☆スペイン戦プレビュー☆
さぁ、いよいよメダルをかけた一戦。
準決勝のスペイン戦です!!
参加諸国の中でも、ベストメンバーに近い布陣で東京五輪に臨んできたスペイン。
優勝候補筆頭との呼び声も高い強豪です。
五輪開幕直前にも日本と強化試合を行い結果は1-1。
万全の準備をして何試合かこなしているホームの日本と、EURO後に合流したメンバーも多く、オーバーエイジも含めてぶっつけの要素が強かったスペイン。
互いにメンバー交代をして調整をしながらの試合でしたが、収穫の多い試合であったと思います。
これまでの戦いぶりをみて、まだまだ本調子に程遠いスペインですが、そろそろギアを上げてくるかもしれません。
準々決勝のコートジボワール戦でもギリギリの戦いでしたが、劇的な展開で追いついてから延長戦で快勝。
交代で入ったラファ・ミルがハットトリックするなど勢いを感じます。
ただEUROを戦ったメンバーの疲労、慣れない高温多湿な日本の気候による消耗など、コンディションが鍵になるでしょう。
オーバーエイジのセバージョスの怪我などの不安要素もありますが、ここまで4試合を戦ってきて連携も深まっています。
フォーメーションは、4-3-3で中盤でペドリを中心にパスを回しながらサイドから攻撃を仕掛けるスタイル。
ショートパスを繋いでいくティキタカで、中盤の主導権争いが勝敗を決しそうです。
スペインのパス回しを前線も含めての激しいプレスで分断し、ショートカウンターで仕留める。
日本も前節延長戦を戦っており、コンディション的に厳しいですが、再びグループステージのようなインテンシティーが高い戦いぶりを見せることが勝利の必須条件になると思います。
劣勢にはなるかと思いますが、スペインもコンディション的には厳しいはずで中盤でしっかりとプレスをかけて球際で負けずに、タテに速いショートカウンターを仕掛けることができれば勝機は見えてくると思います。
あとは、こういう大会を勝ち抜くために不可欠なラッキーボーイ的存在の登場。
グループステージは久保が活躍し、ニュージーランド戦はキーパーの谷がPKをストップして活躍しました。
FWの上田あたりがそんなラッキーボーイになってくれないかな、と考えてますがどうでしょうかね(^_^;)
そして、三苫はこのままチームにフィットしきれずに終わってしまうのか・・・。
☆スペイン戦前半レビュー☆
日本のスタメンは、ほぼ大方の予想通り。
ベンチメンバーからは三苫が外れました(^_^;)
旗手は調子いいですし、期待したいですね!!
林は、格上の相手の方が活きるような気がします。
林
旗手 久保 堂安
田中 遠藤
中山 板倉 吉田 酒井
谷
そしてスペインのメンバーは、前節ハットトリックの長身フォワードミルが先発!!
右のエストレーモはアセンシオが外れてオヤルサバルが先発しました。
ミル
オルモ オヤルサバル
ペドリ メリーノ
スビメンディ
シモン
日本、悪くない入り。
GSの試合のように、奪われた後もプレスからショートカウンター。
林のプレスと粘り強いキープが活きています。
5分 スペイン、左サイドへのサイドチェンジからククレジャのクロスにメリノのヘッド。シュートは枠を外れました。
ククレジャが積極的に上がってきます。
7分 日本カウンターで林から堂安へ。
序盤から堂安の右サイドを中心に仕掛けます。
林と堂安のキープ力。
10分 スペインCBトーレスのパスから左ウイングのオレモがシュートもブロック。
こぼれ球から堂安がドリブルでショートカウンター。
惜しい!!
