1、作品の概要
『ブルーに生まれついて』はカナダ・イギリスの合作映画。
2016年に公開された。
伝説的なジャズトランぺッター/シンガーのチェット・ベイカーの栄光と転落を描いた自伝映画。
監督・脚本はロバート・バドロー。
上映時間は96分。
2024年9月現在、U-NEXTで見放題配信中。

2、あらすじ
ジャズトランぺッター/ボーカリストのチェット・ベイカーは1950年代にモダンジャズ界で天才的な演奏と、優しい歌声、甘いマスクでファンを熱狂させていた。
しかし、ドラッグに溺れ、トラブルから前歯を全て折られてしまい、以前のようにトランペットを吹けなくなってしまう。
そんなチェットの心の支えになったのが、女優のエレインで、二人はやがて愛し合うようになる。
チェットは彼女のためにも復活を期すが・・・。
3、この作品に対する思い入れ、観たキッカケ
伝記映画好きですし、特にミュージシャンの伝記映画は僕的には当たりが多く、チェット・ベイカーの伝記映画の『ブルーに生まれついて』も以前から観たいと思っていました。
ジャズのスタンダンード・ナンバー『Born to Be Blue』がタイトルになっていますが、いいタイトルで気になりますね。
僕もブルーに生まれついていて、翳がある男として辛いマスクで女性をキャーキャー(嫌悪と拒絶)言わせているので、これは観なければと思いました。
チェットのロクデナシぶりを18分に楽しめるいい映画でした♪
4、感想(ネタバレあり)
ろくでなし揃いのジャズ・ミュージシャン。
まあ、昔のロックスターも、日本の文学者もろくでなしの宝石箱やぁ~。
みんなドラッグやりまくって、金なくなって、女関係はグダグダで・・・。
例外ももちろんいらっしゃいますが、そんなろくでなしばかりで、「ろくでなしブルース」もびっくりですわ。
そんなろくでなしの中でも、燦然と輝くキング・オブ・ロクデナシがこのチェット・ベイカーであります。
でも彼の音楽的才能とスター性は飛び抜けていて、五条悟や藤井風ばりに、天が5物ぐらい与えまくっている感じですわ。
ちょっと分けろやっ!!
しかし、その才能の代償なのかドラッグへの溺れっぷりは随一で、せっかく手に入れた栄光から真っ逆さまに落ちてデザイア状態でした。
前歯を折られて、ガソスタで働ていていたのは実話で、生活保護を受けたり、ドラッグで服役したりしていたようですね。
太宰とどっちがろくでなしかな~、うふふ。
しかし、この映画のみどころはそんなチェット・ロクデナシ・ベイカーがエレインとの愛で復活を期するというところ。
映像も海辺のシーンとか美しくて印象的でした。
ようやく、復活への糸口をつかんだと思われた矢先に・・・。
彼を再び泥濘へと誘ったのはやはりドラッグでした。
いや、もう何か悲しい感じで。
なんでそうなっちゃうのかなぁって。
悲しそうなエレインが印象的でした。
5、終わりに
JAZZのカラーと言えば、ブルーです。
JAZZレーベルの再王手も「BLUE NOTE」で、日本で最大のJAZZクラブも「BULUE NOTE」ですね。
ブルースも、もうジャンル名にブルーというカラーが入っているぐらい青いのですが、その青さはアオハルの爽やかな青ではなくて、夜明け前の夜空のような群青色のブルーだと思います。
インディゴブルー。
気分がブルーって言いますが、そんな憂鬱さと共鳴した音楽。
気怠さ、アンニュイさと共にある音楽なのではないかと思います。
僕は普段はポジティブな人間だと思いますが、こと芸術表現になるとネガティブなものに強く惹きつけられます。
ブルーに生まれついて、って何か残酷で宿命的な言葉ですし、チェットの本質を表しているようにいるようにも思います。
最後に、ヘロインを打っているところを見つかってしまった時のチェット役のイーサン・ホークの何とも言えない表情。
ブルーであることから抜け出せ得ない人間の悲哀を描いているように感じました。
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