ヒロの本棚

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【雑記】労働することに関する心温まる話!!『中華37番のハチ』

☆大学生の頃に通っていた戸塚の中華料理店☆

 

これは僕が大学生の頃の話です。

当時、横浜市戸塚区の某大学に通っていたヒロ氏。

サークルの先輩に連れて行ってもらった中華料理屋『中華37番』がお気に入りの飯屋でした。

 

今はもう閉店してるっぽいですが、何度も足しげく通って、ビール飲みながら飯を喰らいました。

37番なんで、通称「サンナナ」と僕らは呼んでいました。

僕らも進級すると、後輩をサンナナに連れていき、サンナナで飯を食うのがサークルの伝統みたいになっていました。

 

そこまで安くはなかった気はしますが、とにかく旨かったように思います。

味に勢いがあるというか。

店長も高倉健みたいなコワモテの親父で、だみ声でどなるように「ラーメンいっちょ!!」とか言ってました。

そして、店員はすべて男。

「漢(おとこ)」と言い換えてもいいかもいいかもしれません。

気合の入ったコワモテのオッサンばかりが働いていました。

面接時の採用基準はおそらく「気合のあるやなしや」だったのではないかと推察します。

 

おそらくその強火と気合いが美味さの秘訣だったのでしょう。

炒め物は強火が美味しさの秘訣ですからね。

なんにせよ、この店で飯を食い、酒を飲みながらバカみたいな話やら、まじめな語りまでたくさん笑ってたくさん飲み食いしました。

 

 

 

☆中華37番のハチ☆

 

そんな気合の入った漢たちの巣窟だった『中華37番』ですが、ある時に一風変わったニューカマーが入店しました。

その男がハチでした。

 

ハチは厨房には入らず、に注文を聞いてお勘定をする、いわゆるホールの役割でした。

ごつくてだみ声の風貌の漢たちに対して、ハチは色白で背も低く眼鏡をかけておどおどしていました。

僕らはこのニューカマーの登場に色めきたちました。

全然サンナナの漢たちとキャラ違うし、最初は怒られてばっかりだったように思います。

「ハチ、声がちいせぇ!!」みたいな感じで。

 

あれはハチが入店してしばらく経った頃だったでしょうか。

客もだいぶはけて22時とか遅い時間だったかと思います。

くるくると働くハチに向けて、店長の高倉健が料理を作りながら呟くようにこう言いました。

「ハチ」

「へい!!」

「お前、今月休みねぇぞ」

「へい!!」

 

いやいやいやいやいやいやいや!!!!

ラーメンを食う箸も止まりました。

たぶん、月は上旬のことだったかと思います。

あれっ、労働基準法ってなに?

25年前は労働基準法ってなかったんだっけ?

 

しかも、そんな鬼畜かつ重要な案件をついでのようにさらっと伝える店長。

「お前、今月休みねぇぞ」というパワーワード

ハチも「へい!!」しか言いませんでした。

究極のイエスマンかよ・・・。

 

ふやけた大学生だった僕は「働くって大変なんだな・・・」って思いましたが、さすがに社会に出て「お前、今月休みねぇぞ」って言われたことはありませんでした。

今でも仕事が忙しくてあまり休みがなかったり、休日出勤が続いたりすると、『中華37番のハチ』のことを思い出します。

ああ、こんなの全然たいしたことない。

ハチは1か月休みがなかったんだから。

ハチに比べたらヌルイもんだよな・・・。

 

みなさんも、仕事が辛くなったらハチのことを思い出してください。

「お前、今月休みねぇぞ」って言われたハチのこと☺を・・・。

そんな心温まる話でした☺

 

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