ヒロの本棚

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【映画】『ラ・ラ・ランド』~最高の音楽が彩るミュージカルシーンと夢を追い続ける2人のほろ苦い大人のラブストーリー~

1、作品の概要

 

ラ・ラ・ランド』は2016年に公開されたアメリカの映画。

ミュージカル映画で、女優志望のミアと、ジャズピアニストのセブの恋愛を描く。

上映時間は128分。

監督・脚本は『セッション』『ファーストマン』などのデミアン・チャゼル。

主演はライアン・ゴズリングエマ・ストーン

ジョン・レジェンドローズマリーデウィット、J.k.シモンズらが出演している。

第89回アカデミー賞で史上最多の14ノミネートされ、うち監督賞、主演女優賞など6部門を受賞した。

『セッション』に引き続きジャスティン・ハーウィッツが音楽を担当し、アカデミー賞の作曲賞、歌曲賞を受賞するなど、高い評価を得た。

 

 

 

2、あらすじ

 

渋滞する高速道路の上で最悪の出会いを果たした女優志望のミア(エマ・ストーン)とセブ(ライアン・ゴズリング)は、セブが演奏していたレストランに偶然ミアが立ち寄ったことで再会を果たすが、レストランのピアニストをクビになったセブは挨拶するミアを邪険に扱い店を出てしまう。

セブは自分が好きなジャズでピアニストして大成し店を持つ夢を持ち、ミアは叔母のように女優になることを夢見ていた。

そして、ミアはパーティーで望まずにa-haを演奏するセブを見かけ、2人で夕暮れの丘の上でロマンチックな時間を過ごし、少しずつ距離が縮まっていく。

ミアには、ボーイフレンドがいたが、セブと付き合うようになり同棲生活を始める。

セブは、旧友のキース(ジョン・レジェンド)に誘われて彼のバンドに入り、望まぬ音楽を演奏しながらも、商業的な成功を手に入れる。

ミアは、相変わらずオーディションでの落選が続くも、セブのアドバイスで自らが劇場を借りて一人芝居を企画する。

セブはバンドのツアーで各地を回り家を空けることが増え、二人は次第にすれ違っていく・・・。


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3、この作品に対する思い入れ

 

ミュージカル映画とか、音楽を取り扱った映画はとても好きですが、この『ラ・ラ・ランド』は、とてもロマンティックな恋愛が描かれているのがとても好きです。

それとちょっとビターな大人な終わり方がたまらなく好きなんですよね~。

楽曲もとても素晴らしくて、サントラも聴いてみたいです。

この映画を観たあとに同じデミアン・チャゼル監督と、音楽をジャスティン・ハーウィッツが手がけている『セッション』を観ましたが、こちらも良い映画でした。

hiro0706chang.hatenablog.com

 

 

 

4、感想(ネタバレあり)

 

もうのっけから歌とダンスのオンパレード。

オープニングの渋滞するハイウェイでのダンスと音楽はとても素敵なアイデアで、初っ端からドリーミーな映画の世界に持ってかれました。

ボンネットの上を飛び跳ねまくってて、車壊れんで!!とか思いつつ、アメリカ人って細かいことは気にしないのかな?

ここで最悪の出会いをするミアとセブ。

セブは上手くいかない自分の夢と理想の音楽に苛立っているように見えます。


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ミアはコーヒー店で働きながらも、女優を目指しオーディションを受けては落ちる日々。

女優になる夢を持ちながらも、やっぱり厳しい世界なんでしょうね。

パーティーの帰りにセブがピアノを弾くところを目撃しますが、こんなふうに2回偶然に出会ってしまったら、ちょっと相手のことが気になりますよね。

最初はミアのほうがセブを気にかけて、セブが無視している感じでした。

しかし、セブが奏でていた美しい音楽『Mia & Sebastian's Theme』は、ミアの心を強く捉えたのでしょう。

この曲、ラストでもかかりますが、切なくて美しくて大好きな曲です。


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そして、3度目の偶然の出会い。

いや、もう3度も偶然に出会ったら、運命的な恋に間違いないでしょうがっ!!

僕だったら「おっと、これは運命でせうかお嬢さん・・・」などと熱烈に口説きMAX!!

夕暮れのマジックアワーに照らされた丘の上でのダンスシーン。

この映画のハイライトとも言える場面。

ロマンティックが止まりません。


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クラシックなジャズ音楽を至高として、自らもレジェンドたちのようなジャズプレイヤーになりたいという理想を描くセブですが、恋人になったミアとのこともあり、ポップミュージックとジャズを融合させたキースのバンドに入り、商業的な成功を収めます。

ってか、2回目観て気付きましたがミュージシャンのジョン・レジェンドやんけ!!

『Ordinary People』が大ヒットして一躍R&Bの大スターになったミュージシャンです。


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ミアのためもあって、自らの理想と折り合いをつけて成功を追い求めたのに、そのことによって、ミアとの距離が広がっていってしまう。

このパラドックスが悲しいですし、男としてわかる考え方なんでめっちゃ切ないっすね。。

これ書いてて思いましたけど、この図式って『花束みたいな恋をした』とも相通ずるものがありますね。

夢を追いかけていた2人。

ずっと絹と一緒にいるために、麦が現実を追い求めて、でもそうすることで2人はすれ違っていく・・・。

嫌いになったわけじゃなくて、愛しているのに、そのために取った行動が結果的に2人の関係を蝕んでいくのってやるせないけど、ままあることなのかもしれませんね。

 

ミアの一人芝居の公演は成功せず、セブも観ることができなかったことから2人の関係の亀裂は決定的になり、ミアは女優になるという夢も見失い故郷の街に帰ってしまいます。

こんだけオーディションに落ち続けて、支えてくれるはずのセブは隣にいてくれなくて、しかも大きな成功を収めている・・・。

精神的にこの上なく堪える状況ですし、ミアが自分を、自分の夢を信じられなくなっても仕方がないのでしょう。

最終的にミアの夢を助けたのはセブでした。

しかし、セブはミアの夢を応援するために別れます。

2人で愛を語り合ったあの丘で街の景色を眺めながら。

大人のラブストーリーの条件のひとつって、お互いに想い合いながらも結ばれないっていうことだと思います。

そんな物語が、ほろ苦くてとても好きです。

 

ミアとセブが出会った1年間の物語は終わり、5年後のエピローグ。

大女優になったミア、パートナーはセブではなくて、渋滞のハイウェイから降りて食事をして、見かけたジャズバーの店名がかつてミアが提案した店名でした。

セブも自分が思い描いたような店を構えて夢を叶え、ミアも自分の女優になるという夢を叶えましたが隣にいたのは別の男性で・・・。

 

ステージからミアを見つめて、奏でられる『Mia & Sebastian's Theme』と共にセブの脳内にはもしもミアとの出会いからをやり直して2人で愛し合っていたらというものでした。

もうこの空想が切なすぎて・・・。

いや、でもわかるよ!!奥さんにぶん殴られそうだけど、そういう「if」を考えちゃうことってあるよね?俺だけじゃないはず!!

セブにパートナーがいるかどうかは明かされませんが、ミアのことは特別な存在だったのでしょう。

ホロ苦いラストがたまりませんでした。


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5、終わりに

 

いやー、映画って本当にいいもんですね。

今年最初の映画鑑賞でしたが、楽しくウキウキする気持ちから、切なくてしんみりする気持ちまでたくさんの感情が喚起される最高の物語でした。

サントラもぜひじっくり聴いてみよう。

 

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