ヒロの本棚

本、映画、音楽、写真などについて書きます!!

【映画】『リスペクト』

1、作品の概要

 

「ソウルの女王」アレサ・フランクリンの半生を描いた映画。

2021年公開。

監督リーズル・トミー、主演のジュニファー・ハドソンがアレサ・フランクリンを演じた。

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2、あらすじ

 

幼少の頃から、その歌の才能を周囲に認められていたアレサだったが、10歳の頃に家に来ていた大人の男性との性交により望まない妊娠をしてしまう。

両親は離婚して、アレサに歌とピアノを教えてくれた母は若くして亡くなってしまう。

牧師の父は成長してレコードデビューしたアレサの行動を制限し続け、父に抗って一緒になったマーロンも彼女を暴力の脅威で束縛しようとする。

ヒット作にも恵まれず、鬱々とした日々を送るアレサだったが、コロムビアからアトランティックレコードへの移籍し、「I Never Loved A Man」のヒットで転機が訪れる。

アレサは、自分を抑圧する周りの歪んだ愛から抜け出し、自分の力で道を切り開いていくことを決意する。


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3、この作品に対する思い入れ、観たキッカケ

 

20代はとにかくHOUSEが好きでクラブに入り浸る日々でしたが、HOUSEのルーツのひとつにソウルミュージックがあり。

というか、広義の意味でのダンスミュージックの一つとしてソウルが好きになりました。

ソウルミュージックはとてもグルーヴィーで聴いていて、何か気持ちが揺さぶられます。

そんなソウルの「女王」であるアレサ・フランクリンの伝記映画が公開されると聞き、楽しみにしていました。

期待以上の素晴らしい内容で、DVD化されたら家で妻と観たいと思います。

gaga.ne.jp

 

 

 

4、感想(ネタバレあるよ?)

 

いや、もう想像以上の素晴らしい映画でした!!

ジェニファー・ハドソンの圧倒的な歌唱力!!

演技力も素晴らしく、アレサの生き写しのようでした。

 

エピソードの内容も濃くて、音楽、信仰、黒人差別の問題、DVなどの要素がぎっしりと詰まっていました。

アレサの音楽だけではなくて、彼女が抱えていた問題や、フィロソフィーについても考えさせられる映画でしたね!!

 

もちろんキモの音楽シーンもクオリティが高くて、ちょいちょい身体が音楽に反応してしまっていました(笑)

いや、手を叩きながら踊りだしたかったなぁ!!

イエア!!

 

アレサが生まれ育った環境。

密接な父娘関係と信仰というバックボーンは幼少期から形作られていました。

牧師の父親は厳格で、どこか堪え性もなくて、女性に対して支配的で暴力的でもあります。

何かうまくいかないない、子供が自分の言うことを聞かないとヒステリックに怒鳴り散らす・・・。

いけませんなぁ。

 

母親はそんな父から離れてしまいますが、幼いアレサとの関わりはとても深いもので、母親とアレサが即興のピアノで歌いながら会話をするのはこの映画において美しいシーンのひとつだと思います。

2人の音楽的センスたるや。

アレサの音楽の才能は母親からの遺伝でしょうか?

母親は、アレサにとってメンターのような存在だったのかもしれません。

彼女は、アレサにこう言います「男の思うがままにならず、抗いなさい」「歌いたくない時は、歌わなくと良い」この言葉は、まるでその後のアレサの人生を予見しているような言葉で、幼い彼女の胸にしっかりと刻みつけられました。

 

礼拝で歌うシーンも激アツでした。

父親から強いられていることもあったかもしれませんが、アレサ自身も楽しく歌っていたとのだと思います。

そして、かの有名なキング牧師との交友。

映画を観るまで、2人に交流があったとは知りませんでした!!

 

アレサ達にとって、公民権運動と信仰は深く結びついていて決して切り離せないものだったのでしょう。

日本では考えられませんが、宗教と人権問題が分かち難いほど密接になっていて、混じり合っていました。

 

ヒット曲が生まれるまでの苦悩。

父親の支配と、夫の束縛からの解放。

「この曲を、不当に扱われている全ての人に贈ります」

全てを振り払って彼女が歌う「THINK」は胸に突き刺さりました!!

FREEDOM!!!!!!

GUのCM曲でお馴染みですね♪


www.youtube.com

 

一躍スターになったアレサでしたが、精神的な不安定さは変わらずにアルコール中毒になってしまいます。

そんな時に彼女を救ったのは神であり、信仰でした。

再び教会と信仰に回帰するアレサ。

幼少の頃から父と繋がりがあったピアニストのジェームスと一緒にレコーディングをすることになります。

ジェームスが幼かった彼女に言った「音楽が君を助ける」みたいな言葉はとても印象深かったです。

 

映画を通して、アレサがどれだけの人や信仰に支えられて、どれほど偉大な作品を生み出したのかを理解することができたように思います。

映画を観終わった後から、彼女の歌と音楽が常に体の中で鳴り響いています。

アレサ・フランクリンをあまり知らない方こそこの映画をぜひ観て欲しいと思います。

きっと彼女の音楽に夢中になるはずだから。

 

 

5、終わりに

 

いっやー。

2年ぶりの映画館でしたよー。

コロナの野郎のせいで、職場の規制があり映画館に行けてなかったです。

めっちゃ楽しかったですねぇ。

いやぁ、映画って本当に良いですね!!

って、水野晴郎になっちまうぐらいになぁ!!

 

余談ですが、愛媛の文化鑑賞券(映画1000円引き)が当選して600円で観られました♪

ラッキー(๑≧౪≦)

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