スペイン、正確なパスワークからポゼッションが一時7割超え。
日本もボールを支配されながらも、守りっぱなしではなく時おりカウンターを仕掛けます。
15分 酒井のタテのフィードを林が競り合ってシュートまでいきますがオフサイド。
酒井は、1対1の強さもみせて安定感がありました。
日本は、CBからボランチへのビルドアップのコースを消されて、バックラインからのゆっくりとしたパス回しをすることができません。
しかし、20分すぎてスペインにもペースダウンするシーンが出てきて日本もボールを回せる場面が出てきました。
やはり、スペインにも連戦の疲れが出てきていましたね。
30分 ペドリの右サイドへのロブパスをヒルがクロス。
オヤルサバルがシュートも枠を外れます。
スペインサイドから攻撃を仕掛けます。
33分 久保が右サイドから抜け出してシュートもぶろっくされます。
35分 左サイドで旗手→中山→遠藤シュートも外れます。
この時間帯、日本が攻撃を仕掛けます。
38分 しかし、スペインも再び牙を剥きスルーパスからミルのシュート。
決定機でしたが、谷がナイスセーブ。
スペインにペースを握られながらも、日本がショートカウンターで反撃。
押し込まれながらも、耐えてカウンターを浴びせます。
2発殴られて、1発殴り返すかんじでしたが(笑)
☆スペイン戦後半レビュー☆
日本は交代なし。
後半開始直後は、日本が攻勢に転じます。
酒井のグラウンダーのクロスから堂安がシュートしますが、DFがブロック。
日本は引き続き、右サイドからの攻撃が冴えます。
55分、吉田のフィードから旗手が抜け出してPA手前でキープして林にパス。林のシュートは外れますが、可能性を感じさせるプレイでした。
旗手は運動量豊富で、タテに動いたり、ダイアゴナルな動きで斜めに切り込んだりとスペインのDFの脅威となります。
その直後、板倉のミスから吉田がPA内のメリノに後方からのタックル。
イエローカードとPK献上・・・。
と、思いきやVARで取り消しに!!
VARありがてぇ!!
試合の行方を左右する重要な場面でした。
スペインは、メリノに替えてソレール、オルモに替えてプアド。
5人交代枠があるとは言え、さくさく動いてきます。
対して日本は・・・。
森保監督のアクションは今日も遅かったです。
60分過ぎに日本も選手交代。
林に替えて上田、旗手に替えて相馬。
二人共よくやりましたが、ここはフレッシュな選手を投入したいところ。
しばらくは中盤で膠着状態でしたが、徐々にスペインがギアを上げていきます。
69分 ペドリのパスからプアドがシュート。
スペインのパス回しは独特の間があって狭いところもスルスルと抜けていきます。
ペドリの上手さは相手選手との間の取り方、タイミングのずらし方にあるように思いますね。
それほど速いパスでなくてもスルスルと間を抜けていくのは精度やスペースを感じる能力、視野の広さの他に、そういった相手との間合いを把握して空間を支配するような能力があるからなのでしょう。
って、ジョジョのスタンド使いかってレベルの異能力者ですね(笑)
スペインの選手全体的にそのような間のずらし方などがあって、その積み重ねがパスワークの質の差に繋がっていたように思います。
全盛期のバルサのシャビ、イニエスタ、メッシのトライアングルのパス回しもテクニックとパスの精度に加えて、この相手との間の取り方の上手さが光っていたように思います。
日本も、相馬のタテの突破などで反撃しますが、75分にはリフレクトからミルが谷と1対1であわやの場面。
谷のセーブで難を逃れました。
スペインは、ペドリに替えてアセンシオ投入。
やはり選手層が厚いですね。
80分以降、スペインの波状攻撃をなんとか跳ね返す日本。
日本は遠藤のインターセプトから田中が繋いで、久保が得意の右サイドからのカットインのファーサイドへのシュートを試みますが、スペインDFにブロックされます。
お互いにチャンスを作りながらも、90分を0-0で終了。
延長戦に突入します。
☆延長戦、次戦への展望☆
日本は、堂安と久保を下げて、三好と前田を投入。
中盤でのプレスが効かず、ノーガードの打ち合いになってきた終盤は、前田の突破と相馬の左サイドからの突破もあわやという場面もありました。
しかし、最後はオーバーエイジでレアル・マドリー所属のアセンシオが右サイドでオヤルサバルとのパス交換から中央にカットインして左足を振り抜き・・・。
弧を描いたボールが、日本のゴールへ突き刺さりました。
0-1。
日本も最後は吉田を前線に入れてのパワープレイを仕掛けましたが、ゴールならず。
金メダルの夢は潰えました。
敗戦後の久保の呆然とした表情、いつになくはっきりとしないインタビュー。
どれほど彼が金メダル獲得に情熱を注いでいたのか痛いほど伝わってきました。
でも、まだ6日のメキシコ戦で銅メダル獲得のチャンスが残っています。
ここから切り替えて欲しいですね!!
次の試合へのリカバリーと立て直しはとても難しいミッションだと思いますが、森保監督には頑張って欲しいです。
三苫の先発起用とか、どこか大胆にいじったほうが良いかもですね。
スペイン戦の敗戦残念でしたが、気迫のこもった戦いを見せてもらいました。
暑さと疲労の中、120分を集中して戦うことは並大抵ではなかったと思います。
U24日本代表の皆さん、本当にお疲れ様でした!!
次戦も期待しています!!