ヒロの本棚

本、映画、音楽、写真などについて書きます!!

【ビジネス・自己啓発】ドラッカー『プロフェッショナルの原点』~どうすれば一流になれるのか~

1、この本の概要

 

『マネジメント』で有名なドラッカーが、仕事で成果をあげるために必要な習慣を身につけるための本として刊行。

彼の遺作となった。

 

行動と成果をキーワードとして「何がなされるべきか」「いかになすべきか」を明らかにした自己啓発の書。

マチャレロ教授がドラッカーの著書『経営者の条件』『マネジメント』などの書からドラッカーの言葉を引用し、編集した。

 

成果をあげるためには次の5つの習慣が必要で時間をマネジメントし、重要なことに集中することで、成果を上げることができるとドラッカーは言っている。

①時間をマネジメントする。

②貢献に焦点を合わせる。

③強みを生かす。

④重要なことに集中する。

⑤効果的な意思決定を行う。

f:id:hiro0706chang:20200213090751j:image

 

 

 

2、目次

 

第1章 成果をあげる能力は習得できる

第2章 汝の時間を知れ

   ・時間のマネジメント

   ・時間を無駄にしないシステム

第3章 いかなる貢献ができるか

   ・なすべき貢献

   ・貢献に集中する

   ・貢献の働き

   ・会議の成果

第4章 強みを生かす

   ・強みの総動員

   ・人事の要諦

   ・上司のマネジメント

   ・自らのマネジメント

第5章 最も重要なことに集中する

第6章 意思決定を的確に行う

   ・意思決定のプロセス

   ・仮説としての意見

結論 成果をあげる能力は習得しなければならない

 

プロフェッショナルの原点

プロフェッショナルの原点

 

 

 

3、この本を読んだ動機、思い入れ

 

ちょっと前に、ドラッカーの『マネジメント』がブームになり色んなところで取り上げられて、マンガ版なども出版されていましたね。

気になりつつも未読で、ドラッカーの本は今回初めて読みました。

 

きっかけは、職場の経営者がこの本を読んで感想を書くように職場の管理職、中間管理職に求めたからという非常に受動的なものでしたが、どうせ読むならブログのネタにしてやろうと不純な動機で読みました(笑)

何点か、参考になりそうな部分もあり今後も再読して参考にしていきたいと思う点も多々あり、今後も再読したいです。

 

 

 

4、感想・書評

 

この本は、具体的な場面に応じてどういった振る舞いをすればよいかについて書かれてあり、実際のマネジメントにおいても非常に有用であると感じました。

 

第1章 成果をあげる能力は習得できる

この章では、仕事で成果をあげるための能力をどう習得していくかについて書かれてあり、まず「何をなすべきか?なされるべきか」について考えることに言及されていました。

考え方×努力=成果だと、どなたかがおっしゃっていたのを聞いたことがありますが、いくら仕事の効率が良くても全体にとって何が一番必要なでなされるべきことなのかを見極めることができなければ良い成果は得られないということだと思います。

まず、何をなすべきなのか組織にとって自分が何をなせば最大の成果が得られるのかという点を常に考えてから動く癖をつけていくべきだと感じました。

 

また、「成果をあげるリーダーは、顧客のニーズと自らの強みをうまく結びつけている」とありました。後の章にも出てきますが、自らの強みを生かし成果をあげることを繰り返し、書かれてあり僕にとってこれは大きな発見でありました。

 

自分の部署に当てはめて考えると、コミュニケーション能力に長けたリーダーだったらコミュニケーションを強みとしたサービスを、介護知識・技能指導に長けたリーダーだったら高い介護技術と知識を強みとしたサービスを提供するといったことでしょうか?

繰り返し検証は必要かとは思いますが、強みを生かし成果に結びつける、強みでない部分は他のスタッフに任せるなどの考え方は僕にとっては斬新でした。

 

第2章 汝の時間を知れ

この章で、すぐにでも取り入れようと思ったのは「仕事を整理する」ことと「目的のあいまいな会議を持たない」の2点です。

 

時間をマネジメントして有効活用することは、僕もとても大事に考えていて仕事においてもプライベートにおいても意識していることではありますが、無駄な仕事を整理して必要のないことを整理していくことはとても重要であると感じました。

 

介護の仕事であっても、どうしても書類などが増えがちで本当に必要かどうか、破棄して困らないものはなるべく破棄していくことで使える時間を増やしていくことが大事だと感じました。

 

同様に会議についても「会議は元来組織の欠陥を補完するためのもの」で「理想的に設計された組織は会議のない組織である」と書かれていたのには目からウロコでした。

会議することで満足するのではなく、今ある会議の意義と有用性、目的を再検討しスリム化していくことが重要と認識しました。

また、別項でありましたが、会議を開くなら決定したことは必ず実行するなど、議論したことで満足せずに具体的なアクションに繋げていく癖をつけなければならないと感じました。

 

第3章 いかなる貢献ができるか

本書で繰り返し出てくるキーワードのひとつが貢献で、仕事で成果をあげるには貢献に集中すべきと書かれてあります。

普段、「貢献」という言葉を使う機会は少なく、ほとんど意識したことはありませんでしたが、全体の成果に対して自分の目先の仕事に集中するだけではなく、常にその仕事がどう全体の成果に対して貢献できるのかを意識していく必要があるのだと感じました。

