1、作品の概要
ネスカフェ プレジデント25周年を記念して書き下ろされた。
小池真理子『美しい時間 時の銀河』も同時に刊行された。
写真は横山孝一が担当した。
モナコで自殺した知人の最期の言葉「冬の花火」のメッセージを受けて、主人公の男は妻と旅に出る。
2、あらすじ
父の代から世話になっていた経済人の大垣さんが、モナコのカジノで大勝したあとに自殺をした。
主人公の初老の男は、彼からの最期のメッセージ「冬の花火」を受け取っていた。
成功者だった大垣さんが自殺した理由は?
彼の前に、大垣さんの年の離れた愛人・サオリが現れて彼はその真意を知り、妻と共に旅に出る。
3、この作品に対する思い入れ、読んだキッカケ
村上龍が、ちょっと肩の力を抜いて書いた文章とか物語が好きだったりします。
写真とかも一緒に載っけてたりするやつ。
何が好きなのか自分でもよくわからないんだけど、読みやすくてなんか読んじゃいます。
大体、金持ちの文化人アピール全開だったりするんですが、やっぱり着眼点が面白いし、なんか好きです。なんか。
そんなわけで、図書館で村上龍のうっすい本で、写真も載ってたので借りてみたんですが、だいぶ良かったです。
昔の刺激的な作品が好きなファンには物足りないかもしれませんが、僕はこういう龍も好きだなぁ。
それと写真もとっても素敵でした。
龍に限らず、写真と文章の本好きですねぇ。
藤原新也とか。
4、感想・書評
一言で言うといい話ですね。
家族とか、老境に差し掛かって大切な人を大事にしましょう的な。
主人公は54歳ですが、大垣のメッセージを受け取って妻と一緒に冬の花火を観に行きます。
30代とかめちゃくちゃに遊びまわっていて、だいぶヤンチャして50代を過ぎてから急に妻を大事にするとかどうやねん!!って気もしますが、僕も30代はだいぶ激しく遊び回っていたので、大垣さんの教えに従って、そのうち冬の花火を観に行かねばですなぁ。
シンパシー フォー デビルっすわぁ!!
でも、とても美しい物語で楽しく読みました。
「冬の花火」ってのが、キザで龍らしいなぁ。
キザさならワイも負けへんでぇ!?
5、終わりに
僕にとってこの本を読んでいる時間が「美しい時間」でした。
「冬の花火」って言葉も素敵で、脳裏に刻まれまくって、本日何度もリピートアフターミー。
印象的な言葉を生み出すのが上手い作家だなぁって改めて思いました。
うん、やっぱり好きな作家ですね。
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