ヒロの本棚

本、映画、音楽、写真などについて書きます!!

【本】『三度目の恋』川上弘美~時空を超えて惹かれあう二つの魂~

1、作品の概要

2020年9月に刊行された川上弘美の最新作。

婦人公論」で2018年1月号から2020年2月号まで連載された。

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2、あらすじ

梨子は物心ついた時から、家に出入りしていたナーちゃんに恋をしていた。

やがて、その恋が成就し、2人は結婚するがナーちゃんは悪びれもなく他の女性と会い、求められるままに心を通わせていく。

 

ナーちゃんが副社長の許嫁と恋に落ちて失恋した時に、梨子は小学校の用務員だった高丘と再会する。

高丘が示唆する魔法で、梨子は夢の中で時を飛び越え江戸、平安の時代へと旅をする。

そして夢の中で別の人生を生きることで、現代に生きる梨子の心にも変化が起きていく・・・。

三度目の恋

三度目の恋

 

 

 

3、この作品に対する思い入れ

恋と魔法の物語とかめっちゃキュンキュンで好きですね♥

エロいオッサンのくせに気持ち悪いですが(^^;;

 

『3度目の恋』は本屋で表紙を見た時になんだかとても惹かれました。

CDで言うとジャケ買いみたいな感じで、表紙のデザインとか帯の語句に読書欲が掻き立てられました。

村上春樹中村文則平野啓一郎以外の作家で、単行本を買ったのは久しぶりでしたね。

 

川上弘美さんは、好きな作家の1人で『センセイの鞄』『ニシノユキヒコの恋と冒険』『溺レる』『古道具中野商店』『七夜物語』『光ってみえるもの、あれは』など読みましたが、現実と夢想の狭間を美しく描くことができる方だと思います。

 

そんな、川上弘美さんの最新作は古典『伊勢物語』をベースにした、時空を超えた壮大なラブストーリーでした。

想像とは違う展開でしたが、とても心惹かれる素敵な物語でしたよ。

 

 

4、感想・書評(ネタバレあり)

①ナーちゃんとの恋と現実、高丘さんとの関わり

梨子は、物心ついたころから父の後輩で家に出入りしていたナーちゃんに恋をしています。

そして、その恋は成就して2人は結婚するのですが、とても魅力的で周りの女性を惹きつけてしまうナーちゃんとの結婚生活は、気苦労が絶えませんでした。

 

伊勢物語』の業平をなぞらえた(むしろ生まれ変わりのような)キャラクターのナーちゃんは、周りの女性を惹きつけるのですが、慕ってくれる女性へのサービスのように相手の求めに応じていきます。

梨子と交際する前に付き合っていた「九州の女」ともはっきりと別れておらず、梨子のお琴の先生とも逢瀬を繰り返す・・・。

 

梨子という妻がいながら、悪びれもせずに他の女性の元へと行くのは、自らの欲望というよりは相手の求めに応じるサービス精神のようなものだったのかもしれません。

そういう意味で、ナーちゃんの器は空っぽで「誰か」の欲求を満たすために存在するようなある意味で空虚な存在のように思えてきます。

 

それまで隠し事をしていなかったナーちゃんは、副社長の許嫁の女性と本気で恋に落ちて梨子にその恋を隠します。

結局、その恋は『伊勢物語』をなぞらえたように破局を迎えてしまいます。

打ちひしがれてるナーちゃんのに対して優しくできず心が壊れていく梨子。

それは、子供の頃から無邪気に一心不乱に恋をしていた真っ直ぐな梨子の愛情が失われて、別の何かに変容していく出来事だったのでしょう。

 

 しばらく、ナーちゃんは立ち直ることができませんでした。

 そしてまた、わたしも。ああ、なんと心が痛んだことでしょう、ナーちゃんは恋を失っただけですが、わたしは恋を失っただけではなく、もっと多くのものを失ってしまったのですから。

 幼いころからずっとナーちゃんに恋してきたわたし。結婚をし、恋はさらに陰影ある複雑な感情を含みもつものとなりました。

 けれどそのすべてが、この時わたしの中で壊れてしまったのです。

 

物心が付く前から呼吸をするように自然に好きになっていた相手とそのまま結ばれて、結婚する。

まるでお伽噺のようだったラブストーリーは終焉を迎えてしまいます。

梨子にとってナーちゃんとの恋愛が人生の全てで、ただの恋の終焉というよりは、一種のアイデンティティクライシスだったのかもしれません。

 

バラバラになった心と物語。

そんな折に、偶然(?)小学校の時に用務員をしていた高丘さんに再会します。

窮屈な学校生活の中での唯一の理解者だった高丘さんとの再会をキッカケに梨子は「魔法」を使って、様々な時代の、様々な人生を体感することで既存の価値観を壊して、新しい自分へと変化していきます。

それも、ナーちゃんと違った形で愛し合うために必要な経験だったのでしょう。

 

高丘さんとの繋がりはとても不思議な感触で、想い人でもあり、メンターでもあり、同志でもあり・・・といったところでしょうか?

