ヒロの本棚

本、映画、音楽、写真などについて書きます!!

【雑記】祝はてなブログ10周年!!たまにはお題でもかいてやろうじゃねぇかっ!!

はてなブログ10周年特別お題「はてなブロガーに10の質問

 

なななななな、なんと!!

僕がブログをか書かせていただいている「はてなブログ」が10周年らしいです!!

いや、めでたい!!

超めでたい!!

つきましては、はてなブログの風雲児雑記ブログの魔術師との呼び名が高い私ヒロが上から目線でお題のブログを書いてやろうじゃねぇかぁぁぁ!!

ってのが今回のテーマでございます。

 

いや、すんません。

実際は弱小ブロガーで、細々と書き綴っております。

タダでブログをさせてもらっているはてなブログ様には大変感謝しておりますぅぅぅぅぅぅ(๑≧౪≦)

 

○ブログ名もしくはハンドルネームの由来は?

ヒロが書く書評ブログだから、「ヒロの本棚」です。

いや、安直やなぁ。

なんのヒネリもございませんが何か?

そして本棚とか言いながら、よくわからないウケ狙いの雑記を書いてニヤニヤしている毎日ですがいかがお過ごしでしょうか・・・。

本の記事を書けやぁぁぁ。

なぐごはいねがぁぁぁ。

 

稲中卓球部』とか言いながら全然卓球してねぇ。

『行け!!南国アイスホッケー部』とか言いながら全然アイスホッケーしてねぇ。

まぁ、そんな系譜を継いだのが我がブログ『ヒロの本棚』なのである!!

本棚とか言っているのに本の話をしてねぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!

 

 

はてなブログを始めたきっかけは?

本とか、映画とか、音楽のことを深く掘り下げて書きたかったんさぁ~。

なんくるないさぁ~。

んで、うまくいけば収益化できるかもとか思ったんさぁ~。

そんなに甘くなかったさぁ~。

 

○自分で書いたお気に入りの1記事はある?あるならどんな記事?

この記事っすね。

平野啓一郎『本心』には大きな衝撃を受けました。

中村パイセンの『カード師』の記事もお気に入りですね。

hiro0706chang.hatenablog.com

 

○ブログを書きたくなるのはどんなとき?

あっ、ソレ聞いちゃう?

やっぱ俺ってアーティストなわけじゃん?

日々、呼吸するように表現してるワケよ?

LOVEを吸い込んで、ARTを吐き出すのがヒロのEVERY DAYなわけで・・・。

常に宇宙を感じてマイソウルがウルトラソウルなディスティニーになりがちで。

わかるよね?

 

そうやって降りてきたインスピレーションに俺のリリックが止まらなくなって、この電脳空間にBIGBANG!!

yoyo!!

紡ぎ出すマイラブ!!

風呂にぶち込めマイバブ!!

おっと、今日もついつい奏でちゃったぜマイソウル!!

才能って恐ろしいNE!!

 

*本当は、ただの気まぐれです。

 

○下書きに保存された記事は何記事? あるならどんなテーマの記事?

うむ!!

ないな!!

この話は終わりだな!!

俺の継子になるといい!!

BYヒロ獄さん

 

○自分の記事を読み返すことはある?

あります。

特に書評。

大体、下手過ぎてマンモス恥ずかP☆です・・・。

文章上手になりたいっすねぇ・・・。

 

○好きなはてなブロガーは?

miyakoさん。話題も多岐ですし、海外行きまくりでオシャレやし。なんか自由人な感じがしていて好きです☆

www.421miyako.com

 

ののさん。映画の感想とかめっちゃ参考にしてます。食べ物とか日々のこととか何かとても暖かくて優しい気持ちにさせて頂いています☆

nonorikka.hatenablog.com

 

kenさん。もう映画愛が凄すぎてマジでリスペクトだし、勝手に感性的に近い部分があると思い込んでます(笑)旅ブログも面白いです♪

ken03120.hateblo.jp

 

 

はてなブログに一言メッセージを伝えるなら?

は・・てな・・・ブロ・・・グの・・・中の・・・人・・・。

私・・・・の声・・・が・・・・聞こえ・・・・ますか・・・・。

この・・・ブログ・・・を・・・ピック・・・アップ・・・で・・・取り上げ・・・・るの・・・です・・・・。

そう・・・・すれ・・・ば・・・世界は・・・救われ・・・るで・・・しょう・・・。

 

○10年前は何してた?

泥酔して、チャリに乗ったまま川にダイヴ。

泥酔して、気付いたら夜の神社でホラー。

泥酔して、クラブに行ったら血塗れに。

泥酔して、バーのフロアで仁王立ち嘔吐、何故か同僚が両手で受け止める。

泥酔して、女の子と○○で、○○して○○な感じに。

泥酔して、○○を○○して○○に。

泥酔して・・・。泥酔して・・・。泥酔してました。

おあとがよろしいようで。

 

○この10年を一言でまとめると?

雌伏。

何か次のステージに繋がる何かを模索していたように気がするし、うまくいかない事の方が多かったように思います。

これからそれらの日々が実を結ぶことに期待したいですね。

って、真面目かっ!!

 

 

 

【本】山内マリコ『ここは退屈迎えに来て』~受け入れるのか?それとも立ち向かうのか?~

1、作品の概要

 

2012年に刊行された山内マリコのデビュー作。

8編の短編からなる。

R-18文学賞読者賞受賞作『16歳はセックスの齢』も収録されている。

2018年に、橋本愛主演で映画化した。

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2、あらすじ

①私たちがすごかった栄光の話

主人公の「私」は東京から地元に戻ってライターの仕事をしていた。

先輩の須賀も同じ境遇で、シンパシーを抱いていた。

高校の時に仲が良かったサツキちゃんと地元で再会した「私」は、2人でランチした後に高校生の頃のクラスメイトの男子・椎名の自動車学校を訪れるが・・・。

 

②やがて哀しき女の子

町一番の美少女だった森繁あかねはティーン雑誌のモデルになるが、次第に注目されなくなりひっそりと引退して地元のスターバックスで働いていた。

かつて彼女のファンだった山下南と仲良くなり、2人で婚活パーティーに足繁く通うようになる。

年上の社長と結婚したあかねに距離を感じるようになる南だったが、ある時一人の男性を紹介される。

 

③地方都市のタラ・リピンスキー

大学院生のゆうこは研究室にも馴染めず、毎日自堕落な生活をしながら平日の昼間からゲームセンターで過ごしていた。

ゲームセンターの店長の椎名は小学生の時の同級生で、2人でマクドナルドに行ったり、ハローワークに行ったりと、一緒に過ごす時間が多くなっていた。

次第に椎名に惹かれていくゆうこだったが・・・。

 

④君がどこにも行けないのは車持ってないから

「あたし」は高校生の時に好きだった椎名のことを懐かしく思いながらも、好きでもない遠藤となんとなく寝ていた。

目ぼしい男子は県外に行ったり、結婚したりしていた。

ある時、遠藤とラブホで宿泊していた「あたし」だったが、彼を置き去りにして雪まみれの道を徒歩で家路を辿る。

 

アメリカ人とリセエンヌ

「わたし」は大学にアメリカの田舎町から交換留学生としてやって来たブレンダと出会い、親友になった。

ある時、2人でクラブのイベントに出かけブレンダは椎名という若い男に声をかけられて恋に落ちる。

 

⑥東京、二十歳

中学生だった朝子は家庭教師のまなみ先生の影響を受けて、映画、音楽、漫画が大好きな立派なサブカル女子に成長して、地元を離れて東京の大学に進学した。

二十歳の彼女は、東京の街に馴染めない自分を認めつつ、この街で生きていくことを決意する。

 

⑦ローファー娘は体なんか売らない

ローファーを履いた高校生の彼女は、友達のグループの中でも地味な存在。

しかし内緒で中年の彼とラブホでの逢瀬を繰り返していた。

 

⑧十六歳はセックスの齢

「あたし」と薫ちゃんは、16歳になったら処女をすることを目標に頑張っていた。

しかし、夢の世界に魅せられた薫ちゃんはこんこんと眠り続けるようになる。

 

 

 

3、この作品を読んだきっかけ、思い入れ

 

山内マリコは『あのこは貴族』で名前だけ知っていましたが、未読な作家でした。

先日、友人から「『ここは退屈迎えに来て』がすごく面白かった。上京したことある人に刺さりまくると思う」と勧めてもらい、次の日には本屋にBダッシュしました。

なんとなくこれといって読みたいものがある時期ではなかったし、いいタイミングで未読の作家さんを勧めてもらえて良かったです。

音楽とか映画もそうですが、こういうタイミングって大事で新しい作家の作品を読みたい時期とか、好きな作家の作品を読み返したい時期とか色々あると思います。

 

僕も愛媛から上京して(正確には東京ではなくて横浜ですが)また愛媛に舞い戻った人間なので、物語の主人公達が抱えている地元での閉塞感のようなものが痛いほど理解できました。

まぁ、僕の場合は東京に行きたいと思っていたわけではないですし、同じ県内でも地元には戻ってないので少し状況は異なるのですが・・・。

それでも物語の中の彼女たちの感情が幾度もオーバーラップしました。

微かな胸の痛みを伴って。

 

4、感想・書評

○地方都市に住むということ

地方独特の閉塞感、きらびやかな東京の対比。

①~⑥の話は、どこかの地方都市で暮らしている(または暮らしていた)女性たちの話で、作者自身も富山県出身であり鋭い視点で彼女たちのリアルな気持ちを描き出しています。

 

どこにも行けない鬱々とした感情。

退屈で刺激のない毎日。

抜け出そうともがくのか?それとも受け入れて同化していくのか?

