1、作品の概要
『雨天炎天』は村上春樹による紀行文。
1990年8月に新潮社より単行本が刊行され、1991年7月に新潮文庫より文庫版が刊行された。
ギリシャ編、トルコ編からなり、松村映三による写真が挿入されている。

2、あらすじ
〇ギリシャ編
ギリシャのアトス半島。
ギリシャ正教の修行の中心地のアトス山をめぐる旅。
4泊5日の旅は想像以上に過酷なものだった。
〇トルコ編
21日間をかけてトルコを車で一周する旅。
3、この作品に対する思い入れ、読んだキッカケ
まあ、たまにはエッセイでもと思って、読んでみました。
普段、あまりエッセイを読まなくて、村上春樹のエッセイですらまだ全部読んでなかったりするんですよね~。
『雨天炎天』も初読でした。
4、感想
やっぱり、村上春樹の文章は読みやすくて面白いですね。
スルスルっと読めちゃいます。
『雨天炎天』は紀行文ということで、ギリシャとトルコへの旅行記なのですが、全然普通の旅行じゃなくで面白かったです。
ギリシャ編では、ほとんど異世界レベルに現世と隔絶している神様のリアルワールド・アトスを巡る旅。
トルコ編では、車で21日間かけてトルコを一周というハードボイルドワンダーランドな旅。
どちらもクレイジーの一言(笑)
ちなみに、1988年に『ダンス・ダンス・ダンス』が刊行され、1990年に『TVピープル』が刊行されていて、『ノルウェイの森』が大ヒットして日本からバックレてイタリアとかに住んでいた時期ですね。
海外に住んでいて、いろんなとこ行ってたから、もう普通の観光地では満足できない感じだったんでしょうかね(笑)
ねじまき鳥でクレタ島、マルタ島が出てきたり、スプートニクでもギリシャの島が出てきたりと、この時の経験も今後の作品に活きたんでしょうかね?
いや、あんま関係ないかな。
ギリシャにはちょいちょい行ってた感じですしね。
僕はアトス編が特に興味深く、修道院でのおもてなしと、世界の果てみたいな荒涼とした山肌と過酷な気候に興味津々でした。
なんで好き好んでこんな辺鄙なところに行ってるんだろうか。
しかし、実際に自分で旅をしてみないと知覚できないような情報が多くあったように思います。
トルコも、やはり一周すると様相が違ってくるし、一般的な観光地じゃないところも回っている面白さがありましたね。
トルコと一口に言っても、ヨーロッパ寄りのトルコとアジア寄りのトルコで人と文化の成り立ちも違うという。
興味深いですね。
話が長く馴れ馴れしい感じも面白いなぁ。
うん、嫌いじゃないよ?そういう感じ。
ブロ友のmiyakoさんも最近トルコに行かれて、おっさんの話が長いみたいなことを言われていたように思いますが、トルコの人ってそんな感じで人懐っこい感じなのかな?
5、終わりに
いやー、面白くてあっという間に読みました。
旅行した場所と旅程がマニアックだったこともありますが、やっぱり村上春樹の文章って面白くて読みやすいよな~って再実感しました。
マッドリスペクト!!
でも、俺も面白い文章なら負けねえぜ!!
奇行文ばかり書いてしまう愚物ですが、たまには読みやすく面白い紀行文も書いてみたいと思いましたとさ。
どんとはらい。
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