年齢が離れていることもあり、『センセイの鞄』のセンセイを思い出しました。

 

②魔法を使って1000年を旅する、梨子が得たもの

梨子は、夢の中で江戸時代での花魁「春月」と、平安時代での姫さんの「女房(世話役)」と様々な時代の人間になることで新たな価値観や思考体系を獲得していきます。

これが物語中ではっきりとは明言されていませんでしたが、おそらく高岳さんのいう魔法で、梨子は異なる時代の女性の人生を追体験していきます。

 

梨子としての自我を保ちながら価値観の異なった時代の他人の人生を追体験することで、梨子の考え方・人間性にも変化が現れます。

夢の中で梨子の視点で春月、女房の人生を考察したり、現実に帰って春月、女房の価値観を共有して物事をみるようになったり・・・。

今までは、盲目的にナーちゃんを愛して、全てを捧げるような人生だった梨子が、彼の価値観から離れて物事を見つめ直せるようになっていったのです。

 

ただ一心不乱に好きという気持ちをぶつけて、一緒にいられたら幸せだった少女時代から、様々な女性の影に心を乱された新婚生活、そしてナーちゃんと副社長の許嫁の女性との恋とその失恋によって絶望の淵に叩き落とされて・・・。

梨子はそれでも好きなナーちゃんとの関係を再構築するために藁をもすがる思いで、高岳さんの「魔法」にすがったのではないでしょうか?

 

伊勢物語と現実、高丘さんとの淡い恋

 1000年前の業平と六宮の姫君の悲恋の物語である『伊勢物語』ですが、江戸時代の吉原での春月と高田の物語、ナーちゃんと副社長の許嫁の女性との物語とリンクして繰り返されていきます。

春月と高田は、梨子と高山のようであり、業平と六の宮の姫君の生まれ変わりのような存在がナーちゃんと副社長の許嫁の女性のようであります。

 

はっきりと断定していないし、「魔法」の成り立ちについての説明も特になされていないので、何か不思議な薄らぼんやりとした繋がりが時を超えてそれぞれの時代で恋に生きる男女を繋いでいきます。

この不思議な曖昧さが川上弘美作品のひとつの魅力のように僕は感じます。

 

高丘さんとは現実の世界だけではなく、梨子の「魔法」の世界でも逢瀬を重ねるようになっていきます。

春月と高田の意識と溶け合って激しく愛し合ったりして、これで惹かれあわないほうが不思議ですよね。

ある意味、運命的な恋のように感じます。

 

しかし、高丘さんには過去に強く惹かれた想い人がいて、梨子もナーちゃんを振り切って高岳さんとの愛に没入することはできませんでした。

ラストシーンのくだりはとても切ないけど、でもどこか納得できるような、こうなることが決まっていたような不思議な感覚に陥りました。

 

もう2度と会えなくても心の奥底にいつでも存在して微笑みかけてくれるような、深く魂の底で繋がり続けるような・・・。

この2人の関係を言葉で言い表すことは難しいかもしれません。

でも、また悠久の時の流れのその果てで二人は巡り合うのかもしれない。

その時は、2人は恋人かもしれないし、親子かもしれないし、親友なのかもしれないけれど。

 

 

5、終わりに

 『伊勢物語』をベースにした時代を超えた複数の男女のラブストーリーであるし、それぞれの物語が交錯していく様にとても心躍りました。

江戸時代の吉原と、平安時代の恋愛観、価値観がとても緻密な意味で描かれていてその点もとても興味深かったですね。

 

恋愛的な意味でもどんどん息苦しくなっていっている世の中において、もう少し大らかな部分があってもいいように思いました。

渡部も平安時代なら許されてたのにね(笑)

 

川上弘美の作品を久しぶりに読みましたが独特の魅力を再確認しました。

また他の作品も読んでみたいですね♪

 

 

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【漫画・アニメ】アニメ・進撃の巨人 The Final Seasonがいよいよ放送!!次の敵は・・・世界!?

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アニメ・進撃の巨人がいよいよファイナルシーズンを迎えます!!

パラディン島を飛び出し、「人類」を脅かす海の向こうの敵と対峙します。

そして、巨人の謎、世界の謎が全て明らかになります。

 

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シーズン3の最後にエレンが「海の向こうにいる敵、全員殺せば俺たち自由になれるのか?」という意味深なセリフ。

今までとは違った憂いをおびた表情ですが、この時にこれから起こることを悟っていたのでしょう。

 

初期のブームが過ぎ去り、ストーリーが複雑化、さらに悲惨になっていっています。

でも、僕はわりと最近『進撃の巨人』にハマって漫画も全巻買い集めました(笑)

まとめて読むと隠された伏線の回収や、複雑なストーリーなどがより深く楽しめてハマりますよ!!