 

そんな彼女たちの人生にとって印象的な存在として語られる椎名の存在の描き方がが面白かったですね。

⑥以外の作品で時系列がバラバラで椎名が出てきますが、パッチワークのようにつなぎ合わせると彼の半生が浮かび上がってきます。

小・中学生ぐらいの時に運動神経抜群でサッカー部で、友達も多くてモテてた男子。

高校卒業後に大阪に行ってたけど、何も得るものがなくて地元に帰ってきてゲーセンの店長をしていたけど、転職して自動車教習所の講師に。

今は結婚して一児の父になり、西松屋の話なんかしちゃってすっかりパパになり、地元に馴染んでスポイルされていく・・・。

 

物語の主人公たちは人生のある時期に椎名と関わり、ある者は憧れて、ある者は半ば見下すようにしています。

この短編集を連作として緩やかに繋いでいる椎名の存在は、主人公たちのモノサシのようにも、映し鏡のようにも思えてきます。

椎名の生き方をどう捉えるか?

まぁ、フツーに考えたら別に悪くないと思いますが。

 

地方都市の雰囲気。

何か予定調和の連続のような。

まるでドリフとか昔ながらのコントを思わせます。

オチまで全て決まっている。

新鮮さはないけど安心感と心地よさがある。

それを良しとするか否か?

物語の主人公たちはそういった選択を突きつけられているような気がします。

 

僕も正直、地元=地方都市のこういったゆるやかな予定調和に違和感を覚える人間だと思います。

まぁ、今は地元を離れてはいるのですが。

地元の景色とか風土はとても好きだし、そこに住んでいる人達も大好きなんだけど、なんというか文化的なもの、生活スタイルにアレルギーを感じてしまっているように思います。

何か共同体としての意識が強すぎる気がするし、いつか自分の「個」も共同体に丸ごと絡め取られてすり潰されてしまうような、そんな恐怖を感じる。

僕は自分の感性や思想がとても大事だし、共同体に溶け込んで個性を殺して生きるなんてことはできそうにないと思います。

 

地方都市から東京に出て、また戻る。

ただそれだけのこと。

でも、そこにはある種の観念的格闘を産むような何かがあります。

 

○女性同志の人間関係

女性同士の不思議で繊細な人間関係。

例えば江國香織の『落下する夕方』はそういった描写が秀逸で、人と人との繋がりが型があるものではなくて、オーダーメイドのように形を変えるものだということを僕は知ったような気がします。

 

山内マリコも今作で様々な女性同士の人間関係を描いています。

友情というには儚くて、刹那的で、とても頼りない関係。

まるで嵐の夜の救命ボートみたいな。

そんな危うさを伴った結びつきを作者はとてもリアルに描写しています。

 

江國香織が透明とか繊細とか言われるなら、山内マリコ生々しい感じがします。

全作通じて漂うとてつもない生々しさ。リアリティ。

作中の登場人物の傷が自分のもののように感じてしまう、とても等身大でリアルな文章と物語。

そういったリアルさに山内マリコの作家性があるように思います。

②⑤⑦⑧とか考えさせられましたねー。

女性同志の関係性を描いた作品とか、男性の僕にとってはとても新鮮です。

 

①私たちがすごかった栄光の話

地方にいて、以前に東京に住んでいた人と会うと何かとても奇妙なシンパシーが生まれるように思います。

共通の罪を抱えたいるような、それでいて自分が今いる場所に染まりきれていないような・・・。

「私」と須賀さんの間に芽生えていたユルい連帯感もそういった類のものだったのでしょうか?

 

②やがて哀しき女の子

タイトルは、村上春樹へのオマージュでしょうか?

地元で有名な美少女だったあかねは、東京に出て芸能界に入りますが芽が出ずに地元に帰ってきてしまう。

かつての輝きを知る友人の南は、知り合った頃に意気投合した天真爛漫な彼女が変貌していくのに呆然とします。

男性が絡むと女性同士の人間関係って変化していくのかなって思わされた作品でした(^_^;)

 

③地方都市のタラ・リピンスキー

ラストの大ドンデン返しにビックリ!!

鬱々とした「ゆうこ」の状況と、空想のスケート選手の妄想の対比が何か切ないですね。

 

④君がどこにも行けないのは車持ってないから

「あたし」が憧れていた椎名は地元をでて、大阪に行ってしまい大して好きでもない遠藤と寝てしまっている。

遠藤のことはどうでもいいし、鬱陶しいとも思えるけど、もしかしたらかつて椎名からも自分はそういうふうに見られていたのではないか?

狭い世界、価値観の中で自分が生きていたことに気付いてそこから抜け出そうと決意するラストが清々しく思いました。

 

アメリカ人とリセエンヌ

内気なアメリカ人留学生のブレンダと友達になって、いつか東京で2人で暮らそうと語り合った「わたし」は結局大学をやめて地元の島へと戻ります。

夢をもてない「わたし」がきらびやかな妄想をしながら涙を流す場面がとても悲しい。

 

⑥東京、二十歳

若い頃に自分の感性に決定的な影響を与えてくれるメンターのような存在。

僕にも覚えがありますが、そういった存在と出会えることはとても貴重なことだと思いますし、朝子もまなみ先生から影響を受けて東京に出ることを決意したのだと思います。

 

だけど、東京の街は大きくて、特別だと思っていた自分の感性や個性も飲み込んでいきます。

知る人ぞ知る映画だと思っていても、行列ができていたりしたのは象徴的です。

憧れだった街になかなか溶け込めない朝子は地元の町との結びつきを感じます。

朝子はなんだか、自分はいまもここにいるような気がする。そしてはっきりと悟る。わたしは自分の一部をここに置いてきたのだ。自分の一部はいまもこの町にいて、やっぱりどこにも行ってないのだ。

 

でも。

彼女は帰らないと決意します。

その冒険がどういう結末になるかはわかりませんが、物語はまだ始まったばかりなのでしょう。

 

⑦ローファー娘は体なんか売らない

⑧と対になる感じの作品でしょうか?

周りからも大人しくて地味と思われている少女が実は・・・という話ですね。

しかし、彼女は恋を通り越して「愛」と思われる何かにたどり着いていたんでしょうか?

つまりそれは愛だと、彼女は思う。あたしはハゲオヤジを愛していたんだわと思うと、彼女は深く傷ついた。

それは、自愛にも似た自己の存在を肯定されたい欲求だったのかもしれませんが・・・。

 

⑧十六歳はセックスの齢

③⑤しかり、妄想・夢想が出てきます。

何か歪んだ願望や欲求はとてつもないパワーを持っているように思います。

彼女はそういった何かに囚われて眠りについてしまったのでしょうか?

現実のセックスより、夢の方が幸福感を得られるというのは何か象徴的な気がします。

 


www.youtube.com

 

 

5、終わりに

いや、あれですよ。

ここまで書いて何ですが僕は基本的に地元大好き人間なんですよ(笑)

僕の地元には大学がなくて進学するには地元を出るしかなくて、都会には行きたくないと思っていたのに、たまたま希望する学科で受かった大学が関東の大学で・・・。

と、たまたま上京しちゃった状況でした。

田舎で静かに暮らしたいと思っている引っ込み思案な若者でしたが、結果的に東京に行ったことは自分の人生を豊かにしてくれたと思っています。

確実に視野は広がったと思いますし、たくさんの刺激を受けました。

 

今ではネット通販やら、動画サイトが増えたことで都会と田舎との文化レベルの差は縮小していくようにも思えますが、やはり日常的に行われる音楽、アートなどのイベントなどの数や質などの差などは圧倒的だと思います。

東京は本当に特別な街。

文化と食のレベルは特に図抜けているのではないでしょうか?

