1、作品の概要
『ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー』(原題はRebel in the Rye)は2017年に公開されたアメリカの映画。
監督・脚本はダニー・ストロング、主演でJ・D・サリンジャー役をニコラス・ホルトが演じた。
上映時間は106分。
日本では2019年に公開された。
『ライ麦畑でつかまえて』で世界的に有名な作家であるJ・D・サリンジャーがどのようにして売れっ子作家になり、隠遁生活を送るようになったかを描く。
2、あらすじ
小説家志望のサリンジャーは、大学でウィットの指導を受けながら作家になるための勉強をしていた。
なかなか芽が出なかったサリンジャーだったが、短編が雑誌に掲載されたことで作家としての第一歩を踏み出し、意中の女性・ウーナとも交際するようになった。
ニューヨーカーに短編が掲載される話も進んでいた中で第2次世界大戦が激化。
サリンジャーも徴兵されて、イギリスの戦線に送り込まれる。
ウィットの励ましもあり、戦地でも書き続けたサリンジャーだったが、恋人のニーナとチャップリンとの交際を新聞で知り、愕然とし失意の中前線で戦い続ける。
終戦後、精神を苛まれたサリンジャーはドイツ人女性と結婚し帰国する。
戦争体験の精神的後遺症に苦しむ彼は、仏教に救いを求めながら再び書き始め、初の長編『ライ麦畑でつかまえて』を刊行し、一躍売れっ子若手作家になるが・・・。
3、この作品に対する思い入れ、観たキッカケ
以前、TSUTAYAでDVDを見かけてそのうち観ようと思っていたら、なんとアマゾンプライムで視聴できました。
ありがたや、ありがたや!!
お礼にいつかアマゾン川でバタフライしたいと思います。
ピラニアに食われるかな(๑≧౪≦)
サリンジャーの伝記映画ということで興味深く観ました。
彼の作品が好きな方、興味がある方はおすすめです。
4、感想
サリンジャーの作品ははるか昔に『ライ麦畑でつかまえて』と『ナイン・ストーリーズ』を読みました。
ライ麦は生きにくさを抱えた少年の青春のあれこれで、『ナイン・ストーリーズ』は『バナナフィッシュにうってつけの日』が印象的でした。
ちなみに吉田秋生の漫画『BANANA FISH』はサリンジャーのバナナフィッシュからきているみたいですね。
彼の生涯に興味があったのと、パケのニコラス・ホルトのヤンチャな感じがかっこよくて観てみました。
サリンジャーは育ちも良くてわりと裕福な家庭に生まれていましたが、戦争体験がかれの人間性を破壊してしまいます。
青春ものなのかなと思っていた戦争の生々しい体験が描かれていてなかなかショッキングでした。
しかも付き合っていた彼女・ウーナの浮気が新聞の一面で発覚・・・。
相手がチャップリンとかどんだけ豪華な3角関係やねん(笑)
って、ウーナって女はクソビッチですね!!
この辺は事実みたいで、サリンジャーの元カノのウーナはそのままチャップリンと結婚したみたいですね(^_^;)
戦争が終わってもPTSDやら何やかんやで全く書けなくなってしまったサリンジャーを救ったのは仏教(?)でした。
苦悩しながらも、タバコをくゆらせながらタイプライターに向かうサリンジャーの姿はとてもかっこよかったですね!!
戦争中も、ずっと自身の魂の鏡として一緒にいた主人公のホールデン。
彼が主人公の物語『ライ麦畑でつかまえて』は物議を醸しながらも、爆発的なヒットを記録しますが、その成功の代償としてストーカー紛いのファンが増えて彼は精神的に再び追い詰められてしまいます。
人生とはままならないものですね(^_^;)
クレアと結婚し、田舎で隠遁生活を送り早々に作家も引退。
有名な作家なので、たくさんの作品を残したのかと思いきや、まともに出版したのは4作品ほどでした。
この辺も映画で「反逆児」と評されるだけあって生き方がパンクロッカーみたいですね(笑)
セックス・ピストルズとかNIRVANAを思い出しました。
結婚生活もうまくいかなくなり離婚したサリンジャーは、小説家からも引退しましたが、その後も自分のために書き続けていたのでしょう。
5、終わりに
「みかん畑の破天荒王子」と呼ばれていた僕ですが(誰も呼んでいない)、サリンジャーの尖った生き方には心を動かされました。
戦争体験と『ライ麦畑でつかまえて』による成功が彼の人生を大きく変えてしまったのだと思います。
サリンジャーの作品にとても興味が湧いたので近々読んでみたいと思います!!
↓ブログランキング参加中!!良かったらクリックよろしくお願いします!!