします♪

今日は、正月っぽい感じでお送りします☆

 

 

 

 ☆初日の出を見に、単身城を攻める☆

 

前から、初日の出を松山城から見てみたいと思っていまして、カメラを片手に仕事前に行ってきました。

 

前日にビールと日本酒を飲みすぎてたので、早起きできるか心配でしたが、意外に6時に目が覚めました。

なんか、正月とか血が騒いで早起きしちゃうタイプなんですよね(^_^;)

 

早朝からロープウェイも動いてましたが、健康のために歩いて登りました。

いざ、城攻めじゃぁぁぁぁぁ!!

 

 

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↑写真では伝わりにくいかもですが、めっちゃ坂でした。。

 

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↑お城についての解説が。

 

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↑ 早朝から来てるアホは僕ぐらいかと思いましたが、めっちゃ人いました!!

この時、7時ぐらいです。

 

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↑来たぜ!!松山城!!攻め落としてやったぜ!! 

 

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↑海が見えました。

 

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 ↑若水汲みのイベントが。

 

 

はい、終了です。

えっ、初日の出ですか?

それ聞きます?

曇ってて、見えませんでしたよー(^_^;)

 

まぁ、でも早朝の登山は清々しかったですよぉぉぉおぉ。(強がり)

ちなみに去年は、新春登山マラソンなる正月から松山城を走って登るクレイジーなイベントに参加しました。

今年は、仕事だから出られませんでしたが、来年は出たいですね。

 

 

 

 

☆カルディの福袋ワインゲットだぜ!!☆ 

 

正月と言っても、あんまり福袋とか、セールには行かないのですが、ブックオフのスーパーセールと、カルディの福袋ワインは僕にとってはマストです。

昔は、服のセールに突撃していたものですが、最近はユニクロとかばっかですねぇ。。

 

boycottとか、ジャーナルスタンダードとか、アローズ好きなんですけどね。

まぁ、親はボロを着て、子供の服の方が高いっていう育児あるあるかもしれませんね。

ボロは着てても心は錦で生きていきたいものです。

 

さて、表題のカルディの福袋ワイン。

コレの何が良いって中身がちゃんとわかってるとこなんですよー。

年によって違いますが、赤、白、泡で2~3種類のワインをチョイスしていて、大体2500~5000円の価格帯で、普段売っている価格の半額ぐらいで売り出しています。

 

カルディ愛を語ると、記事がひとつできるぐらい長くなりますが、コスパ良くて美味しいワインを楽しみたいならカルディで間違いないと思います!!

1000円台のワインでも楽しめるものが多いし、よくセールをやって値引きしてくれているので庶民の味方ですね。

 

品揃えもちょこちょこ替わるし、ワインの解説もしっかり書いてあるので、僕みたいなビギナーにはとてもありがたいお店ですね。

 

10年前に関東から愛媛に引っ越してきてすぐにカルディがオープンした時は、カルディが俺を追いかけてきたとか勘違いボーイになりそうでした。

そんなに俺にワイン買って欲しいんかーい、って。

 

相変わらず、前置きが無駄に長いですが、カルディの福袋ワイン。

3~4年前のが僕的には大ヒットでしたね。

調子に乗って5本買いました。

いやー、内容良かったしワイン袋のデザインが可愛かったですよー。

 

 

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↑爆買いした福袋ワインがコレです。袋のデザインが可愛いっしょ?でも、この年以降はフツーの紙袋に(^_^;)

 

 

そして、今年はさっき買ったばかりの赤ワインです。

今年はバローロ

 

バローロとは、イタリアの赤ワインです。

北部のピエモンテで作られているネッビオーロで作られているワインで、フランスのボルドーブルゴーニュに比べて比較的安価にもかかわらず、超熟に向いた赤ワインっぽい赤ワインです。

色合いもガーネット色で美しいワインですね。

 

安価と言っても、基本は3000円オーバーのワインなので、中々普段は手が出ないですね(^_^;)

今、このブログを書きながらフォッカッチャとチェダーチーズと美味しく頂いております♪

 

 

 

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↑コレです。 

 

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 よくカルディの店頭においてあるやつなんで、あまり新鮮味はないです。でも、美味しいッス♪

 

 

 

 

☆2020年の抱負☆

 とりあえず、ブログ的な抱負と目標。

 

①とにかく続けること

 

②1ヶ月に20回以上更新

 

村上春樹と、中村文則の短編と長編の全作品の読書感想を書く

 

④文章力の向上、執筆スピードを上げる

 

の4つです。

ハードル低いですかね(笑)

でも、まぁ1年間続けることが最大の目標ですね。

できたら、毎日更新も続けたいな。

 

あとは、文章力の向上。

最近は、句読点の打ち方にこだわってみたりもしますが・・・。

本当に文章を書くことって奥が深いですね。

苦しい時もありますが、とても楽しいし、上手に文章を書きたいって強く願っています。

 

今は、ブログを書いていても自分の想い、作品が持つエッセンスを表現しきれたという感覚が無くていつもモヤモヤしています。

言葉が足りないこともありますし、全く見当外れのことを長々と書き綴ってしまったような気がすることもあります。

 

そんなに深刻になることもないのかもしれませんが(笑)

自分が文学なり、音楽なり、映画なりで心を強く揺さぶられた体験を上手に伝えたいと願っています。

文章の長さとか、構成とか、どう表現すべきかなどわりと悩んでます。

 

元々は、読書も感覚的に読むタイプでそんな分析とかしたことなかったのですが、ブログを書くようになって、作品を分析的に捉えるようになって、自分にとってはとてもプラスになりました。

完成に任せて「なんとなく」読む仕方も否定はしませんが、僕にとっては分析的な視点で読むことは大きな収穫となりました。

より物語の「核」に近づけているような気がします。

 

はてブロの皆さん、ツイッターの読書アカの皆さんの文章を読むことで色々な発見がありました。

皆様の文章を読むことはとても楽しいです。

色々な方の文章と文体に親しむことで、自分の意識の奥深くのとても大事なドアがコツコツとノックされているような感覚があります。

何かとつも大事なことに繋がっていく、ブレイクスルーの予感があります。

 

おふざけの文章も好きなのですが(笑)

今年も様々な文章を書いて、読んで文章力と感性を磨いていきたいと思います。

 

皆様、今年もよろしくお願いします。

 

 

 

 

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