具体的に、ツィッターを見ていて地方では上映していない映画があったり、観られない絵画がたくさんあったり、行けないライブがたくさんあったりします。

それらが身近にある環境がどれだけ恵まれていて、感性を研ぎ澄ましていくのか?

 

それとは逆に地方→東京→地方と転々として、地方のメリットも強く感じています。

食材の豊富さと新鮮さ、自然の豊かさ、人の温かさなどでしょうか。

この作品では地方の社会の息苦しさを描いていますが、もちろん良いところもたくさんあります。

それでも。

地方には個をスポイルさせてしまうような同調圧力を強く感じることがあり、それはある種の呪いのような強い力を感じることがあります。

この短編集はそんな呪いに時には飲み込まれながらもがいて何かを求めている女性たちの物語だと思います。

飲み込まれるのか?それとも立ち向かうのか?受け入れるのか?逃げ出すのか?

彼女たちが出したたくさんの答え。

その魂の軌跡。

ここは退屈迎えに来て』はそのような作品だったように僕は感じました。

 

いやー、刺さったねぇ。

 

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【サッカー】日本代表ワールドカップへの戦い!!アジア最終予選第4節 日本対オーストラリア。

☆3戦で1勝2敗・・・。だいぶヤバい☆

 

2022年のワールドカップの出場権を懸けた最終予選。

東京オリンピック後、間髪いれずに始まったこの予選ですが、初戦のホームでのオマーン戦で0-1といきなりジャイキリかまされます。

格下相手のまさかの敗戦に森保監督への不満が噴出。

オマーンもよく準備してきた印象でしたが、選手自身のインテンシティの低さ、采配のまずさも影響していたと思います。

 

中国戦はなんとか勝利したものの、アウェイのサウジ戦では0-1の敗戦・・・。

W杯出場に黄信号が灯り、一気にクライシスとなりました。

内容でも圧倒されてボールを回されて、たのみのエース・1トップの大迫は封殺されてほとんどボールが入らずポストプレイから有効な攻撃に繋げることができませんでした。

 

この試合、守備では奮闘して球際でもファイトすることができていたと思いましたし、サウジもパス回しのミスもあり中盤でいい形でボール奪取もできていましたが、いたずらにタテへの速攻からのボールを失ってしまう展開が続出していました。

右サイドのドリブラー伊東が出場停止だったこともありますが、サイドバックの押し上げもなく、サイドからの攻撃が少なかったです。

このあたりは後半から修正されるものだと思っていましたが・・・。

 

変化なく、拙攻を繰り返し前線から激しいプレスを繰り出すサウジ相手に遠藤、柴崎はミスパスを誘発されて、柴崎のミスパスからサウジ相手に決勝点を奪われてしまいました。

柴崎のミスパスも相手に戦術的にはめられて修正できなかった部分の綻びが出た感じだったかと思います。

まぁ、根本的に何故柴崎を使うのか?という疑問もありましたが・・・。

 

 

☆崖っぷちのホーム・オーストラリア戦!!まさかのシステム変更!!☆

 

いやー、森保監督追い詰められてブチキレましたか?4-3-3へのシステム変更から中盤の構成が大幅に変更しました。

ボールプレイヤーを増やしつつ、サイドバックの押し上げを図って攻撃に厚みをもたらす狙いだったのでしょうか?

センターハーフの守田と田中は期待に応えて縦横無尽に動き回り、攻守に獅子奮迅の働き。

ビルドアップ時には最終ラインまでおりて、サイドバックの上がりを促進して、前線に厚みをもたらしていました。

サイドバックが上がりすぎて、トランジションの部分で危うい部分もありましたが、とても機能していてボールを保持しながらゲームを支配することができていたのではないでしょうか?

 

中盤の3人の出来も良かったですが、終始オーストラリアの脅威になっていたのは伊東でした。

序盤から鋭いタテへの突破でオーストラリア守備陣を圧倒。

サイドから仕掛けることで、中央の大迫のマークを散らして、ポストプレイを誘発するといった好循環ももたらしていました。

いやー、最後までキレまくっていましたね。

彼がいればサウジ戦の結果も違っていたのではと思える出来でした。

 

前半8分。

左サイドからの南野のクロスをオーストラリアDFがクリアし損ねたところに田中がしっかりとトラップして右足のシュートでゴール!!

1-0。

この試合の田中碧は僕的にはMVPです。

攻守にわたり本当によく動いていて、クオリティも高かったです。

いや、もっと早く出しとけやって思ってた人は多かったと思いますが(^_^;)

ボールの持ち方、キックのフォームの美しさ、尚且つしっかり潰しもできるところなど元スペイン代表のシャビ・アロンソを彷彿とさせます。

 

チャンスを作りながらも追加点を決められずに前半終了。

日本は気持ちも入った戦いをみせてます。

 

後半20分、オーストラリアのカウンターの場面でガラ空きの左サイドを使われて、中央への折り返しを守田がファールして一度はPKになります。

しかし、VRの判定でFkになり安堵したのも束の間、フルスティッチの直接FKがクロスバーに当たってゴール。

1-1。

フルスティッチうめぇな。

ビドゥカとかもそうだったけど、たまに東欧の移民選手いますね。

 

絶対に負けられないというか、勝たないとヤバい日本は南野に替えて浅野投入。

いや、南野のサイドはあまり機能してませんね。。

オーストラリアがそこまで極端なドン引きではなかったこともあって、日本の3トップがオーストラリアのゴールを脅かします。

そして、41分に浅野がタテに抜け出してシュートしてからオウンゴールを誘発。

2-1で日本が勝ち越し!!

そのままタイムアップ!!

苦しみながらなんとか勝ち点3をもぎ取りました!!

 

 

 

☆何故ここまで日本が苦しんでいるのか?☆

 

一昔前に比べると、海外でプレイする選手が増えて、戦力が上がっているはずの日本代表。

これまでも予選で苦戦する場面はありましたが、何故今回ここまで苦しんでいるのでしょうか?

監督の森保が悪いという意見もあり、それも一理あるかとは思いますが、一番は選手の実力が上がったゆえの変化に大きな原因があるように思います。

 

以前は、日本のサッカー選手にとってW杯は大きな夢で世界に通じる唯一の扉でした。

ですが、昨今はW杯やオリンピックを経験する前に海外の5大リーグでスタメンを張るような冨安や久保のようなスーパーな選手が出てきました。

彼らにとって、世界は日常であり今更挑戦するものではありません。

日々、ワールドクラスの選手と切磋琢磨できる舞台で戦っていて、いくら日の丸を背負って戦うW杯が特別なものとは言え、昔のような死に物狂いの姿勢で戦うという姿勢を見せろというのは酷なのかもしれません。

それよりは、給料をもらっているクラブチームで週末に戦うバルサ戦や、チェルシー戦のことが頭にちらついても不思議ではないでしょう。

そして、そういったメンタルはプレイに微妙に影響して、あと一歩のところでの強さを欠くことになります。

 

この問題は日本にとってだけではなくて、世界の強国が抱える共通の問題で、しばしば欧州や南米の強豪がW杯に出られなかったり、あわやのところまで追い詰められたりするのは同じ理由なのだと思います。

選手のクオリティを高めるためによりレベルの高い海外のリーグに移籍したことが、逆に日本代表の首を締めているとしたら何とも皮肉な状況ではありますが・・・。

 

加えて今年は自国開催の東京オリンピックもあり、その後にバタバタと移籍マーケットが動いて、緒戦のオマーン戦には冨安と守田は出場できず。

オリンピックで疲弊した影響もあるのか、久保と堂安は怪我で欠場。

ベストメンバーをベストなコンディション・メンタルで揃えることが難しくなってきているという問題を今の日本代表は抱えているのだと思います。

W杯より、チャンピオンズリーグで強豪相手に活躍したいという選手もいるかと思いますし、代表、W杯のプライオリティー自体への変化もあるかもしれません。

 

ただ、日本が出ないW杯なんて考えられないし、予選敗退になるとサッカー人気の低下も懸念されます。

何としてでもW杯の切符はもぎ取ってもらわねばなりません。

1997年の予選時に中田や城が台頭してきたように、苦戦を強いられて追い詰められている今は若きニューヒーローが台頭するチャンスでもあります。

今日の田中碧のように日本を勝利へとW杯へと導く若手の台頭を期待したいですね!!