原作者の諫山創さんは、初めからストーリーを完璧に作って伏線を貼っていくタイプの漫画家なんでしょうね!!

浦沢直樹さんみたいです。

 

原作は、現在32巻まで発売中でクライマックスに向けての怒涛の展開に目が離せません!!

 

NHKではファイナルシーズンの放送を前に特別総集編を放送しました!!

これで今まで観てなかった人もバッチリですね!!

今日も、子供達と観てました。

進撃の巨人のアニメもクオリティがめちゃくちゃ高いですね~。


進撃の巨人 ー特別総集編ー


進撃の巨人 ー特別総集編ー(2)「知性を持つ巨人の出現」


進撃の巨人 ー特別総集編ー(3)「調査兵団の反乱と真の王」


進撃の巨人 ー特別総集編ー(4)「巨人の正体と壁の秘密」

 

 

ファイナルシーズンは、サードシーズンの数年後から始まりますが主人公のエレンは・・・。

ああ、言いたい!!

 

エレンさん、こんな感じになってしまわれています・・・。

いや、カッコイイんですが何があったんだ~~~。

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予告編もどちゃくそかっこええですね♪

ハリウッドの映画の予告編みたいだなぁ(๑≧౪≦)

youtu.be

 

原作の23巻からの話になりますが、物語は謎を深めていき急展開に次ぐ急展開!!

僕も子供達と観ます♪

いやー、楽しみだなぁ☆

 

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【映画】海獣の子供~宇宙と海の交わりに隠された生命の秘密~

1、作品の概要

 

2019年6月に公開された日本のアニメ映画。

中学生の少女・「琉花」が不思議な少年・「海」と「空」に出会い、海を通じて生命の神秘に触れる物語。

琉花の声優を芦田愛菜が努め、音楽を久石譲、主題歌の『海の幽霊』を米津玄師が歌い話題になった。 

 

原作は五十嵐大介の漫画で全5巻。

2006年~2011年に月刊IKKIで連載された。

 

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【6.7公開】 『海獣の子供』 予告2(『Children of the Sea』 Official trailer 2 )

 

 

 

2、あらすじ

 

江ノ島水族館で働く父を持つ中学生の琉花は、学校、母親との関係が上手くいかず生きづらさを感じていた。

水族館で知り合った不思議な少年・海と出会い、彼と夜の海で「人魂」と呼ばれる鮮やかな流れ星を目撃する。

 

海の生き物たちは隕石の落下以降ざわめき、鯨たちは何かの誕生を祝した「ソング」を歌い続ける。

琉花は、海の兄・空にも海辺で出会うが、隕石のかけらを追いかけた空はそのまま姿を消してしまう。

水族館の科学者・ジムのかつての相棒・アングラードの元で空との再会を果たす海と琉花だったが、空は琉花に口うつしで隕石のかけらを託し光になって海に消えてしまう。

 

空がいなくなったショックから言葉をなくした海。

琉花は海と2人で消えた空を追いかけて、海と宇宙、そして生命の神秘に魅せられて海へと旅立つのだった。

www.kaijunokodomo.com

 

 

3、この作品に対する思い入れ

 

ツィッターで仲良くさせていただいている方にオススメしてもらって観させていただいたのですが、想像以上の映像美と、神秘的で示唆に満ちたストーリーに引き込まれました。

米津玄師の『海の幽霊』の映像がとても印象的で少し気になっていたのもあったのですが僕的にはど真ん中ストライクないい映画でした!!

 

宇宙・海・生命の三位一体が織り成す壮大な物語です。

理解しきれなかった部分も多いので、またいつか観てみたいです(^O^)

 


米津玄師 MV「海の幽霊」Spirits of the Sea

hiro0706chang.hatenablog.com

 

 

4、感想

①映像美と音楽がとてつもなく素晴らしい

この作品は映像と音楽がたまらなく美しいです!!

原作の漫画は読んだことはないですが、おそらく世界観を壊すことなく映像化されているのではないかと思います。

 

ザトウクジラが光り輝く場面。

人魂(隕石)が流れる場面。

星空や、海など自然の美しさも随所に描かれています。

カメラワークというか、動きがある場面もすごくダイナミックですね♪

 

そして、劇中の音楽もピアノの音とかいい感じだなぁとか思ってたらエンディングロールで久石譲さんの名前を見つけて納得しました(笑)

 

主題歌を書き下ろした米津玄師は、原作のファンで、作者の五十嵐大介先生とも一緒に仕事をしたことがあったようですね!!

