1、作品の概要
『ザリガニの鳴くところ』は2022年に公開されたアメリカのミステリ映画。
原作は2018年に刊行された小説『ザリガニの鳴くところ』で、作者はディーリア・オーウェンズ。
2023年現在で、全世界で1500万部の大ヒットを記録した。
原作は2021年本屋大賞翻訳部門に選ばれて日本でも広く読まれた。
監督は、オリヴィア・ニューマン、主演はデイジー・エドガー=ショーンズ。
アメリカの田舎の湿地に1人で住む少女にかけられた殺人事件の嫌疑。
彼女の回想とともに真実に迫っていく・・・。
2023年6月よりアマゾンプライムビデオで配信中。
2、あらすじ
1969年のノースカロライナの田舎町。
人気者のチェイスが死体として湿地帯で発見される。
カイアは容疑者として警察に捕まり、彼女の回想とともに、彼女の生い立ちと事件の真相が明らかになっていく。
果たしてチェイスは殺されたのか?もしそうなら犯人は誰なのか?
3、この作品に対する思い入れ、観たキッカケ
原作がとても話題になっていた作品だったので、原作は未読でしたが映画から先に観てみました。
映画はわりと酷評されていましたが、僕的には良かったです!!
原作を読んでからの映画だと受け入れられない感じだったのでしょうかね?
原作を読んでなくても(むしろ読んでない方が?)楽しめるミステリー映画でした。
4、感想(ネタバレあり)
一番大きなテーマは異端な存在をどう受け入れるのか?
それとも排斥するのかみたいなところだったように思います。
カイアはDVの父に育てられて家庭崩壊。
母親に見捨てられたあげく、兄弟たちも逃げ出し、やがてDVクソ野郎だった父親ですらいなくなってしまいます。
いや、もう施設に
行っていれば・・・って思うんですが、カイアは逞しく沼地でひとり生きることを決意。
湿地の雑貨屋の店主ジャンピンと、その妻メイベルに助けられながらも美しい女性に成長していきます。
そして子供時代にも交流があったテイトとのラブストーリー。
いやー、湿地の風景も美しく、2人の愛もイノセントで眩しかったです。
光が眩しければ眩しいほど、影は深く濃くなる。
テイトとの未来に期待していたカイアに突きつけられた残酷な彼の仕打ち。
いや、連絡ぐらいしろや!!
ちなみにこの時1960年代なんでLINEで「やっぱ俺今日行けねーし、別れよっか?」とか送れずに、待ち合わせていた独立記念日の花火を1人で観るカイア。
テイトの腰抜け野郎がっ!!
湿地で人目を避けるように一人暮らすカイアに、金持ちでチャラい感じのチェイスがちょっかいをかけます。
コイツがまたクソ野郎オブクソ野郎で・・・。
見かけたら、グーパンしたくなる感じですね。
よりによってチェイスはカイアの父親のようなDVクソ野郎で、なおかつレイパークソ野郎でした。
クソ野郎のバーゲンセールですねクソ野郎。
しかも、婚約者がいて、カイアとのことは遊びだったとかマジでふざけんなよな展開です。
そんなチェイスクソ野郎が殺されたことで、カイアが疑われているのですが、弁護士のトム・ミルトンが素敵な老紳士で、カイアを疎んで今度は罪人にしたてあげようとしていた町の人たちの良心に訴えかけ、なおかつ検察側を論破して無罪を勝ち取ります!!
正義は勝ぁーーーっつ!!
って、ガッツポーズしましたが、アレほんなら誰が犯人なん?
ああ、ってかアレは事故死ってことなんかな?
とか思っていたら、テイトと結婚して、湿地で2人で暮らして幸せいっぱいのカイア。
生き物の本もたくさんだして、2人で末永く暮らしましたとさ。
めでたしめでたし♪
・・・とはならずに、カイアの死後に彼女のノートを見ていたテイトは、「捕食者を駆除しなければ」との言葉と、チェイスのイラスト、チェイスの首飾りを見つけて愕然インザハウス。
えっ、てことはチェイスを殺したのは・・・。
5、終わりに
ちなみにこの作品にザリガニは出てきません。
いや、ラストは「んんえっ!!」ってなりましたね。
原作も読んでみたいです。