 

 

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【回想録】予備校ウォーズエピソード5~降り積もる雪の中で血まみれになりながらサッカーボールを追いかけた予備校時代の話~

☆予備校イン・ザ・サッカー☆

 

大学受験に失敗したヒロ少年が予備校の寮生活を綴る人気(?)のシリーズ!!

読み返してみましたが、フツーに面白かったですね(笑)

自分のブログ読んで笑っているとか、どんだけマスタベーションやねん!!

 

hiro0706chang.hatenablog.com

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全部、実話ですからねぇぇぇぇ。

魔王、元気かなぁぁぁ???

今もハーレー乗ってるかなぁ??

魔王と、予備校の寮の屋上で酒盛りしたのはいい思い出ですね♪

当時18歳の魔王は、酒飲みすぎて血を吐いたことがあるとか言ってましたっけ・・・。

心温まる話ですね(^O^)

 

そうそうサッカーの話ですね。

この頃めっちゃ前園にあこがれていてサッカーしたいって思ってたんすよ。

前園みたいに華麗にドリブルしたいなって・・・。

今は、加齢なドリブルですがね。

この当時の前園はめちゃくちゃかっこよかったです!!


www.youtube.com

 

そんな前園真聖に憧れたヒロ少年は、少しでも彼のプレイに近づくためにボールを蹴り始めます。

予備校の寮の中庭で・・・。

って、いや勉強しろや!!

なんでドリブルの練習してんねん!?

脳みそ湧いてんのか!?

って感じですが、まぁ息抜きですよ(^_^;)

 

予備校の中庭と言っても、砂利が散らばっているフットサルコートぐらいの広さのスペースで、ストレス溜まった予備校生が喧嘩ごしで削り合うっていう地獄みたいな風景でした。

たぶん、ブラジルとかアルゼンチンのストリートサッカーってこんな感じだろうなっていう(笑)

足とか削りまくって、ガンガン体ぶつけまくって。

「いってぇだろがぁ!!」

「クソがっっ!!殺すぞっ!!」

うーん、爽やかな青春やなぁ☆

 

寮にはテレビもないし、まぁ勉強ばっかもしてられないからいいストレス解消でしたね!!

12月の雪の中、前園バリ(脳内イメージ)にドリブルしていたらタックルでこかされて・・・。

膝が血塗れになりながら、ボールを蹴り続けたのもよい想い出です♪

アドレナリン出まくりで、痛くなんてなかったですね!!

いや、勉強しろや!!

 

ちなみに運動音痴の僕はどんだけ頑張っても下手くそでした(>_<)

まぁ、でもいまだにサッカーは好きですね!!

『シュート』の久保さんに「ヒロ、サッカー好きか?」って聞かれたら、「ああ、それだけなら誰にも負けねぇ」って答えるくらい好きですよ(笑)

 

 

☆独房インザハウス!?☆

 

サッカーの話とか書いてると、遊んでばっかりいたみたいに思われるかもしれませんが、もちろん普段は勉強漬けでしたよ!!

予備校の寮の部屋は、刑務所の独房みたいな部屋で部屋の壁も灰色でしたよ!!

壁の薄さも、ベニヤ板!?ってなぐらいで隣室のシャーペンの芯をノックする音が聴こえるレベルで、電話なんかしようものなら会話はすべて筒抜けでした(笑)

そして、隣は墓地!!

ありえね~。

 

まぁ、受験に失敗しているので、予備校に行かせてくれただけ有り難いですよね(^_^;)

勉強もしましたが、この時期に一番本も読んだし、音楽も聴いたように思います。

現代の小説では、村上春樹村上龍山田詠美

近代文学なら、太宰治芥川龍之介三島由紀夫川端康成の作品をよみふけっていました。

太宰は図書館の全集で読んでましたね。

 

音楽も、NIRVANAマニックスSUEDE、クーラシェイカー、OASIS、ブラーとかロックにハマりました。

特にUKロックが好きでしたね♪

 

もう25年も前の話・・・。

いやー、歳とったなぁ(^_^;)

 

 

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【本】村上春樹『ダンス・ダンス・ダンス』~死者とのダンス、自らの影法師と踊り続ける~

1、作品の概要

 

1988年に刊行された村上春樹6作目の長編小説。

上下巻で講談社より刊行された。

装丁は佐々木マキ

風の歌を聴け』『1973年のピンボール』『羊をめぐる冒険』の「僕」が主人公の続編。

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2、あらすじ

 

羊をめぐる冒険』より4年半後。

雑誌のライターの仕事をしていた「僕」は妻も友達も失い空虚な日々を送っていたが、「いるかホテル」で誰かが自分のために泣いていると感じていた。

仕事で訪れた札幌の街、懐かしい「いるかホテル」は物理的には消滅していたがそこでホテルの精のような女性・ユミヨシさんに強く心を揺り動かされる。

不思議な現象を経て異界の「いるかホテル」で羊男と再会した「僕」は、失った何かを取り戻すために現実の世界で上手に踊り続けるよう言われる。

 

不思議な少女・ユキ、高校の同級生で俳優の五反田くん、消えたキキと謎の6つの白骨死体・・・。

札幌、ハワイ、東京。

物語はめまぐるしく舞台を変えながら、全てのピースが少しずつ繋がり始める。

 

 

3、この作品に対する思い入れ

 

初めて読んだのは20代前半の頃かな?

上下巻の長い物語ですが、展開も早くてわりと読みやすかったような気がします。

ノルウェイの森』みたいにめちゃくちゃ思い入れが強い作品ではないけど、ポップなストーリーの裏に深い喪失感や濃い死の影が感じられる、光と影のコントラストを思わせるような初期の傑作のひとつだと思います。

 

ダンス・ダンス・ダンス』を読んだ時、僕はまだ神奈川で就職したての頃で主人公の感じている哀しみや喪失感を理解していなかったように思います。

いつの間にか、主人公の「僕」の年齢を超えてしまって昔より彼が抱えている喪失感や磨り減ってしまった自分に対する憤りのようなものが感じられるようになった気もしています。

まぁ、僕の思い込みかもしれませんが(^_^;)

 

作中に出てくるカクテルのピニャ・コラーダを飲みたくてバーでよく注文しましたが、めちゃくちゃトロピカルで、どっさりとフルーツが載せられて出てきて恥ずかしかった思い出があります(笑)

味もジュースみたいで、まぁ都会のバーでシックに飲む飲み物ではないなとおもいました。

 

表紙の装丁がとてもポップで尚且つ物語の内容を暗示していて、一番好きな表紙かもしれません。

佐々木マキさんのイラストと村上春樹の初期作品のマリアージュは本当に絶妙で素晴らしいですね!!

お互いが高めあっていて、生牡蠣とシャブリの組み合わせみたいですね。

 

そして、今年発売されたユニクロ村上春樹Tシャツ!!

僕は、『ダンス・ダンス・ダンス』『1973年のピンボール』を買いました。

う~ん、やっぱり秀逸なデザインですなぁ。

Tシャツめっちゃくしゃくしゃですが(笑)

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4、感想・書評

 

①高度経済資本主義への憤り、1970年代が終わるということ

『僕』シリーズ4作で共通していることだと思うのですが、『ダンス・ダンス・ダンス』でもやたらと年代と年齢についての記述がたくさんでてきます。

主人公には名前も与えないくせに、いつの時代でとか、主人公の年齢が何歳でなどにやたらとこだわりまくのるのはどうしてでしょうか?

