1、作品の概要
監督はアリ・スター、主演はフローレンス・ピュー。
2、あらすじ
精神疾患を持つダニーは、妹が両親と共に無理心中をしたトラウマに苛まされ、恋人のクリスチャンに支えられる日々だった。
クリスチャンの誘いで、大学生5人でペレの故郷であるスウェーデンのボルガ村に訪れるが、そこは北欧の古い宗教を信奉する特異な村だった。
90年に一度開かれるという「夏至祭」は、神秘的かつグロテスクなものでダニー達は徐々に「夏至祭」の祝祭の裏に隠されたグロテスクな儀式を目の当たりにしていく・・・。
3、この作品に対する思い入れ
いやー。
めっちゃグロかった。。
だけど、とてつもなく鮮烈な衝撃。
そして美しい映像と謎。
この作品はめちゃく好みが分かれると思います。
絶対に万人にオススメできないし、僕もあまり前情報を知らずに観たので、軽くトラウマレベルな体験でした(笑)
物語としてはよくあるパターンの話かもしれませんが、巧みな演出と独特の世界観で深い森の奥深くへと誘うような中毒性のある映画なのかもしれません。
4、感想(ネタバレなし)
いやー、以前どなたかがブログで感想を書いていて、何か不穏な映画だとは思っていましたが・・・。
かなり強烈でグロテスクな映画でした。。
ただのホラー的な残虐なグロテスクさと、深い闇と狂気を湛えた因習と2重の意味でグロテスクでした。
ただですね。
パッケージの写真や、映画の前半の場面では夜が訪れない「白夜」と、北欧の深い森の美しい自然、美しい村人達の白色の美麗な衣装と映像は非常に美しくグロテスクさの影形もありません。
登場人物のペレを除いた4人の大学生もイギリスから来た2人の大学生達もこの奇妙な村の風変わりな祭りをそれなりに楽しんでいるように見えました。
祭りの儀式の中で、ある出来事が起こるまでは・・・。
その出来事以降で村人達の純真さや、儀式の得意さ、映像の美しさや、沈まない太陽も全て不穏で狂気に満ちたもののように感じられていきます。
血と狂気と酩酊。
全てが白日の明るい空の下でさらされていきます。
村人たちが信じる神の名の下において。
ラストシーンでダニーがたどり着いたのは?
微笑みの意味は?
一度観ただけでは謎も多いですが、もう一度観るには勇気がいるような・・・。
僕にとってはそんな印象の映画でした。
5、終わりに
TSUTAYAの準新作レンタル100円で、ちょっと気になっていた映画だからと軽い気持ちで観た映画に奈落の底まで叩き落とされました。。
優しく近づいてくる悪魔みたいにな映画ですね。
夜の闇の中で起こる惨劇より、青い空と白夜のもとで起こってしまう惨劇の方がより凄惨だと思いました。