そうするためには組織全体としてなされるべきことは何かを意識して、組織が目指していることを俯瞰で捉えながら自らの仕事にあたることが肝要であるのでしょう。

 

人材育成に関しても、組織全体の貢献に集中し、部下に自らの強みを生かしどのような形で貢献すべきかを提示することで成長がもたらされると書かれています。

ここでも、「強み」がキーワードとして出てきていますが、ドラッカーの考えるマネジメントとは、「強み」をうまく「貢献」に生かされることで全体の成果に繋がっていき、ひいてはスタッフの成長にも繋がっていくということが語られているのではないかと感じました。

   

第4章 強みを生かす

 この本で、最もページを割かれていたのが第4章で、それだけ自他の強みを生かすことは仕事で成果を出すための重要なファクターであるのだなと思いました。

 

今までは、弱点を補ったり、失敗を繰り返さないような仕組みづくりを考えたりすることのほうに注力していました。

もちろん、そういったことも重要なのですが、弱点を補強するだけでは成果には結びつかず、「弱み」ではなく「強み」着目した人事を行うことで結果的にお互いの弱みを補い合い、成果を出す組織を目指すことができるのあると思い直しました。

 

具体的介護の現場では、介護技術に長けたスタッフを研修・指導に、書類の作成・整理などに長けたスタッフに事務処理に、コミュニケーション能力に長けたスタッフを営業活動に当たってもらうなどの配置を考えることで、より大きな成果に結びつき、全体の貢献へ結びついていくのだと知りました。

そういった人材配置で弱みを意味のないものとし、強みを際立たせることができたのならば組織とは個人を埋没させる場ではなく、活かす場となり、全体の成果に対してより多くの貢献をし、個人の成長を促すことがを期待できるのでしょう。

   

第5章 最も重要なことに集中する

優先順位と劣後順位をつけて、状況に応じて不要な仕事は破棄しながら重要な仕事に集中すること、問題より機会に集中して取り組むことの重要性について書かれていましたが、今まで自分は並行的に仕事をこなしながら、問題解決に最も注力していたように思います。

 

優先順位については意識していたつもりではありますが、状況が変化して、新たな問題が次々に発生した時など、多少の混乱が生じていたように思います。

状況が変化していく中でも最重要の仕事に集中して一気にこなすほうがより大きな成果を出すことができると書かれていたので、並行的に当たらず集中的にこなしたいと思いました。

 

また、どうしても今までは問題解決に注力していて、問題解決するのがリーダーの仕事だと思っていましたが、機会に目を向けてそちらを優先していくように仕事のやり方を変えていけたらと思っています。

確かに成果に目を向けると、問題解決より、機会により重点的に取り組むべきなのでしょう。

 

 

第6章 意思決定を的確に行う

リーダーとは、求められたすべての案件に迅速に意思決定を行い、指示を出す者だと思っていましたが、この本では、「必要のない意思決定は行わず、どのような問題かをしっかりと見極めた後に必要な意思決定を下す」と書かれていました。

じっくりと問題の本質を見極めて、意思決定をすべきか否かを考えることが誤った危険な行為になりうることを指摘しています。

 

そして、意思決定がなされたことに決めるべき4つのこと

1、実行の責任者

2、日程

3、影響を受けるがゆえに決定の内容を知らされ、理解し、納得すべき人

4、影響を受けなくとも決定の内容を知らされるべき人

これらのことがきちんと決まっていないと、意思決定した内容が正確かつ迅速に実行されなかったり、また伝達が曖昧になることによって現場に混乱をもたらすことになるのだろうなと思いました。

 

成果を出すために自分が意識していなかったこと、誤って認識していたことが多々あり、認識を改められた部分が多くありました。

ここに書かれたことをいきなり全てを実行することは難しいので、まずは「強み」を活かすことを意識して自らと、スタッフの強みが何なのか、どういう働き方のスタイルをしているかを改めて認識し、それらの強みをどう全体に貢献させて、成果に結びつけていくのかを中心的に考えていきたいと思います。 

 

 

 

5、終わりに

 

さすがドラッカー

なるほど、と唸るところが多かったです。

僕もビジネス書、自己啓発本はわりと読んでいるのですが恥ずかしながら、右から左に抜けていっていることが多いように思います。

 

そうならないように、ブログでアウトプットすることでインプットの精度をあげたいと思ったのが、ブログを始めた理由の一つなのですが、僕はコレと思った本を繰り返す読むスタイルに変えたほうがよいのかなと思いました。

 

良いことがたくさん書かれている本は世の中にたくさんあるのですが、吸収して実行できることってそんなに多くないような気がします。

ドリンク剤とかで、「レモン100個分のビタミンC!!」とか書かれていても、結局大変は身体に吸収できないのと同じように。。

それなら、自分がコレと思った本を繰り返し読むことで、自分のものにしていく方法の方がしっかりと書かれている内容が身になる気がします。

 

あっ、これはあくまで自分にとってということですよ。

僕はとても忘れっぽいし、熱しやすく冷めやすい性格なので(^_^;)

 

 

 

 ↓ブログランキング参加中!!良かったら、クリックお願いします!!

にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ
にほんブログ村