 

ちなみに『ダンス・ダンス・ダンス』が刊行されたのは1988年で、『ノルウェイの森』が1987年、『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』が1985年です。

こんな短期間にタイプの違う傑作を3作品も書いていたとは・・・。

勢いとインスピレーションに頼っていた部分もあったかもしれませんが、やはり凄まじい才能と独自の世界観を感じますね。

 

物語の世界では1983年の出来事。

1983年と言えば、「一億総中流」「向こう三軒両隣」と急激な経済成長を遂げながらもどこか慎ましくのどかだった1970年代が終わりを告げて、バブルの狂騒に突き進んでいった時代。

システム、効率、高度資本主義社会・・・。

村上春樹が嫌いそうなワードの連発ですね(笑)

 

1983年。

ちなみにヒロ氏は、7歳でした。

それはもう玉のように可愛い男子でしたよ。

たぶん(笑)

 

音楽の世界でも、レコードからカセットテープへ、そしてCDが出てきて一気にデジタル化へと向かっていきます。

音楽をデータで買う時代になるなんて、30年前には想像もできませんでしたけどね。

アナログレコードが好きで、古き良きなんてワードが似合う村上春樹ですからこのような急激な時代の変化に抵抗やアレルギーを感じていたのかもしれません。

 

でも、そういったささやかな反抗で時代の流れを押しとどめられるわけがありません。

大雨で増水した大河に小石を投げ込むようなものです。

1983年と言えばそういった時代の一つの過渡期で、もうちょっと人々がなぁなぁで(簡単に個人情報が調べられたり、融通がきいたり)情に流されやすい時代だったのでしょう。

しかし、高度資本主義社会においてはシステムが高い壁として立ちはだかり効率が重視されて、人間の情や曖昧さは考慮されません。

 

そういった変わりゆく世界への反抗は『羊をめぐる冒険』とその習作である短編集『カンガルー日和』に収録されている『5月の海岸線』でもその萌芽が見られます。

しかし、村上春樹のそれは反抗というか変わっていくのは仕方ないと諦観した上での悪あがきのようにみえます。

目覚まし時計がなってもう起き上がらないければいけない、けどもう少しだけ現実と向き合うことはしたくない・・・。

僕は預言する

 5月の太陽の下を、両手に運動靴をぶら下げ、古い防波堤の上を歩きながら僕は預言する。君たちは崩れ去るだろう、と。

 何年先か、何十年先か、何百年先か、僕にはわからない。でも、君たちはいつか確実に崩れ去る。山を崩し、海を埋め、井戸を埋め、死者の魂の上に君たちが打ち立てたものはいったい何だ?コンクリートと雑草と火葬場の煙突、それだけじゃないか。

 

それは社会の変化に際して起こるシステムの不具合や、構造的な欠陥を探し出すような批判ですらありません。

変化していくということは理解しているけど、受け入れることが難しいし、個人的にその流れには抗っていたい。

そんな村上春樹の心情が透けて見えるような気がします。

こういった時代や加齢に伴って何かが失われていくといった感覚は「僕」4部作の大きなテーマで、小説を書き始めた村上春樹自身の物語を創作するうえでの、大きなモチベーションであったのではないかと推察します。

 

踊り続けるということは、奇妙で複雑なステップを踏みながらトラブルの隙間を縫うように進んでいくという意味合いだけではなくて、経済や時代の流れにマリオネットのように踊らされ続けるというような意味合いにも感じました。

ダンスに篭められた複数の意味。

バブル時代の狂騒を象徴するディスコ「ジュリアナ東京」みたいに、資本と経済に踊らされ続ける。

有り余るカネと狂乱にまみれながら。

踊るんだ。

踊り続けるんだ。

なぜ踊るかなんて考えちゃいけない

意味なんて考えちゃいけない。

意味なんてもともとないんだ。

 

この文章はたくさんの歯車が噛み合って経済を回転させ続け、消費し続けるこの世界についてのことにも言及しているように思います。

もう古き良き時代には戻れない。

猛烈なスピードで進んでいく経済成長の波に乗って踊り続けるしかない。

そこに意味なんてなくても・・・。

そうしてバブルの狂騒が終わったこの国にどのような福音がもたらされたのでしょうか?

 

②物語のキーとなる存在のユキと女性たち、年齢について

主人公の年齢とかけ離れていて、生まれ持った感性と特殊能力のために「僕」にヒントを与えることになる存在。

13歳のユキは、物語の中でそんな存在でこれまでの作品では出てこなかったトリッキーな登場人物だと思います。

ユキと、「僕」との交流はどこか微笑ましいものがありますし、それだけではなくて物語のほつれを解くカギをユキが握っています。

 

13歳のユキと、34歳の「僕」。

年齢についたの記述は何度も出てきていて、村上春樹が物語においての年齢についてこだわりがあることを窺わせます。

それは「僕」4部作だけではなくて『海辺のカフカ』の主人公・田村カフカが15歳であったり、『騎士団長殺し』の秋川まりえが13歳であって年齢がキーになっている部分が多々あることからもそう考えられます。

では、なぜこの作品でユキは13歳でなければならなかったのでしょうか?

 

理由は大きく二つあって一つは性的対象になりえない年齢であること、もう一つは理性と純粋性が程よくブレンドされた年齢で「僕」との対比になりうること、ではないかと思います。

キキ、ユミヨシさん、メイ、ジューンなど「僕」のまわりには性的な意味も含んで魅力的な女性がたくさん登場します。

時には、金銭が介在してのセックスもありますし、娼婦がたくさん出てきたりしてどこかのフェミニストの団体が卒倒しそうですが、セックスでさえ資本主義社会に組み込まれていくというようなアンチテーゼも込められているように思います。

ちょっと性的なニュアンスが強い『ダンス・ダンス・ダンス』において、性的対象になりえないユキの存在は一服の清涼剤のようなものでもあったのかもしれません。

 

それと「僕」との対比ですが、34歳の「僕」は様々なことをくぐり抜けてきてたくさんのものを失ってしまっています。

自分が失ってしまったものに対して、何かのしるしのように自分のために取っておくべき何かをくっつけてしまう。

そのことで結果的にどんどん磨り減ってしまっている。

問題を抱えているにせよユキはとても美しくイノセントな13歳で、その感情の動きや魂の震えは、無くしてしまった大切な何かを「僕」に思い出させるのかもしれません。

時々彼女のことがうらやましくなった。彼女が今13歳であることが。彼女の目にはいろんな物事が何もかも新鮮に映るのだろう。音楽や風景や人々が。それは僕が見ているものの姿とはまるでちがっているだろう。僕だって昔はそうだった。僕が13歳の頃、世界はもっと単純だった。

 

なくした何か、心の欠損を自覚することで自らが求める何かが明確になっていく。

「いるかホテル」が「僕」のための場所であるならば、ユキもまた「僕」の欠損を埋めて冒険の助けになるように呼ばれた存在なのかもしれません。

 

そしてもしかしたら、『騎士団長殺し』のまりえちゃんのようにある時期を過ぎてしまうと普通の女の子になってしまって、この時期に持ちうる危うさと鋭い直感のようなものは失われてしまうのかもしれないですね。

それだけ13~15歳の思春期の頃は多感で、とてつもなく大きな変化が日々起こっているのでしょう。

 

③五反田くんについて、その光と影、闇と病み

あまり友人が多くない「僕」にとっての唯一の友人の五反田くん。

大人になって、30歳を過ぎてからの友人ってできにくいですし、ましてや「僕」みたいな偏屈な人間であれば余計でしょう。

まぁ、僕も「僕」のことは言えないかもしれませんが(笑)

唯一無二の親友が、金持ちの息子でシニカルで神経質なニートと、シリアルキラーの俳優。

しかも二人共死亡ってどんだけですか・・・。

 

五反田くんって『騎士団長殺し』の免色さんを思い出させますし、ユキはまりえちゃんを思い出させます。

騎士団長殺し』って『ねじまき鳥クロニクル』に似た作品だと思っていましたが、こうしてみると『ダンス・ダンス・ダンス』のニュアンスも継承しているのかもしれません。

免色さんの善悪が入り混じったようなキャラクターは、どこか五反田くんに通ずるところがありますね。

繋がっている。

きっとそういうことなんでしょうね。

『納屋を焼く』の話も五反田くんのキャラクターを作る上での習作になったのでしょうか?

 

五反田くんと「僕」が会うシーンって会話のテンポも小気味良いし、ユーモアに富んでいて楽しい場面ですね♪

僕にも覚えがありますが、若い頃にはお互いそれほど仲は良くなかったけど、大人になって再会してみると不思議なほど馬が合う友達になっていたということもあると思います。

「僕」と五反田くんはまさにそういった関係だったと思いますし、彼の死が与えた打撃は計り知れないものだったのでしょう。

しかし、五反田くんが海に放り込んだマセラティの高価なことと言ったら・・・。

ベンツよりは安価だと思っていましたが、めちゃくちゃ高級車なんですねぇ(^_^;)

あまり車に興味がないものですから・・・。

 

五反田くんが抱えていた闇。

その深さは彼の精神を蝕み引き裂いていくほど深いもので、彼のイメージがひとり歩きするほど抱えている闇の深さ・暗さは増していったのでしょうか?

