☆3戦で1勝2敗・・・。だいぶヤバい☆
2022年のワールドカップの出場権を懸けた最終予選。
東京オリンピック後、間髪いれずに始まったこの予選ですが、初戦のホームでのオマーン戦で0-1といきなりジャイキリかまされます。
格下相手のまさかの敗戦に森保監督への不満が噴出。
オマーンもよく準備してきた印象でしたが、選手自身のインテンシティの低さ、采配のまずさも影響していたと思います。
中国戦はなんとか勝利したものの、アウェイのサウジ戦では0-1の敗戦・・・。
W杯出場に黄信号が灯り、一気にクライシスとなりました。
内容でも圧倒されてボールを回されて、たのみのエース・1トップの大迫は封殺されてほとんどボールが入らずポストプレイから有効な攻撃に繋げることができませんでした。
この試合、守備では奮闘して球際でもファイトすることができていたと思いましたし、サウジもパス回しのミスもあり中盤でいい形でボール奪取もできていましたが、いたずらにタテへの速攻からのボールを失ってしまう展開が続出していました。
右サイドのドリブラー伊東が出場停止だったこともありますが、サイドバックの押し上げもなく、サイドからの攻撃が少なかったです。
このあたりは後半から修正されるものだと思っていましたが・・・。
変化なく、拙攻を繰り返し前線から激しいプレスを繰り出すサウジ相手に遠藤、柴崎はミスパスを誘発されて、柴崎のミスパスからサウジ相手に決勝点を奪われてしまいました。
柴崎のミスパスも相手に戦術的にはめられて修正できなかった部分の綻びが出た感じだったかと思います。
まぁ、根本的に何故柴崎を使うのか?という疑問もありましたが・・・。
☆崖っぷちのホーム・オーストラリア戦!!まさかのシステム変更!!☆
いやー、森保監督追い詰められてブチキレましたか?4-3-3へのシステム変更から中盤の構成が大幅に変更しました。
ボールプレイヤーを増やしつつ、サイドバックの押し上げを図って攻撃に厚みをもたらす狙いだったのでしょうか?
センターハーフの守田と田中は期待に応えて縦横無尽に動き回り、攻守に獅子奮迅の働き。
ビルドアップ時には最終ラインまでおりて、サイドバックの上がりを促進して、前線に厚みをもたらしていました。
サイドバックが上がりすぎて、トランジションの部分で危うい部分もありましたが、とても機能していてボールを保持しながらゲームを支配することができていたのではないでしょうか?
中盤の3人の出来も良かったですが、終始オーストラリアの脅威になっていたのは伊東でした。
序盤から鋭いタテへの突破でオーストラリア守備陣を圧倒。
サイドから仕掛けることで、中央の大迫のマークを散らして、ポストプレイを誘発するといった好循環ももたらしていました。
いやー、最後までキレまくっていましたね。
彼がいればサウジ戦の結果も違っていたのではと思える出来でした。
前半8分。
左サイドからの南野のクロスをオーストラリアDFがクリアし損ねたところに田中がしっかりとトラップして右足のシュートでゴール!!
1-0。
この試合の田中碧は僕的にはMVPです。
攻守にわたり本当によく動いていて、クオリティも高かったです。
いや、もっと早く出しとけやって思ってた人は多かったと思いますが(^_^;)
ボールの持ち方、キックのフォームの美しさ、尚且つしっかり潰しもできるところなど元スペイン代表のシャビ・アロンソを彷彿とさせます。
チャンスを作りながらも追加点を決められずに前半終了。
日本は気持ちも入った戦いをみせてます。
後半20分、オーストラリアのカウンターの場面でガラ空きの左サイドを使われて、中央への折り返しを守田がファールして一度はPKになります。
しかし、VRの判定でFkになり安堵したのも束の間、フルスティッチの直接FKがクロスバーに当たってゴール。
1-1。
フルスティッチうめぇな。
ビドゥカとかもそうだったけど、たまに東欧の移民選手いますね。
絶対に負けられないというか、勝たないとヤバい日本は南野に替えて浅野投入。
いや、南野のサイドはあまり機能してませんね。。
オーストラリアがそこまで極端なドン引きではなかったこともあって、日本の3トップがオーストラリアのゴールを脅かします。
そして、41分に浅野がタテに抜け出してシュートしてからオウンゴールを誘発。
2-1で日本が勝ち越し!!
そのままタイムアップ!!
苦しみながらなんとか勝ち点3をもぎ取りました!!
☆何故ここまで日本が苦しんでいるのか?☆
一昔前に比べると、海外でプレイする選手が増えて、戦力が上がっているはずの日本代表。
これまでも予選で苦戦する場面はありましたが、何故今回ここまで苦しんでいるのでしょうか?
監督の森保が悪いという意見もあり、それも一理あるかとは思いますが、一番は選手の実力が上がったゆえの変化に大きな原因があるように思います。
以前は、日本のサッカー選手にとってW杯は大きな夢で世界に通じる唯一の扉でした。
ですが、昨今はW杯やオリンピックを経験する前に海外の5大リーグでスタメンを張るような冨安や久保のようなスーパーな選手が出てきました。
彼らにとって、世界は日常であり今更挑戦するものではありません。
日々、ワールドクラスの選手と切磋琢磨できる舞台で戦っていて、いくら日の丸を背負って戦うW杯が特別なものとは言え、昔のような死に物狂いの姿勢で戦うという姿勢を見せろというのは酷なのかもしれません。
それよりは、給料をもらっているクラブチームで週末に戦うバルサ戦や、チェルシー戦のことが頭にちらついても不思議ではないでしょう。
そして、そういったメンタルはプレイに微妙に影響して、あと一歩のところでの強さを欠くことになります。
この問題は日本にとってだけではなくて、世界の強国が抱える共通の問題で、しばしば欧州や南米の強豪がW杯に出られなかったり、あわやのところまで追い詰められたりするのは同じ理由なのだと思います。
選手のクオリティを高めるためによりレベルの高い海外のリーグに移籍したことが、逆に日本代表の首を締めているとしたら何とも皮肉な状況ではありますが・・・。
加えて今年は自国開催の東京オリンピックもあり、その後にバタバタと移籍マーケットが動いて、緒戦のオマーン戦には冨安と守田は出場できず。
オリンピックで疲弊した影響もあるのか、久保と堂安は怪我で欠場。
ベストメンバーをベストなコンディション・メンタルで揃えることが難しくなってきているという問題を今の日本代表は抱えているのだと思います。
W杯より、チャンピオンズリーグで強豪相手に活躍したいという選手もいるかと思いますし、代表、W杯のプライオリティー自体への変化もあるかもしれません。
ただ、日本が出ないW杯なんて考えられないし、予選敗退になるとサッカー人気の低下も懸念されます。
何としてでもW杯の切符はもぎ取ってもらわねばなりません。
1997年の予選時に中田や城が台頭してきたように、苦戦を強いられて追い詰められている今は若きニューヒーローが台頭するチャンスでもあります。
今日の田中碧のように日本を勝利へとW杯へと導く若手の台頭を期待したいですね!!