MVもまんま映画の映像を使っていますし、歌詞もおそらく映画のストーリーをもとに作ったとしか思えない映画の世界観を反映した歌詞です。

原作を初めて読んだのは10代の頃だと思うのですが、そのすごさに圧倒されたことを憶えています。今読み返してもあの時の衝撃は全く古びず、更に新しい発見をもたらしてくれます。
もし映像化されるのであれば歌を作らせてほしいなあなんていうふうに思ってたことが、今日になって実現するというのはなんとも感慨深いです。
原作が持ってるものに負けないよう、それでいてうまく寄り添えるようなものが、果たして自分に作れるのかと、ここ数ヶ月は問答の日々でした。今は映画館で流れる日を楽しみにしています。

米津玄師

 

映画を観た後に、この歌を聴くとさらに歌詞が沁みますね。

寒い日に入る温泉ぐらいに体に沁みますなぁ。

って、おっさん臭いたとえですな(笑)

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②人魂の到来、海の幽霊

人魂(隕石)が到来することを予見する海と一緒に琉花は夜の海で人魂を見て、その美しさに魅せられます。

なぜ人魂の到来がわかったのかを海に聞く琉花に「光るものは見つけて欲しいから光る」と答えます。

 

この人魂の描写で『君の名は』『ハウルの動く城』を思い出しましたが、流れ星はたまらなく美しいですね☆

この隕石の到来で世界中の海の生物がザワつき、異常行動を見せるようになります。

そして、クジラが歌う「ソング」の意味を断片的に理解して、何かの誕生の祝祭をクジラ達が歌っていることを感じ取ります。

幼い頃の琉花が冒頭の場面で水族館のクジラが光っているのを見ていますが、琉花もまた特別な感覚を持った選ばれた存在だったのでしょうか?

 

そして、海の幽霊。

海の生き物や、何かの記憶メモリーが水を通じて形を成して浮かび上がる。

劇中でも何度か出てきますが、幽霊というよりは「海の記憶」ともいうべきデータやメモリーのような存在だと思います。

 

話は逸れますが、僕も幽霊はたぶん存在するだろうと思っています。

そのうち科学で証明できるようになるんじゃないかと思いますが、思念や想いのようなものを空気中に存在する何かが記憶してある種のプログラムやアプリのように再現するのではないかと思っています。

それで、そのプログラミングは水が多くある場所でより鮮明になって、水辺での怪談が多い理由はそこにあるのではないかと。

 

海獣の子供』でも「海の幽霊」は水が記憶していて、ある種の精霊のような存在として描かれてます。

この星や海が長い歴史のなかで刻みつけてきた記憶。

それが『海の幽霊』なんだと思います。

 

『海の幽霊』さんはめっちゃ光ってるんで、海の言葉を信じるなら見つけて欲しいから光っているのでしょう。

 

③宇宙と海の交わりが生命を産む

人魂(隕石)の落下が何故これほどまでに海の生物たちをざわつかせて、クジラ達に祝祭の歌を歌わせていたのか・・・。

それは、宇宙から落下してきた隕石が海に落下して、海に生命が誕生したという地球という惑星における生命誕生の歴史があったからではないでしょうか?

そして、この部分がこの物語の中心であり海の生き物たち、幽霊たち、3人の不思議な子供たちはその理の内で揺蕩うように生きているのではないかと思います。

 

他の惑星は知りませんが、実際に地球に生命が誕生したのは太古の海に宇宙からの隕石が降り注ぎ、未知のアミノ酸がもたらされて、母なる海に生命が誕生したと言われています。

そう考えるとクジラと海の生物たちの祝祭の理由が見えてきます。

陸地に生きている動物たちがその喜びを

理解し得ないのは、水の中に伝播している過去の記憶を共有できないからではないでしょうか?

そして、それは大切なことは言葉では伝えられないというこの映画の主題にも繋がっていくのでしょう。

 

言語化、理論化することを求められる現代において、カウンターのような存在のこの映画のメッセージ。

物語の中でも、アングラードが「宇宙の90%の物質が暗黒物質で未解明。人間が理解していることはこの世界ではほんのひと握り」というように、なにかを理解し論理的に改名していくことも大事ですが「言葉にならない真理」を精神の奥深くで受け入れていくことも重要なのかもしれません。

 

 生命の素となったアミノ酸を運んできた隕石=人魂。

その再来は生命にとっての太古の昔からの祝祭の記憶であり、大きな変化のチャンスなのかもしれません。

 

デデ(だったかな?)が海を子宮、隕石が精子みたいに喩えていましたが、言い得て妙だと思いました。

 

④海と空は何者だったのか?

明らかに他とは違う存在の海と空。

彼らはジュゴンの群れと共に生き育てられて、海の中の生活が長かったため皮膚を潤してないと干からびてしまう人としては特異な存在になってしまっています。

ちょっと河童を連想してしまいますね。

 

彼らは幼いながら生命の真理というべき核心を理解して、言葉や論理を超えて表現しています。

ちょっとスピリチュアルな話になってきますが、この世に稀に生まれてくる星人や、高級霊、天使のような存在だったのではないでしょうか?