彼はまさに袋小路に追い詰められていて、誰かが引き金を引いてくれるのをじっとまっていたのかもしれません。

 メイの死が僕にもたらしたのは古い夢の死と、その喪失感だった。ディック・ノースの死は僕にある種の諦めをもたらした。しかし、五反田君のしがもたらしたのは出口のない鉛の箱のような絶望だった。五反田君の死には救いというものがなかった。五反田君は自分の中の衝動を自分自身にうまく同化させることができなかった。そしてその根源的な力が彼をぎりぎりの場所にまで押し進めていってしまったので。意識の領域のいちばん端にまで。その境界線の向こうの闇の世界にまで。

 

光が強ければ、それだけ闇は濃くて深いものになる。

高度資本主義社会、経済成長。

発展と成長の影に巣食っていく闇。

五反田くんの個人的な病みと、社会的に濃くなっていく病みは繋がっていのでしょうか?

 

光と闇。

現実と、そうではない世界。

五反田くんの存在を、その病理を通して村上春樹は何かを伝えようとしていたように思います。

 

何もかも投げ出して「僕」と2人でハワイに行って、スライ&ザ・ファミリーストーンを聴きながらドライブできたらどれだけ良かっただろう・・・。

でも、それは初めから決まっていたことだったのでしょう。

ハワイで車のハンドルを前にマセラティを海に放り込むことが。

呪われたマセラティ

 

④キキと死の影、そして喪失と諦観

村上春樹の作品には濃い死の影が付きまとい、強い喪失感を感じるような作品が多いですが、『ダンス・ダンス・ダンス』はその中でも最たるものでしょう。

死の影ランキング、喪失感を感じるランキング、諦観を覚えるランキングでぶっちぎりの1位で3冠王間違いなし!!

うん、嫌なランキングですねぇ(笑)

 

ダンス・ダンス・ダンス』の冒頭の場面でも「僕」は既に多くのものを失ってしまっていました。

親友の鼠、妻、共同経営者の彼、双子、そして耳のかたちが素敵なガールフレンド=キキは次々に彼の前から去っていき、ある者は2度と戻ってこなかった・・・。

そういった近しく一時だけ心を通わせた人達だけではなくて、以前は感じていたフィーリングや、大好きだった風景、ある種の心の動きなど「僕」だけではなくて誰もがそういったものを失い続けながら生きていっているのではないでしょうか?

 

30代を過ぎて、通り過ぎてきた時間を思い返してみるとどれだけたくさんのものを失ってしまったかのかを感じて僕も愕然としてしまうことがあります。

仕方ない。

何もかもは通り過ぎていくのだし、僕たちが両手で抱えられるものはとても少ない。

それに手にしたと思っていたものも砂のようにサラサラとこぼれ落ちていってしまう。

読者の年齢はそれぞれ違うし、体験する内容も違うと思いますが、過去に失ってしまったものこれから失ってしまうかもしれないもの。

そういった思いに囚われてしまう。

諸行無常

全ては通り過ぎて、いずれはなくなってしまう・・・。

僕が感じたのは諦めだった。広大な海面に降りしきる雨のような静かな諦めだった。僕は哀しみさえ感じなかった。魂の表面にそっと指を走らせるとざらりとした奇妙な感触があった。すべては音もなく過ぎ去っていくのだ。砂の上に描かれたしるしを風が吹きとばしていくように。それは誰にも止めようがないことなのだ。

 

そういった例えようのない哀しみとその予感・予兆。

読者の個人的なそれが物語に漂う諦観と喪失感に呼応した時に、物語の深い深い森に誘われていくのでしょう。

そういった深い諦観を村上春樹が若くして身につけていて、物語に漂っているのも、彼のルーツ・父親が僧侶ということに繋がっているのかもしれませんね。

hiro0706chang.hatenablog.com

 

 

死者であるキキに導かれるようにたくさんのものをさらに失いながら、それでも踊り続ける僕。

死者とのダンス。

僕の『ダンス・ダンス・ダンス』にまつわるイメージはこの一言につきます。

しかし、「僕」が一緒に踊っていたのは死者ですらなくて自分の影だったなんて、ゾッとするほど寂しい話じゃないですか?

 

影は、『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』でも使われたテーマですが、今作でも物語の鍵を解く存在になっています。

深い闇を湛えるあちらの世界。

そして6つの死体が置かれた部屋。

物語は終盤に近づくにつれてほつれが激しくなっていきます。

読み終わったあともキキの存在はますます謎ですね。

キキはそこに座って、じっと僕を見ていた。彼女の表情はとても穏やかだった。彼女は光の領域でも影の領域でもない。ちょうどその中間あたりに位置していた。

終盤に突如描かれるもうひとつの奇妙な影の世界。

キキはその中間あたりに位置していたという象徴的な表現。

彼女はどちらの世界にも干渉できるような、どちらにも同時にいるような存在だったのでしょうか?

 

羊をめぐる冒険』でもそうでしたが、キキは何か特別な力を持った触媒のような存在で主人公を導いていきます。

五反田君に殺害される場面もとても不思議で、まるで彼に殺されることが自分の役割だというように彼を導きさえしています。

まるで巫女や人柱のように。

「そうじゃない。あなたを呼んでいたのはあなた自身なのよ。私はあなた自身の投影に過ぎないのよ。私を通してあなた自身があなたを呼び、あなたを導いていたのよ。あなたは自分の影法師をパートナーに踊っていたのよ。私はあなたの影に過ぎないのよ

キキはまるで鏡みたいですね。

潜在意識や深層心理。

誰かのそういったものを投影させるようなプロジェクターのスクリーンのような存在だったのでしょうか?

 

⑤いるかホテルとは何だったのか?羊男の消滅

「で、結局何だったの?」って言われると説明に困るのが村上春樹作品ではないでしょうか(笑)

ラストのほうは何が現実で、何が夢で、何がちがう世界での出来事なのか境界が曖昧になってしまいます。

そこを通り過ぎて主人公が成長して何かを得たとかそんなことをなく、さらにたくさんのものを失ってしまっている。

キキとは?羊男はどこに行ったのか?最後の白骨死体は誰のものなのか?

そういった問いに明確な答えは用意されずに物語は終焉を迎えます。

 

うん、僕は個人的に謎を残したぼんやりとしたラストって好きですね。

文系のO型ですから。

別にはっきりとした答えが欲しくて小説を読んでいるわけではないですしね。

 

いるかホテルは「僕」のための場所で、何かを「僕」と繋げるために(そう配電盤のように)羊男が頑張っていました。

その彼がいなくなったということは、そんな場所や役割が「僕」にとって不要になったということでしょうか?

ユミヨシさんとお互いに求め合うことができたことによって。

いや、あまり自信はないしありきたりな解釈なんですがね(笑)

 

僕がユミヨシさんの手を握って闇の世界を歩く場面。

どことなく黄泉比良坂のイザナギイザナミの神話を思い出しました。

ノルウェイの森』の書評でも書いたと思いますが。

僕の発想はワンパターンで貧困ですね(笑)

でも、あの神話ってヨーロッパにも似通ったオルフェウスの物語がありますし、人間の共通意識に刷り込まれているような何か根源的なものがあると思います。

今作の現実の世界=生者の世界と闇の世界=死の世界の対比という点でもしっくりくる部分があると思いますし、村上春樹の作品デここまで死者と死者の世界について描いたものはなかったように思います。

 

「ユミヨシさん、朝だ」と僕は囁いた。

最後の一文も好きで、夜と闇をくぐり抜けてなんとかこちらの世界に彼女と一緒に帰ってこられた。

大団円。

物語の終わり。

でも、どこか含みのようなものも残したラストで、いつか彼女も消えてしまうかもしれない。

簡単に壁を抜けて、あちらの世界へ。

 

最後に提示されたのはとりあえずの暫定的な希望。

なんだか『1Q84』のラストー虎が逆を向いている別の世界にまた迷い込んでしまったーにも通ずるようにも思います。

問題は全て解決してはいないかもしれないけど、とりあえず朝日が昇って愛する人と強く求め合っている。

闇はどこかに消え失せて朝日が照らしていく。

 

 

5、終わりに

 

何度目かの再読でしたが、読み返してみてやっぱりええね~ってしみじみ読んでました。

深く意味を追求しなくても、単純にストーリーだけで読める感じ。

初期の集大成であり、次の作品につながるモチーフが誕生した作品であったかと思います。

村上春樹自身は、「半年間ねかせて練っていれば、もっと良いものが書けた」みたいに言っているみたいですが、ちょっと勢いで突っ走っているデビューしたてのロックバンドのファーストアルバムみたいな感じも良いんじゃないですかね?

