1、作品の概要
『別れる決心』は2022年に公開された韓国の映画。
日本では2023年2月に公開された。
監督・脚本は『オールド・ボーイ』『渇き』などのパク・チャヌク監督。
主演は、パク・ヘイル、タン・ウェイ。
原題は『Decision to Leave』
上映時間は138分。
第75回カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞。
敏腕刑事がとある事件の被疑者と恋仲になる。
アマゾンプライムビデオで2023年5月17日より配信開始。
2、あらすじ
生真面目で敏腕刑事のチャン・ヘジュン(パク・ヘイル)は男性が登山の途中に崖から滑落死した事件を調べていた。
調査を進めていく中、彼は被害者の妻ソン・ソレ(タン・ウェイ)を疑うが介護ヘルパーの彼女には確かなアリバイがあった。
ソレの取り調べ、尾行を続けるうちに彼女のミステリアスさに惹かれていくヘジュン。
彼女は夫を事故で亡くしたにも関わらず笑顔を見せていた。
一方でソレも不眠症で未解決事件に執着をみせる彼に惹かれ始めるが・・・。
3、この作品に対する思い入れ、観たキッカケ
『別れる決心』は、以前からツィッターなどで紹介している人がいて、観てみたいなと思っていました。
日本では2月に公開したばかりなのですが、なんとこの度アマゾン・プライム・ビデオ様が5/17より独占配信を開始なされるとのこと!!
こりゃ観なきゃでしょ!!ってな感じで観ました。
5月は『NOPE』『ケイコ目を澄ませて』など個人的に観たかった作品が早々と配信されていて嬉しいですね!!
パク・チャヌク監督の作品はソン・ガンホ主演の『渇き』も配信開始しているので、こちらも要チェックですね~。
4、感想(ネタバレなし)
この映画の特徴はミステリー/サスペンスものでありながら、ラブストーリーでもあるということころだと思います。
その二つの要素がしっかりと描かれてうまく両立されているが最大の魅力ですね。
ただ普通の恋愛ではない、ヘジュンとソレの間にある2重3重のタブーが印象的でした。
ダメだとわかっているのに。
こんなことをしてはいけないのに。
そんな禁忌がかえって甘美なものとして恋を燃え上がらせてしまう。
気がつくと抜き足ならないところまで来てしまっている。
港に舫われていたはずのボートはいつの間にか流されて大海へと向かっている・・・。
そんな恋愛の不可逆性(ある状態に変化したものが再び元の状態に戻ることができない)を描いた作品でもあるのだと思います。
結局、ソレは夫を殺していたのか?
アリバイは完璧なのか?
真相へと近づくへジュンの胸に去来したものとは?
美しくも悲しいラストシーンがとても素晴らしかったです。
5、終わりに
タン・ウェイのミステリアスさが妖しく魅力的でした。
中国語をスマホに吹き込んで翻訳させるという演出も斬新で良かったです。