物質主義でがんじがらめになっている人間たちや、祝祭を待ち望む海の生き物たちと幽霊たちのために天界から遣わされた2人の天使達。

めっちゃ引かれそうなぶっ飛びな話ですが(笑)

イヤ、僕ヤバい人じゃないんで引かないでくださいね(汗)

 

そう考えると、キリスト教の三位一体(神、精霊、御子)のように海、空、琉花も何かの象徴のように思えてきます。

海は生命を育んだ海で、空は命を吹き込む隕石をもたらした宇宙(ガンダムでは宇宙の宙をそらとよみますねw)、そして琉花はこの星の生命の象徴・・・。

僕の妄想かもしれませんが、この物語が生命の誕生と、その祝祭の儀式のように思いました。

空(宇宙=隕石)が琉花(生命)に託した隕石を、海が受け止めて育む。

海と空は消えてしまったのでしょうか?

形は見えなくてもこの世界の一なるものとして溶け合い存在し続けているように感じました。

米津の海の幽霊の歌詞にもあるように風薫る砂浜できっとまた会える。

世界は溶け合って存在していてる。

海も空も星の記憶(海の幽霊)も。

 

エピローグで描かれる母親との和解。

新たな生命の誕生。

部活の先輩との和解。

琉花がひと夏の物語によって得たものだったのだと思います。

海獣の子供

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  • 発売日: 2020/01/29
  • メディア: Prime Video
 
海獣の子供 全5巻完結セット (IKKI COMIX)

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5、終わりに

 

全然、この物語について書ききれてないなぁっていうのが正直なところですね(笑)

とても深くて、神秘的な物語でした。

たぶんしばらく。

この映画の音楽とか映像がフラッシュバックし続けるのでしょう。

漫画も読んでみたいなぁ。

 

正直、自分が好きな作品の感想を書いた後って書ききれなかった部分とか、自分が読み取れなかった作品の核の部分を思って苦しい気持ちになることも多いです。

それでも、なんでこうやってブログに書いてしまうのか。

アウトプットの精度を高めることでインプットの質を高めたいとか、文章力を向上させたいとか色々ありますが、どうにかして表現の核の中心にたどり着きたいという想いがあります。

それは、子供の頃に海で素潜りをしてましたが、暗い海の底に向かって潜っていく感覚。

息も苦しくなって、水圧も強くて耳がキンキンしていくんだけど、もう少し先まで潜ってみたくなるようなあの感覚に似ているように思います。

 

 

 

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【音楽】KINGNU『千両役者』のMVが公開!!まさに千両役者!!

てぇへんだてぇへんだ!!

KINGGNUの新曲『千両役者』のMVが公開されました!!

 

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ツィッターのTLで友達がツイートしてました!!

ありがとう井口くん♪

 

 

本人やんけ!!

はい!!

脳内のお友達です(笑)

 

ドコモのCMにも使われているこちらの『千両役者』ですが、『三文小説』と違って常田大希がリードヴォーカルを務める疾走感あふれるナンバーです♪

ミステリー映画のようなMVも良いですね☆

www.youtube.com

 

 

この『三文小説』『千両役者』の2曲が両A面でリリースされているあたりバンドの勢いを感じますし、全く違うテイスト、違ったヴォーカリストで変幻自在の音楽をやっているあたり今後のバンドの進化の可能性と伸びしろを感じますね!!

次のアルバムのタイトルは『変幻自在』かな(笑)

シングルは今日発売です!!

三文小説 / 千両役者 (初回生産限定盤) (Blu-ray Disc付) (特典なし)
 

 

そして、ついさっきKINGGNUがFNS歌謡祭に出演!!

『三文小説』を演奏しました♪

いやー、めっちゃ圧倒的なグルーヴ感!!

バラードなんだけど、ちゃんとバンドらしいサウンドというか抑揚があって魂を揺さぶられます。

そして、井口理の透き通ったハイトーンヴォイス♪

透き通り過ぎて透明人間になっちゃうんじゃないかってぐらいのレベルで透き通ってました(^O^)

ライブ行ってみたいなぁ。

 

常田大希のピアノもかっこよすぎです!!

この人は、できないことなんてあるのかなぁ、って思うくらいの天才ですね(^^;;

 

今年は、紅白出ないけどそのうちフェスとかでやって欲しいなぁ。

オッサン、追っかけまっせー!!

 

 

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【雑記】キャットタワーがやってきた!!我が家の愛猫ナツの近況♪

☆2020年人類による新たなる神への反逆が始まる☆

 

その昔、人々は神に抗うために天にも届く塔を建てました。

しかし、神の逆鱗に触れて言語や人種をバラバラにされてしまったという伝承があります。

その塔の名は「バベルの塔」と言いました。

 

時は流れて2020年。

ここに新たな塔が建てられました。

その名もキャットタワー・・・。

ここからまた人類による神々への挑戦が始まるわけない。

 

重々しく中身のない前口上で毎度すみません!!

