☆西加奈子はどんな作家?☆
西加奈子は2004年にデビューした小説家。
1977年生まれで、僕と同い年です。
『ふくわらい』『サラバ』で直木賞を受賞。
2023年現在まで24冊の小説を刊行。
エッセイも好評で、近作『くもをさがす』では自身のカナダでのがんの闘病生活を綴り、話題となりました。
イランのテヘランで生まれ、エジプトのカイロで幼少期を過ごした異色の経歴の持ち主で、独特の考えかたや、物事の捉え方は彼女のこのような生い立ちにも深く関係しているように思います。
又吉直樹、中村文則とも親交があり、一緒に「ボクらの時代」に出演したこともあります。
一風変わった、生きづらさを抱えた人たちへの優しい視線がどの作品の根底にも流れていて、どんなクズ人間にも救済が提示されているように思えてきます。
平易で読みやすく親しみやすい文体。
しかし、人生そのものを俯瞰するような奥深さと、傷つきながらも必死に何かに縋って生きているひとたちへの賛歌がそこでは高らかに歌い上げられています。
不器用でも、前向きじゃなくたっていいんだよ、あなたらしく生きていることに意味があるんだから・・・。
西加奈子は、いつもそうやってそっと背中を押してくれる作家だと思います。
☆西加奈子とぼく☆
はじめて読んだのはたしか『きいろいゾウ』だったかと思います。
映画化キッカケだったかな?
たぶん10年位前だったかと思いますが、最近記憶がだいぶうろ覚えでございまする(;^ω^)
その後、『さくら』読んで、図書館で借りたりしてだいぶ読みました。
今出ている小説はほぼ読んでいると思います。
初期のみずみずしく鋭敏な感性で描かれた作品も好きですが、人生そのものを、人間そのものを、世界そのものを俯瞰しながら描く総合小説的な最近の作品がとても好きです。
『サラバ』『夜が明ける』『まく子』『i』とかめっちゃ好きっすわぁ。
同い年で、僕の大好きな作家・中村文則とも親交があるというのもポイントが高いですね。
全然違うタイプの作家ですが、最後に放たれるメッセージが「クズでもいい、前向きになれなくていいからとにかく一緒に生きようよ」っていうものである(と僕が思ってる)ところがとても良いですね。
希望がどんどん希薄になっていっている現代の日本で、真に希望になりうるのは「誰もが大切な存在でナンバーワンでオンリーワン」だというメッセージではなく、そういった泥にまみれたリアリティなのではないかと思います。
西加奈子は、そういった希望をとても自然な形で、リアリティを伴って提示してくれる真摯な作家なのではないでしょうか。
☆西加奈子の書評まとめ☆
〇さくら
〇窓の魚
〇漁港の肉子ちゃん
〇ふくわらい
〇サラバ
〇まく子
〇i
〇おまじない
〇夜が明ける
〇『くもをさがす』
これからも、彼女の作品を読み続けたいです♪
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