 

『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』を刊行した後、1986年にヨーロッパに(イタリアとかだっけ?)移住した村上春樹は、続けざまに『ノルウェイの森』と『ダンス・ダンス・ダンス』を刊行してしばしのインターバルを置きます。

1990年に帰国した後にプリストン大学に客員研究員として招かれて1991年に渡米して、1992年『国境の南、太陽の西』、1994年に『ねじまき鳥クロニクル』を刊行。

ねじまき鳥は、第2期(中期?)の幕開けに相応しい大傑作。

歴史的事実と、暴力に向き合った作品は海外での生活と、父親の戦争体験の記憶がうまく重なり合って物語として成立したのでしょうか?

 

ダンス・ダンス・ダンス』までは、感性とか直感みたいなもので書いていたのかもしれませんが、海外での生活や、自身が体感した歴史的体験、作家として今後も生きていく上での基本的なリズムを考えて、自分のスタイルとして身につけていったのかもしれません。

もちろん手探りで書いていたセンシティブな初期作品もとてつもなく好きですが、そういった同じ手法で小説を書くことはできないと思ったのでしょうし、20代で書く小説と、30代で書く小説は伝えられるものが違うと思うので、変化続けていく必要があったのでしょう。

 

ある種、自分の青春時代の締めくくりのようにも思える『ダンス・ダンス・ダンス

いや、30代で青春って声も聞こえてきそうですが(^_^;)

勢いで駆け抜けていった10代と20代に失ってしまったもの、決して戻らないもの。

この物語は、そういったものへのレクイエムのようにも感じました。

 

無意味で白痴的なダンス。

現実を生き抜く上での力強いダンス。

そして鎮魂を思わせる死者とのダンス。

そういった何重もの意味をこめたダンスだったのではないかと思います。

 

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【サッカー】日本代表W杯アジア最終予選突入!!&欧州サッカー2021-2022シーズン開幕!!

カタールW杯を目指す戦い☆

 

2022年の11月に開幕するカタールW杯を目指すアジア最終予選が始まります!!

2次予選を勝ち抜いた12チームが、A・Bの2グループに分けられてホーム&アウェイ方式で戦い計10試合の結果でW杯に参加するアジアの代表チームを決めます。

日本は、Bグループに入ってオーストラリア、中国、オマーンサウジアラビアベトナムとしのぎを削ります。

 

各グループ2位までが自動的にW杯の出場権を獲得し、3位はプレーオフに回ります。

2位までに入りゃいいんだから楽勝!!って思われるかもしれませんが、オーストラリア、サウジアラビアもいますし、中国も侮れません。

ちなみにオーストラリアはちょい前からAFCに加入していて、アジア杯や、W杯のアジア予選を戦っています。

 

またアウェイの過酷な環境で戦わなければいけないのも最終予選の難しいところ。

独特な環境や、レフェリング、相手サポーターの圧力、その国特有の気候など、純粋なサッカー以外にも克服しなければいけない問題も多く、これまでの予選でも格下に不覚を取るようなこともありました。

今回は、コロナ禍でアウェイ戦が中立地での戦いになる試合もありそうですが、油断は大敵です。

 

初戦は9月2日のホームのオマーン戦。

第2戦は、9月7日のアウェイでの中国戦。

この2戦を戦う日本代表のメンバーはすでに発表になっていて、先の東京五輪メンバーからも久保、堂安、冨安などの6人が選出されています。

柴崎や、佐々木の選出は???ですが・・・。

 

セルティックで無双している古橋や、五輪で好プレイを見せた中山などに注目したいですね。

いきなりレギュラーは難しいと思いますが、成長著しい谷の抜擢は嬉しいです!!

ただ移籍したばかりだからかもしれませんが、田中碧が選ばれていないのは???

久保は今回は招集パスしてあげて欲しかったなとか(^_^;)

五輪後にヨーロッパですでに先発で戦っている選手達はコンディションが心配ですね。。

 

 

☆衝撃!!アウェイ戦は地上波で観られない!?☆

 

いやいやいやいやいやいやいや。

まさかのまさかですよ?

日本代表の・・・。

しかも、W杯最終予選が・・・。

アウェイ戦は、TVの地上波で観られないなんてぇぇぇぇ。

 

インド人もビックリですよ!!

ブラジル人なのに、サンバもサッカーも嫌いだったり。

ラーメン屋なのにチャーシューと味玉はなかったり。

そんぐらいのレベルでありえませんよ!!

*ヒロ氏は新潟のホテルで出会った陰気なブラジル人からサッカーもサンバも嫌いと言われて強い衝撃を受けたことがある

ブラジル人はサッカーとサンバ好きだろ!!

ラーメンにはチャーシューと味玉だろ!!

味玉はトロッとした半熟以外認めねぇ!!

ワイはラーメン原理主義者やでぇぇぇ!!

 

謎のテンションでまくしたててますが、そんぐらいのネガティブサプライズだったんですよぉぉぉぉ。

いやー、これで確実に日本のサッカー人気は減退しちゃうかもなぁぁぁ。。。

W杯本選は大丈夫かなぁ。

 

原因は世界的なスポーツの放映権の高騰にあるようですね。

TV局が今回のアジア最終予選の放映権を獲得するには値段が高額すぎたようです。

そんでDAZNAFCと契約して放映権をゲットしたようです(^_^;)

なんで、今回日本代表のW杯最終予選のアウェイ戦を観るための唯一の手段はDAZNに加入することになります。

なんだかなぁ~。

 

僕は今DAZN契約していますが、放映権料の関係でファンが振り回されるのは切ないですねぇ。。

でも、DAZNJリーグに高額な放映権料を払って契約したからこそチームが潤った背景もあるし、プレミアリーグの圧倒的成功も放映権料の高騰にあったわけですし・・・。

なんだか複雑な気分ですなぁ(^_^;)

 

 

☆欧州サッカー新シーズン開幕☆

 

欧州選手権東京オリンピックを挟んで、ヨーロッパサッカーの新シーズンが開幕!!

大体毎年8月に開幕して、5月に閉幕します。

年をまたぐので2021-2022シーズンとか言っちゃいます。

国によって開幕時期は違いますが、主要リーグは2~3試合戦ってぼちぼち試運転といったところ。

移籍のマーケットが8月末まで開いている関係で、まだスカッドが固まっていないチームもありますし、欧州選手権東京オリンピック後に合流したことでまだコンディションにばらつきがあるチームなんかもありますね。

 

特に強豪チームはフィジカルコンディションのピークを年が明けてからに持ってくることが多く、序盤はあえてコンディションを下げた状態で戦ったりしていることもあります。

そんなこんなもあって、序盤で意外なチームがスタートダッシュを決めたり、レアルやバルサユベントスみたいなビッククラブが勝ちきれなかったりもします。

でも、まぁそこはビッグクラブなんで徐々に調子を上げて、一番大事なシーズン後半でベストコンディションで戦えるように余裕を持って戦っているのかもしれないです。

 

今シーズンは、バルセロナのメッシがパリSGに移籍するというビッグニュースから始まりました。

どこのチームもコロナの影響で財政状態が悪く、移籍に大きなお金を使えないのが現状ですが、その中でも150億円で移籍したルカクインテルチェルシー)は数少ないビッグディールでした。

早速真価を発揮し始めているルカク

CL制覇に続き、プレミア制覇を目論むチェルシーの切り札になりそうです。

 

優勝を狙えるビッグクラブが6つもあるリーグ。

それがBIG6が席巻する世界最高峰のリーグであるプレミアリーグです。

まぁ、アーセナルはもはやBIGクラブではくてPIGクラブなのかもしれませんが・・・。

プレミアのチームでアーセナルが一番好きだったのですが、アンリやビエラがいた頃の強くて美しいアーセナルの面影もありませんね・・・(^_^;)

とかディスりまくっていたら、冨安のアーセナル移籍濃厚とのニュースが!!

ガナーズを頼むぞ冨安!!

news.yahoo.co.jp

 

プレミアは、序盤からアーセナル×チェルシー、マンC×トッテナムリヴァプール×チェルシー、マンC×アーセナルなどのビッグマッチが目白押し!!

