ヒロの本棚

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【本】夏目漱石『三四郎』

1、作品の概要

 

三四郎』は夏目漱石の長編小説。

1909年に刊行された。

朝日新聞で1908年9月1日~12月29日に連載された。

『それから』『門』に続く、初期三部作の第1作。

文庫本で337ページ。

郷里の九州から東京帝国大学に入学するために上京した三四郎の青春と懊悩を描いた。

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2、あらすじ

 

熊本の高校に通っていた23歳の三四郎は、東京帝国大学に入学が決まり、単身上京することになった。

理科大学の教師をしている同郷の野々宮を頼り、挨拶をした帰りに大学構内で里見美禰子の姿を見かけ、以後彼女の存在が気にかかるようになる。

都会のせわしなさに戸惑う三四郎だったが、大学で与次郎と友人になり、高校の英語教師をしている広田先生も紹介されて、徐々に東京の生活にも慣れてきていた。

そうして広田先生の引越しの手伝いに新居を掃除しに来た三四郎は、美禰子と再会するが・・・。

 

 

 

3、この作品に対する思い入れ、読んだキッカケ

 

なにげにあんまり読んでいなかった夏目漱石

夢十夜』『こころ』『抗夫』ぐらいっすかね?

以前から初期三部作を読んでみたいと思っていたまして、ブックオフの100円でゲットしたので、『三四郎』を読んでみました。

『それから』『門』も近いうちに読んでみたいです。


www.youtube.com

 

 

 

4、感想(ネタバレあり)

 

三四郎』は1908年に書かれた物語。

今から、117年も昔の話になるのですね。

日露戦争後の日本ということで『ゴールデン・カムイ』と同じ頃の話でしょうか?

汽車も走っていますし、電報などもあったりしてそう昔の話ではないようにも感じます。

 

熊本の高校を卒業して、東京帝国大学に入学するため単身上京する23歳の小川三四郎

当時はTVなどで東京の情報を知ることもなく、のんびりした田舎から騒がしい都会に出てきて大変なギャップを感じます。

今みたいにインターネットもないし、移動も石炭の汽車で何時間もかけて移動するので大変な骨折りでした。

 

そんなこともあって、行きずりの女性と同じ宿に泊まり、同禽することにまでなります。

羨ましいぞ!!三四郎!!

お風呂に一緒に入ろうとしたりして、女性もだいぶ積極的ですね。

明治時代って意外とオープンな感じだったん?

 

しかし、同じ布団に入って絶好の好機を迎えるも、行動できない三四郎

ゴール前でドフリーでシュート外しちゃう、一昔前のサッカー日本代表ぐらいの決定力のなさです。

Q(急に)J(女性が)K(来たから)とでも言い訳するのでしょうか?

 

「あなたはよっぽど度胸のない方ですね」

などと、別れ際に女性に言われてしまいますが、『三四郎』を読み終わってみると、美禰子との恋愛の顛末を予見していたように思います。

うん、まあ童貞だったのでしょうね。

僕も偉そうなことは言えず、三四郎と似たり寄ったりの意気地なしでした(;^ω^)

 

東大ではなかったですが、僕も大学に入るため田舎から単身上京した時のことを思い返し、三四郎に共感するところも多かったですね。

不器用が故にうまくいかない恋に煩悶し、友情を育み、田舎では決して巡り合わなかったような個性的な人びとと交流する。

三四郎』を読んでいて、人の心の動きは100年経っても変わらないものだなとしみじみ思いました。

何者でもなかったころの自分。

 

物語は三四郎を心情を描きながら三人称で展開していきます。

『抗夫』の主人公もそうでしたが、三四郎も徹底的に受動的な態度で物事を受け入れていて、強い意志で何かを手に入れるために行動するということをしません。

怠惰というわけでもなく、むしろ生真面目な性格であるように思うのですが、生来暢気な性格なのか何かを強烈に渇望するような強い気持ちの動きを表に出すことがありません。

そのあたり、広田先生を大学教授にしようと飛び回っている与次郎とは対照的ですね。

 

そんな三四郎の煮え切らなさに辟易して、美禰子も結婚を決めてしまったのでしょうか?

美禰子も23歳で、当時は23歳で未婚というのは女性にしては遅すぎるくらいでしたので、ぐずぐずしている時間はなかったのかもしれません。

野々宮とも何かしらの気持ちの交流はあったかと思いますが、実らずに他の男と結婚してしまった美禰子。

思わせぶりな態度を取って惑わすような行動を取っているかのように見える彼女ですが、自分の奔放さを受け入れて理解してくれるような男性を探し求めていたように思いました。

 

 

 

5、終わりに

 

広田先生、与次郎、野々宮さんらだいぶ濃い登場人物が多く、躍動感ある青春小説でした。

なにか自分の大学生時代を思い出しましたし、この100年の間にこの本を手に取った人びとがこれから来る、またはすでに過ぎ去ってしまった自分の青春時代に想いを馳せたのかなと思うと感慨深く思いました。

特に、田舎から上京するシチュエーションにピッタリすぎる1冊で、大学生の頃に読みたかったように思いました。

僕も美禰子のように「STRAY SHEEP」と耳元で囁いてくれる美女と出会いたかったな(笑)

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