えろうスンマセン!!

 

今回のブログを要約すると、キャットタワーを買った、猫のナツは元気です、で簡単に要約されてしまいますね。

 

内容うっすっ!!

 

しっかし、我が家のリビングには急速に猫のグッズや住処が増えていっています(^^;;

大きめのケージとベッド2つ。

そして、キャットタワー・・・。

なんだか猫に侵略されているような気分になるような気もしますが、のびのび遊んでいるナツを見ると嬉しいですね♪

 

 

hiro0706chang.hatenablog.com

hiro0706chang.hatenablog.com

 

 

☆キャットタワーでかっ☆

先月、ヤフーショピングでペイペイなんたらセールみたいなんやってて、めっちゃポイント還元されていました。

ちょうど、ナツに関して我が家で問題がひとつ持ち上がっておりまして、その問題を解決するためにキャットタワー、キャットウォークの導入が検討されていました。

その問題とは・・・ソファーに飛び乗って爪で引っ掻く問題です。。

 

いや、コレ地味に凹みます。

一代目のリビングのソファーはカリモクのソファーでお気に入りだったのですが、子供たちにトランポリンがわりにされて無惨・・・、いや無残な姿になってしまいました。

んで、子供らも大きくなりさすがにソファーで遊ばないだろうと思って買った新品のソファーを猫が引っ掻く・・・。

 

お前ら、たいがいにしとけよーーーーーーーーー(;_;)

 

そうして、ソファーの代わりにナツの相手になるべくヒロ家にやってきたのがコチラのキャットタワーです!!

 

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じゃーーーん。突っ張り型で倒れません♪

組立てはめっちゃ大変だったみたいですが、嫁が子供達と組み立ててくれていました。

 

 

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塔の最上階から睥睨するナツ氏。

なんか神々しいなぁ(๑≧౪≦)

後光さしてるやん♪

 


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塔の支柱の部分は爪とぎになっています!!
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ハンモックとかなんやかんやついて楽しげ☆

これで、お値段たったの8000円とか!!


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こんなん買って遊ばなかったらどうしようとか思いましたが、ちゃんと遊んでくれていてよかったです(^^;;


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ガシガシ爪といでます。


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めっちゃくつろいでるやん(笑)


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丸いトランポリンみたいなのに乗ってます。
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からの、大あくびぃぃぃぃぃぃ!!


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遊び場が増えて良かったね!!

ナツ!!

ちなみにソファーはまだちょいちょい引っ掻いてます・・・。

 

 

☆だいぶ馴染んで、イタズラも・・・☆

 

だいぶ家の構造や、遊びたいものとか、お気に入りの場所なんかが出てきたみたいですね。

膝にもよく乗ってくれるので嬉しいですね♪

この時期はあったかいなぁ(^O^)

 


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PCでキーボードを打っていたら、邪魔をしてくるナツ氏。

コラーヽ(`Д´)ノ

睨め上げるようにガンつけてきます。

コエー。


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バッグの中から突然飛び出すナツ氏。

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ソファーもお気に入りのスポットですね♪


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ぐるぐるぐるぐるー。

余は苦しゅうない的な顔。


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横顔もキュートだね☆


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膝の上が定位置ですね。


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ソファーでおやすみなさい☆

 

 

ウチに来て3ヶ月。

体も一回り大きくなってきたようです♪

これからもお転婆に元気に暮らして欲しいですね(^O^)

 

 

 

 

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【写真】紅葉を観て、気分が高揚した話☆

☆晩秋のお楽しみ♪紅葉を愛でる☆

 

愛媛のそのへんの山に突入して紅葉を撮ってみました!!

秋のお楽しみですねぇ♪

好きやで紅葉☆

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水面に映ったもみじの美しさは例えようのないほど美しいものでした。

写真で写したかったけど、そこまでの技術がなく・・・。

見たものの美しさを表現したいけど、カメラの腕が全然追いついていかないですねぇ。。

 

最近はレタッチをするかしないかでジレンマが・・・。

 

 

 

イチョウも色付いて♪苔と紅葉のコラボとか☆

 

イチョウの黄色も綺麗ですねぇ(^O^)

匂いはアレだけど。。
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☆紅葉のライトアップ☆

 

今年も松山城・二の丸庭園の紅葉ライトアップのイベントにGO TOしてきました。

 ↓去年の様子。

hiro0706chang.hatenablog.com

 


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コロナにもマケズ、今年も開催。


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傘、めっちゃ光ってます。


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あれ、緑っぽいなぁ。。


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恋人の聖地だったりします。僕は濃い人です。


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カッポーもちょいちょいいましたね。


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えっと、去年に比べてあまり紅葉してなかったというか散ってたというか・・・。

遅かったのか、それとも気候のせいなのかちょっと微妙な感じでしたね。

去年と同じシチュエーションで写真のウデがあがったことをドヤる記事にしたかったのですが、あまり成長が見られませんでした。。

安西先生に呆れられるレベルですねぇ。。

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でも、カメラは好きなのでウデをあげたいっす!!

