1、作品の概要
2012年12月に公開されたアメリカ・イギリス合作のミュージカル映画。
監督はトム・フ-パー。
ヒュー・ジャックマン、ラッセル・クロウ、アン・ハサウェイらが出演。
ヴィクトル・ユゴーの小説が原作。
ゴールデングローブ賞、作品賞、主演賞、助演女優賞などを受賞。
2、あらすじ
パンひとつを盗んだ罪で19年収監されることになったジャン・バルジャン(ヒュー・ジャックマン)は仮釈放された後も、各地で冷遇されるが、司祭の施しを受ける。しかし、シャン・バルジャンは教会の食器を盗み警察に捕まってしまう。「それは、私があげたもの」と、彼を庇う司祭の寛大な態度に感銘を受けジャンは心を入れ替えて必死で働くようになる。
4年後、市長にまでなったジャンは、自分の工場をトラブルからクビになり、売春婦に身をやつしていたファンティーヌ(アン・ハサウェイ)を保護し、最後を看取る。そして、約束通り彼女の娘のコゼットを自分の娘として引き取り、2人でパリで暮らし始める。
9年後、美しく成長したコゼットは、革命を志す若者マリウスと出会いお互いに惹かれあうようになる。
しかし、ジャンは自分を執拗に追い回すジャベール警部(ラッセル・クロウ)を怖れ、パリの街を出ることを決める。
運命に引き裂かれた2人だが、ジャンはコゼットに必要なのはマリウスの愛だと気づき、6月暴動で兵隊と衝突してバリケードに閉じこもっているマリウスを救出することを決意する。
そして、そこで捕虜として捕らえれたジャベール警部と再会する。
3、この作品に対する思い入れ
ヴィクトル・ユーゴーの原作は、小学生の時の学級文庫にあったので読みました。
あっ、もちろん児童文学バージョンみたいな簡単なやつですが(^_^;)
タイトルは、「ああ無情」でした。
変なタイトルと、ジャン・バルジャンが燭台を盗んで司祭に許されるシーンや、ジャベール警部が自殺するシーンが未だに印象に残っています。
当時は、学校の図書館でたくさん本を借りて読んでました。
伝記や、シャーロック・ホームズ、ズッコケ3人組やら色々読んでましたね~。
この映画は『THE GREATEST SHOWMAN』でヒュー・ジャックマンの歌唱力と演技力に魅せられて観てみたいと思いました(^O^)
ミュージカル映画好きかもです♪
4、感想・書評
1、素晴らしい歌♪
ミュージカル映画だし、やっぱりまずは歌と音楽がどうかですね!!
レ・ミゼラブルは素晴らしい音楽と歌に彩られた映画だと思います。
歌の録音も通常でしたらスタジオでするんでしょうけど、敢えて演技をしながらその場で録音していたようです。
観終わったあとにそのことを知って、生々しい感じがする歌唱場面の訳がわかりました。
正直、少し迫力不足に感じたところもあったのですが、妙にリアリティというかライブ感がありました。
2、罪を背負って
重めのテーマの作品だけに、画面の色調も弱冠暗い感じでしたね。
スコセッシ監督の『沈黙』を思い出しました。
あの映画は終始色調が暗くて、重い映画でしたね~。
いや、めっちゃ好きですが(笑)
罪を背負いながら、神の教えに従って自らを捧げようとするジャン。
痛々しくも印象的な場面が多かったです。
3、贖罪、コゼットとの関わり
ジャンは、罪を贖うように日々を清く生き、コゼットの良い父親であるように振る舞います。
ジャンたち親子は、パリにたどり着いて以来、修道院で暮らしていました。
なるべく世間の目に付かないように。
そんな中、ジャンをしつこく追い回すジャベール警部に見つかってしまいます。
元々は何十年前に犯した罪ですが、精算されることも許されず、ずっと追い続けられています。
4、コゼットとマリウスの恋、希望
二人の恋が初々しくて良いですね♪
二人の真実の愛が、ジャンの心もやがて動かします。
マリウスとジャンの関係性も良かったですね。
ジャンは、愛するコゼットの為にも、マリウスにコゼットを託します。
最後、ジャンが天に召されるシーンはとても感動的でした。
罪を抱えながら生きる一人の男の物語。
たくさんの人々の想いと人生が交錯する、重厚な良い映画でした!!