まぁ、全部観ましたよね(笑)

どれも激アツな試合でしたが、マンC×アーセナルはもう惨劇とも言うべき試合内容でアーセナルがボコられました(^_^;)

マンUもかつてのレジェンドC・ロナウドが復帰することになり盛り上がりをみせてますね!!

もう36歳ですが、最後に一花咲かせて欲しいものですね。

 

そして、僕の大好きなチーム・スペインのFCバルセロナ

メッシがいなくなってしまいましたが、ここは逆にチャンスと捉えてドラスティックに世代交代をすすめてカンテラーノを重用して欲しいです。

チームにはサイクルがあるので今シーズンは種まきのシーズンで、最低ラ・リーガで3位以内なら良しとしましょう。

カンテラーノじゃないけど、ペドリなど若い才能はいるし、頑張って欲しいですね。

 

 

☆ヨーロッパで戦う日本人選手☆

 

今や五輪代表でもヨーロッパ組のほうが多くなるほど、日本人選手のヨーロッパ進出の若年齢化が進んでいます。

昔は一気にトップリーグのチームに移籍するような動きが多かったですが、今は早いうちにヨーロッパのトップリーグの2部や、ベルギー、スイスなどレベルが落ちるリーグで活躍して欧州5大リーグ(イングランド、イタリア、スペイン、ドイツ、オランダ)への移籍を目指すなどより幅広い戦略をとるようになりました。

 

実際に遠藤や冨安など、ベルギーリーグから始まってステップアップを重ねて5大リーグでもトップクラスまで登りつめて、日本代表でも替えが効かないような選手に成長するような例も出てきました。

 今シーズンは、古橋がセルティックに移籍して8試合で6ゴール!!

センセーショナルな活躍をみせています。

 

五輪帰りの久保建英は今季もレアル・マドリーからマジョルカにレンタル移籍。

かつて所属したクラブであることもあり、早速チームに馴染んだ久保は中心選手として攻守に獅子奮迅の働きを見せています。

レアル・ソシエダからもオファーがあり、マドリーはより高いレベルのクラブであるソシエダ行きをのぞんでいましたが、久保はおそらく五輪帰りということ、昨シーズンは強豪のビジャレアルに移籍してほとんど出場機会を得られなかったことを考えて出場機会が見込めるマジョルカに移籍したのでしょう。

マドリーに帰還して主力になることは困難なミッションかもしれませんが、焦らずに経験を積み重ねて成長して欲しいですね。

 

マドリーといえば、下部組織に所属しているピピこと中井卓大。

フィジカルに課題があると言われている彼も、順調にステップアップを果たして今シーズンからフベニールAに所属。

飛び級でカスティージャ(レアルマドリーB、スペイン3部)の試合にも出場して、クラブのレジェンドであるラウール監督からも高評価を得ています。

最大の魅力は、幼少期からも際立つそのテクニック。

上背もあり、フィジカルがついてくればセントラルとしてトップ昇格も見えてきます。

個人的には、往年のレジェンド・レドンドを彷彿とさせるプレイスタイルの中井。

トップデビューに期待したいですね!!

 

 


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なかなかビッグクラブでコンスタントに活躍をみせる日本人選手はいませんが、これからそういった選手がでてきてCLの舞台で大活躍をする姿をみてみたいですね!!

 

 

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【映画】『佐々木、イン、マイマイン』~ムネアツ、アオハル、直球ど真ん中青春映画~

1、作品の概要

 

2020年11月に公開された日本映画

監督は、キングヌーやUruのMVも手がける内山拓也監督。

主演は藤原季節。

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2、あらすじ

 

俳優を目指して上京した悠二だったが、芝居も上手くいかず工場の仕事からも抜け出せず、別れた恋人のユキと同棲し続ける冴えない日々を送っていた。

偶然、高校時代の友人・多田と再会し、仲間達のヒーローだった佐々木を思い出す。

佐々木を中心に悠二・多田・木村の4人で駆け抜けた高校時代。

ある事件をきっかけに疎遠になってしまっていたが、佐々木はやりたいことをやるように背中を押してくれた大切な友人だった。

真夜中に佐々木からの着信が入り、停滞していた悠二の人生は一気に動き出す。


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3、この作品に対する思い入れ

 

ツィッターでいろんな方がすすめられていて気になっていた映画でした。

なんとなく青春っぽくてアツそうな映画だと思いましたが、想像以上の熱量!!

なんか観た後に全裸で走り出しそうなムネアツ映画でしたよ~。

*いや捕まるって!! 

 

 

 

4、感想(ネタバレありあり)

 

主人公が佐々木なのかと思ったら佐々木ではありませんでしたね(笑)

佐々木との想い出を主人公の悠二が辿っていくような物語。

タイトルは「俺の心の佐々木」みたいな感じっすかね?

 

何もかもうまくいかない生活を送っていた悠二。

箱職人とか言って工場で箱を組立て続けてたり、別れた彼女と一緒に住み続けていたり、居酒屋で喧嘩したり・・・。

冴えなさすぎます(^_^;)

俳優を目指していたのに、舞台からも遠ざかっていた悠二に後輩の須藤から舞台出演のチャンスが。

 

この後輩役で僕の大好きな俳優・村上虹郎が出ています!!

友情出演かなんかかな?

短いシーンですが、さすがの存在感ですね。

 

20代も後半に差し掛かる頃に、高校時代に思い描いていた姿と程遠くなってきていて、夢が追いきれなくなってきていて燻った想いを抱えている・・・。

うーん、なんかおっちゃんわかるなぁ。

高校時代の回想も男子なら思わずニヤリとしちゃうようなシーンが満載ですよね!!

佐々木みたいな奴がいたら友達になりたいって思いますし、一緒にいて絶対楽しいんでしょうね!!

教室で佐々木コールされて、全裸になる佐々木(笑)

男子なら盛り上がりますよね~。

んで、女子には嫌われるやつですね(^_^;)

 

佐々木・悠二・多田・木村の4人でつるんでるシーンとかも中高時代を思い出しました。

2人乗りでチャリこいでブラブラしたり、佐々木ん家でダラダラしながら溜まったりとか、あるわ~って感じっすね~。

青春やわぁ~。

 

アホで悩みなんてなさそうな佐々木ですが、父子家庭で父親がほとんど帰って来てなくて心にくらいなにかを抱えています。

普段の明るさや、人懐っこさはこの寂しさの裏返しなんかなって想像してしまいます。

俳優を目指すか悩んでいる悠二に「やりたいことをやれよ」って背中を押したりして、めっちゃいいヤツじゃん!!って思えるシーンもあり、悠二にとって佐々木はヒーローみたいな特別な存在だったんだと思います。

 

佐々木の彼女?の苗村から佐々木が自宅で亡くなっている、と連絡を受けた高校時代の仲間3人と悠二の元カノのユキが佐々木の家に向かい佐々木の死亡を確認します。

友達が、しかも親友だったヤツが急に死んじゃうのってどんな気分なんだろう?

何年も会ってなかったとしてもめちゃくちゃ寂しくて悲しい気分になるんだろうなと思います。

 

ユキと喧嘩した悠二が木村の家に泊まって、ユキの元にサンダルで疾走しながら戻るシーンがめっちゃ好きです。

なんか胸が熱くなりました。

悲しかったり、悔しかったり、色んな想いが込み上げてきて思いっきり走らずにはいられなかったのでしょう。

ユキとは別れて、もう一度俳優を目指して芝居にのめり込んでいく。

そんな前を向いて進める勇気や力を与えてくれたのはやっぱり佐々木でした。

 

そして、ラストシーンでまさかの佐々木復活!!

巻き起こる佐々木コール!!

全裸で踊りまくる佐々木!!

いや、死んでたんじゃないん!?

まぁ、そんな細かいことはどうでもいいじゃん!!

だって、佐々木なんだぜ!!

ってな感じの爽快でわけわかんないぐらいの熱と活力に満ちた最高のラストシーンでした!!

叫べ!!

 

 

5、終わりに

 

 いや、もう細かい理屈とか抜きでスカッとしましたね!!

ブルーハーツがよく似合うような疾走感のある青春映画でした。

なんか20代の時に『GO』を観た時のムネアツ感を思い出しましたね~。

僕も40歳過ぎたくたびれたオッサンですが、佐々木みたいなアツイ気持ちを忘れずに突っ走りたいと思いました!!

佐々木フォーエバー!!

 

 

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