 

 

 

 

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【回想録】あれ、小学生の時無人島で10泊11日して野宿した話したっけ?

恥の多い生涯を送ってきました。

 

 

 

 

 

・・・。

 

冒頭からネガティブマックスですが、僕の人生の中でも指折りの印象的なエピソードを語りたいと思います。

 

このエピソードは1人の少年の挫折であり、冒険であり、失敗談でもあります。

 

今夜もくだらなくも失笑の絶えない私の傷だらけの自叙伝。

 

ここに開幕でございます。

 

 

ボーイスカウトカブスカウト)に入隊してキャンプしまくってた話☆

 

はい、小学3年生からボーイスカウトのちびっ子隊のカブスカウトに入隊していました。

友達とノリで入ったんですけど、キャンプしくったり、恩田陸夜のピクニック』みたいに夜間ハイクしたり、お祭りでお店をやったり、赤い羽根の共同募金をしたりとそれはそれは沢山の得難い経験をさせて頂きました。

あっ、ボーイスカウトだけで記事1本行けそうやな(^O^)

 

特にキャンプは楽しかったですね~♪

キャンプファイヤーしたり、飯盒でご飯炊いたり、テントで寝たりとかアウトドアを満喫しまくってました。

愛媛は自然に溢れまくっているので、チャリで現地集合してキャンプとかしてましたね~。

夏は海や川で泳いだりとかして、いやー本当に楽しかったなぁ。

 

カブスカウトに入隊して間もなくだったでしょうか?

僕が生まれた市が主催する「無人島10泊11日サバイバル体験」なる企画のビラが小学校で配布されました。

カブスカウトの友達達と面白そうだから応募してみようぜーってな具合で軽いノリで応募してみました。

確か3~4人で応募したと思います。

 

無人島で11日もサバイバルするとかキテレツな企画でしたが、応募が殺到したらしく抽選で参加希望者がふるい落とされました。

 

そして・・・。

 

そうです。

 

何故か・・・。

 

 

 

応募した友達の中から僕だけが受かったのです。。

 

 

 

こんなとこで運を使わなくても良かったのになぁ・・・。

1学期が終わり、長い夏休みが来ました。

そして、僕は無人島へと旅立ったのです。

待ち受ける過酷な試練も知らないで・・・。

 

 

 

無人島に行く前の研修☆

 

無人島10泊11日と銘打ちながらも、実は2泊3日は宿泊研修施設で過ごしました。

ですので、無人島で過ごしたのは実質8泊9日になります。

詳しくは覚えてませんが、この研修期間は快適で楽しかったと思います。

 

無人島ツアーに参加する子供は多分50人とかで、6人とかの班に分けられて大人の指導員が1人付くみたいな感じだったと思います。

年齢は小学4年生~中学1年生とかだったでしょうか。

僕は当時小学3年生だったのですが、何故か最年少で選ばれていました。

 

宿泊研修の時はただただ楽しかったですね。

班のリーダーの中学生にも気に入られて、和気藹々とやってました。

そして、班員と打ち解けたころ漁船に乗って無人島へ向かいました。

 

その島の名前は彼岸島ではなくて、御五神島といいました。

僕達は意気揚々と船に乗り込みました。

その先に待ち受ける苦難の日々を知らずに・・・。

 

8月の太陽は強く照りつけ、空はどこまでも青かったです。

潮風を体いっぱいに浴びながら僕達は無人島に上陸しました。

 

 

 

☆便所は手作り、水は沸かせないと飲めない、過酷な日々・・・☆

 

記憶を掘り起こしていて、本当に小学生がこんな過酷な体験をしたのかと訝しく思うほどの苛烈さでした。

島についた僕達は、まず班ごとに分かれて住処となるテント立てます。

その後9日間過ごすことになる住居です。

いや、テントで9日間とか考えただけでもヤバイですね。

 

そして、男子を中心にトイレ作りが始まりました。

もちろん無人島にトイレなんてないので、穴を掘って、草で蓋をして、防臭剤みたいなのを撒きました。

うーん、サバイバルって感じですねぇ。

 

そのようにして無人島の生活が始まりましたが何が一番辛かったか・・・。

それはでした。

 

1日1回の定期便で陸地から食料や水が送られてくるのですが、水の量が限られていて、しかも一度煮沸しないと大腸菌が発生する恐れがあるとのことですごく手間な上に真夏に生ぬるい水を飲まねばなりませんでした。

1日に1人あたりに与えられる水が小さい水筒一つ分。

 

・・・。

 

いや、真夏の8月ですよ!!

