1、作品の概要
映画『漁港の肉子ちゃん』は、2021年に明石家プロデュースで公開されたアニメ映画。
監督は『怪獣の子供』などの渡辺歩。
キャラクター・デザイン、作画総監督は『かぐや姫の物語』『怪獣の子供』の小西賢一。
アニメーション制作は『鉄コン筋クリート』『怪獣の子供』などのスタジオ4°Cが務めた。
声優は肉子ちゃんを大竹しのぶ、キクリンをCocomi、二宮を花江夏樹が担当。
主題歌は稲垣来泉『イメージの詩』、GReeeeN『たけてん』
上映時間は97分。
原作は2011年に刊行された西加奈子の長編小説。
漁港の焼肉屋で働く底抜けに明るい肉子ちゃんと、娘のキクりんの物語。
石巻市の漁港がモデルになっている。
2、あらすじ
東北の漁港にある焼肉屋「うをがし」で働く肉子ちゃんと、小学5年生の娘・キクりんの母娘。
純粋で騙されやすくて、おまけに太っていて器量も良くない肉子ちゃんだったが、明るい笑顔でみんなの人気者だった。
キクりんはそんな肉子ちゃんが時々恥かしかったりしていた。
2人は各地を転々としながらこの町に住み着いて2年、田舎ながらも素朴な温かさを持つこの土地に少しずつ馴染み始めていた。
思春期真っ盛りのキクりんは友達との人間関係や、淡い恋心なんかで悩み多い年頃。
おまけに彼女には人とは違うちょっと不思議な能力があった。
とあるキッカケから明かされる秘密と、偽らざる想い。
遠慮なんてしなくていい、だって家族なんだから・・・。
3、この作品に対する思い入れ、観たキッカケ
西加奈子の小説『漁港の肉子ちゃん』が原作のこの映画。
原作めっちゃ好きで、笑えるんだけどめっちゃ泣けて、なんだか優しい気持ちになるようなとってもすてきな物語。
明石家さんまが製作でアニメ映画化って聞いて、前から気になっていました。
4、感想
97分という尺もあり、原作の内容は全てフォローできていませんでしたが、小説1冊分を2時間程度の映画で表現するのはそもそも難しいと思いますし、アニメ映画としての『漁港の肉子ちゃん』の独自の魅力は表現されていたと思いますし、コミカルなシーンや、泣けるシーンがたくさんあって僕としては楽しめました。
まぁ、だいぶ評価は低く、興行収入も散々だったみたいですが(^_^;)
それでも『怪獣の子供』のスタッフが作る映像世界はとても神秘的でしたし、アニメという媒体を使った風景の美しさや、コミカルさは独特の魅力があったと思います。
ジブリの映画がそうであるように、『漁港の肉子ちゃん』も食べ物を食べるシーンが料理をするところからとにかく美味しそうでヨダレが出そうでしたね。
監督の小西賢一さんがジブリ出身とのことでそのへんもあったのでしょうか?
焼肉を食べるとことか、朝食のフレンチトーストを作るシーンとかとても美味しそうでした。
二宮の変顔は文章より、映像のほうがやっぱりインパクトが大きくて。
えっ、こんなんやったん!?ってなりました。
声優も今をときめく花江夏樹、鬼滅の刃の炭次郎役の声優さんです。
東北の漁港の美しい自然の描写が『怪獣の子供』の作画スタッフによって描かれているのも、アニメならではの魅力でしたね。
キクりんの心理描写(肉子ちゃんに対する想いや、同級生との軋轢で感じたこと)や、彼女が持つ不思議な能力なんかの表現はなかなかアニメでは原作のような仔細な描写が難しかったと思いますが、そのぶんアニメの映像でしか表現できない魅力もあったのだと思います。
全体的に描き足りない部分もあったかもしれませんが、肉子ちゃんのアニメならではのコミカルさとかクスクス笑いながら楽しく、そしてラストはほっこり涙で観ることができました。
原作は原作で大好きな小説ですが、アニメはアニメならではの見どころがあったと思います。
5、終わりに
『漁港の肉子ちゃん』、漫画版もあるみたいですね~。
笑いアリ、涙アリのストーリーですし、漫画やアニメにしやすいのかもしれませんね。
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