死ぬやろ!!

脱水症状になるやろ!!

 

今考えるとヤバいですが、その少ない水でなんとかやりくりしてました。

ホント、水が飲みたくて辛かったですね。。

無人島で何を食べたかはあまり覚えてないのですが、水が十分に飲めなかったのはガチで辛かったですね。。

 

 

 

☆クモやバッタを食べる、野宿してやぶ蚊にさされまくる☆

 

自給自足の日という日があって、自分たちで食材を取ってきて食べるという日がありました。

朝食は小麦を使ってパンを焼いたような気がしますが、昼と夜はほとんどロクなものが食べられなかったような気がします(>_<)

 

他の班の人たちは、クモやバッタを食べていました。。

クモってチョコレートみたいな味がして以外に美味しいみたいですよ♥

 

本当は初日に捕まえた野性のニワトリをバラして食べる予定だったのですが、途中で情が沸いてきたこともあり食べられませんでした。

って、この歳の子供達が鳥を殺して食べるとかトラウマレベルの体験ですよね(^^;;

 

この時に空腹になりすぎて嘔吐してしまい、出るものが胃液しかないという経験をしました。

そして、数十年後に泥酔したあとに何度も胃液を吐くことになりますが、それはまた別の話ですね。

 

自給自足の日の後には、野宿の日があり野営をして野宿をする日がありました。

そのへんの竹やぶで簡易的な小屋みたいなのを作ったのですが、やぶ蚊が集まってきて刺されまくって結局海辺でごろ寝をしました。

ほとんど眠れませんでしたが、この日は何かの流星群が流れる日だったみたいで、一晩中流星が流れていたと思います。

 

もうこのへんから体力もメンタルも限界で、人生最初で最後のホームシックにかかりました。

もう、マジで辛くて帰りたかったです。

 

 

 

☆体調を崩して熱発、そして班内でハブられる☆

 

脱水なのか、過酷な生活のせいか僕は熱を出して寝込んでまいました。

島には看護師もいて、治療のお陰ですぐに回復しましたが、この時のことがキッカケで班内でハブられるようになりました。

 

他の班員もストレスが溜まっていたのでしょう。

キッカケはささいで、バナナは食べたのにサラダは残したとかそんな感じでした。

それに僕がその当時割と生意気な性格だったのも災いしました。

 

過酷な生活+ハブられるストレスはハンパなくてめちゃくちゃ辛かったです。

でも、楽しいこともあって海で泳いだり、漁船で船釣りをしてめちゃくちゃ大きな魚を釣ったりしました♪

 

 

 

☆最終日の宴!!サラバ無人島!!そしてクラスで嘲笑される☆

 

最終日はお祭りでした♪

キャンプファイヤーをして皆で出し物をして、屋台を出したりして食べ物をたらふく食べたり。

それまでの鬱憤を晴らすように食べまくり、遊びまくりました。

 

それに何といっても明日には帰れるというのが嬉しかったですね!!

それほどに無人島の毎日は辛いものでした。

帰ったら絶対にジュースをたらふく飲んでやるって心に決めてました。

 

解散場所から家に帰るまでの道のりを未だに覚えています。

これでようやく水がたらふく飲めるってウキウキでした!!

今でも辛いことがあるとこう思います。

 

「確かに今は辛いかもしれない。でも、今は少なくとも水はたらふく飲めるだろう?あの時は水だって満足に飲めなかったけど、なんとか乗り切ったんだ。大丈夫、今度も乗り切れるよ」

 

辛い思いをするのも決して無駄ではないと思います。

あの時も乗り越えたんだから今度もやれるって思えますしね♪

 

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って、綺麗に終わると良かったのですが・・・。

 

この話に後日譚がありまして・・・。


無人島から帰ったあとに、友達から「無人島行っててすごいね!!どうだったの!!」とか言われて、ついつい大変だったけど俺はやりきったぜ的なテイストで話してしまったのですよ。。

 

そしたら、この時にNHKのカメラが入っていてTVで放送されることになったのですよ・・・。

 

そして、授業中にクラスみんなでヒロの無人島の冒険を観ることになりましたが、そこには寝込んでしまった軟弱キャラのワイが写っていました。。

 

「おいおい、冒険してきた風に言ってたけど寝込んでんじゃん!!」とかめっちゃイジられました。。

おのれNHK!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

ええ、恥の多い生涯を送ってきましたよ。

 

 

それから、僕についたアダ名を聞きたいですか?

もうおわかりでしょうよ・・・。

それから、しばらくアダ名として呼ばれた・・・。

 

僕の名前はぁ、名前はぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

無人島。

 

 

 

 

この日から僕あだ名は無人島になったのです。

おあとがよろしいようで・・・。

 

 

 

 

 

 

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